今日はシンフォニーホールで、娘Tが所属する岡山市ジュニアオーケストラの第44回定期演奏会を聴いてきました。
先週は朝から夕方までずっと強化練習があり、毎日お弁当と水筒を持たせて送り出したのですが、家で練習しているのを聴いたら、「えっ!もうすぐ本番なのに、こんなんで大丈夫なの??」と思わず言いたくなる、自信のない音程とリズム……
小学校5年くらいまでは、ぴったり横に張り付いて、ガミガミ怒りながら練習をさせていたら親子関係が悪化の一途を辿ってしまい、(それに娘がそれほど音楽的センスには恵まれていないことを悟ったため)、ある時期から、口出しすることを止めました…
中学生になり、要領が悪くて何事にも時間がかかりすぎる娘Tは、勉強や友達関係に悪戦苦闘しており、その引っ込み思案で心配性でオドオドした物腰は、ときに親でさえもイライラしてしまい…ヴァイオリンの練習もますますおろそかになっていき…
毎週日曜日のジュニオケの練習に行っては、「弾けんかった~」と言って帰ってくるし…(なのに練習に力を入れる気配もなく…)
人付き合いがヘタで、なかなか仲良しのお友達ができず、にぎやかに輪になって戯れている2ndヴァイオリンの仲間からは、いつもポツンとはずれていて…
この子はほんとにジュニオケを楽しんでいるのかな…??いったいどうなるんかいな~???…と心配しながら迎えた本番でした!
いつものごとく、2ndヴァイオリンがよく見える、舞台に向かって右側3階のバルコニー席に陣取り、双眼鏡も準備万端です!!!
そして…
団員たちが楽器を持って登場し、着席しました。。。
…その瞬間、急激に私の胸はズキズキ痛み出し、娘に対するいいようのない哀れみ(?)と不安感が襲ってきたのでした…
それは…2ndヴァイオリンの席順を目の当たりにしてのことでした!!
弦楽器は2人1組でプルトを組み、楽譜を共有しているのですが、演奏会では当然上手い団員が前の方に座り、弾けない人は後ろの席に座ることになります。(この席順を決めるのに指導の先生方は大変苦労されるとお聞きしています)
一応楽器の腕前だけでなく、団員になってからの年数や学年も考慮されるらしいのですが、この席順によって自分の腕前がメンバーの中でどの位置にあるのかが一目瞭然なのです…
娘Tの席は、同時に入団しただれよりも後で、学年が下のお友達にも追い越され、入団時には娘よりレベルが下だったと思われるお友達にも追い抜かれていました…
あれだけ弾けてなかったし、練習もしないんだから当然の結果だったと思います…
でもそれを本番の舞台上で、親は初めてハッキリと目の当たりにし、厳しい現実をたたきつけられたのでした…
このとき考えたのは・・・
「娘Tがこの現実をどう受け止めているのだろうか…?」
「自分に自信をなくし、つらい思いをしてはいないだろうか…?」
「自分の居場所を失くしてしまい、ますます孤立してはいないだろうか…?」
…ということでした。
舞台の上では、指揮者の山田和樹先生の、ユニークで親しみやすい話術、卓越した演出力による楽しさ一杯の演奏が繰り広げられており、いつものように遠慮がちに、控えめに演奏しているTではありましたが、親の心配をよそに、Tなりに楽しそうに頑張っている姿を見ることができました…
席順のことは何も言わないでおこう…
「頑張っていたね!」と、それだけ誉めてやろう。。。このとき、そっと心に決めた私なのでした…
演奏会終了後の打ち上げで、山田先生は大人気!!!
団員たちが次から次へと取り囲み、一緒に写真を撮ったり、サインをねだったり…
しかし、Tの姿はどこにもありません…
2ndヴァイオリンが集団で写真を撮っているときでさえ…影も形もありません…
さすがに、どうしているのかちょっと心配になってきました…
みんなの中に全く姿が見えないのでホールの外に出てみたら、反対側の出口から荷物を抱えて出てくるTをやっと見つけ出しました。
…指揮者の山田先生とはもちろん、お友達のだれとも記念写真を撮ってないのに、このままもう帰るのか~!!と情けないようなサミシイ気持ちでいたら、ちょうど山田先生が出てこられ、またまたみんなに取り囲まれました☆
「今がチャンス!!早く先生の近くへ行って!!」と、Tの背中を押すのですが、押し寄せる人並みにさえぎられ、控えめにしているため、ちっとも前へ出て行けません!!
それでも一番最後にやっとこさ、同じ中1で6月に入団したばかりのMちゃんと一緒に、山田先生をはさんで写真を撮り、ヴァイオリンのケースにサインもしていただきました☆
後で聞いたら、Mちゃんとは気があってずっと一緒に行動していたとのこと…
今日の演奏会が今までで一番楽しかったとのこと…
よかった~☆ 席順のことは、特に本人は気にしていない様子です。。。
ヴァイオリンパートはファーストとセカンドに分かれているため、これから実力のあるお友達はどんどんセカンドからファーストへ移っていくでしょう…
そのときにまた、Tには試練が待っているかもしれません…
でも、たとえ1人だけセカンドに残ったとしても、いじけたり劣等感を持つことなく、マイペースで自分の位置を確保し、続けていってほしい!!
(これって、でも、あまりにキツイかも…)
できれば、一番ビリでいいから、退団する前までにはファーストに上がってほしい!!!…っていうのが本音かな~!!??
まあ、本人の努力次第なので、親はただ見守るだけです!
TはTなりにやっていくだろうと信じて、応援してやるつもりです☆