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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

CDの大人買い

2010年09月27日 | 東京
 「CDの大人買い」をご存じだろうか?タワーレコードなどで、小さなカゴに買いたいCDを入れていくスーパー方式の買い方のことで、そんな光景は「びんぼっちゃま(貧乏ちゃま⇒「おぼっちゃま」の反対語)」には夢のまた夢の話である。一枚2,500円前後のCDを7,8枚買えばそれだけで20,000円になるわけで、お小遣いを一生懸命ためて好きなアーティストのCDをやっとのことで1枚購入する少年少女たちにとっては、まさにあこがれの「大人買い」なのである。
 私は「CDの大人買い」にあこがれた少年時代をとっくに終えて大人になったものの、いまだカゴをもってCDを買った(1枚CDを買うのにカゴを持つ人はいない)経験はないのだ。その私が土曜日、東京でとうとう「CDの大人買い」をやってしまったのである。
 場所は新宿のディスクユニオン・クラシック館。行きつけのCDショップである。といってもセカンドハンド。品揃え豊富だし、中古なので安い。それでも一度にCDを2枚買うなんてことはほとんどなかったのだ。ところが、今回この店を訪れると決算バーゲンで、ほぼ全部の品物が半額!ぼくは、おもむろに「カゴ」を探した。
「中古とはいえ、ぼくは今、人生で初めてCD屋でカゴを持っているんだ。」
 なんだかある種の感動が胸の奥から沸き起こる。
 そして1時間の間にぼくは、8枚ものCDを購入したのである。パレストリーナ、ビクトリアのルネッサンス時代のミサから、フォーレのレクイエム、ワイルのブレヒトソング、ボルコムの演奏するラグタイムまでバラエティーに富んだ。それにしてもカゴに入った8枚のCDはずっしり重かった。「大人になったんだな」と実感できた瞬間だった。ちなみにお会計の合計は、3,137円だった。価格的に「大人」はまだまだほど遠いけれど……。

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