国分寺の自宅の周りを散歩して思うのだが、近年は新年に正月飾りや松飾りを飾る家がめっきり減ったような気がする。新しく引っ越してきた若夫婦の家などにはほとんど正月飾りは見られない。実家に帰るし、正月は不在にしていることから飾らないのかもしれない。昔は近所の鉄道の駅前には屋台のような正月飾り屋が店を出していて、それはにぎわっていたものだ。
新世代が伝統的な慣習を忘れてきている、と思われがちだが、私はそれだけではない気がする。「廃棄」の問題である。松飾りはある一定の時期を過ぎて役割を終えたとき、どのように処分していいのかわからないのである。たとえ若い世代でも生活ごみと一緒に地域指定のゴミ袋に入れて捨てるには抵抗があるだろう。若い人だってその飾りの意味をわかっているのだから。
かつてはどこだってたき火をしていたし、そこに入れて燃やすこともできた。しかし今ではたき火なんて夢のまた夢である。「どんど焼き」なるものがあるものの、そんな慣習を知らない人だっているし、どの地域でも行われているとは限らない。つまり捨て方がわからないから、買わないし飾らない、とも言えるのである。松飾りの廃棄の方法をメディアを通して徹底させなければならない。作るだけ、売るだけではいけないのである。ちなみに写真は実家の松飾りの片方である。この地域はちゃんとどんど焼きが行われることから、わが家の松飾りはそこで燃やされるのだが。
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