大分県議会議員・なかの哲朗です(^_^)

大分県議会議員の中野哲朗です。
誠心誠意、全身全霊をかけてがんばります👊

一問一答方式による一般質問の難しさ

2020-11-16 22:18:17 | 日記
令和2年11月16日(月曜日)

今日は、三男・良三朗を送り出し、市議会に登庁。打ち合わせと一般質問の準備を行いました。




日田市議会の一般質問は、平成16年6月定例会に、一問一答方式が取り入れられました。私は、父が議員だった頃、一般質問の資料集めを手伝ったことがありますが、その当時は、登壇での一括質問とそれに対する答弁を得て、再質問は2回まででした。

現在の一問一答方式は、細かく深く掘り下げられるメリットはありますが、その分、組み立てが大変です😞💦 毎回苦労します。

発言通告書には、項目と登壇しての質問に対して答弁を求める内容を記載しますが、聞き取りを受ける時に再質問のイメージができているのとできていないのでは、質問の質に格段の違いが出ると思います。丁寧に頑張ります。

先日、今までの質問をざっと読み返しましたが、1期目の、しかも初当選に近い頃の方が、勉強の跡が見られました😅 今も、まだまだ勉強の途中ですが…。

今回は、久しぶり(?)に、厳しめの質問も準備してみようと思います😁笑

地域資源リサイクルシステムについて②

2020-11-16 21:08:35 | 日記



○議長(石橋邦彦君) 1番 中野哲朗君。

○1番(中野哲朗君) それでは、再質問は地域資源リサイクルシステムから入りたいと思います。

 市長は、財政面の検証と最適な実施方法での検討を指示しておられるようでございます。それを受けた内部検討会の検証、検討結果をもって市長協議を行い、本年8月ごろまでに方針を決定したいとのことでございましたが、結論は出たのか伺います。

○議長(石橋邦彦君) 市長。

○市長(原田啓介君) これまで、先ほど部長の答弁の中でありましたように、4つのパターンを含めながら今検証しているということでございます。

 私は、この中でもう一つ非常に懸念しているのは、現在運行しておりますバイオマス資源センター、最初の建設の時点で非常にコストを削減したというようなことが原因なのかどうなのか、随分事故がずっとこれまで続いてきてるということです。

 そして、その中で非常に大きな課題になってたのがその豚ぷん、特に豚毛ということの処理について、確実な処理ができてこなかったんじゃないかというようなお話が今回、何度もこれまで来ていたとこでございます。

 今回、リサイクルシステムの中にこれをしっかり導入していこうということになると、ここで失敗したらもう大変なことになるというふうに考えておりますので、この機会の運用等についてもっと精度の高い判断を頂きたいということは考えております。

 実際のところ申し上げますと、その財政面を含めての検討というのは、報告を受けてからの最終的な判断だろうというふうには考えております。

 以上です。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) まず財政面の検証ということで、市長がどういった指示を出してるのか具体的に教えて頂いてよろしいですか。

○議長(石橋邦彦君) 市長。

○市長(原田啓介君) 先ほど部長から申し上げたとこでございます。対象処理物等によって、どのような効果が得られるかということを具体的に検証してほしいということでやっております。

 先ほどの話になっておりますように、例えばガスの売却をつくる、これから予定されてる浄化センターにおきますガスの発生量がこれまでの含めて約3.3倍になろうかというな検証であったり、またガスの売却益も相当見込まれてるというな状況であったり、このイニシャルコストが実際やっていくと少し削減もできるというような報告も受けております。こういったものを全部総合的に判断してやっていければというふうに考えてます。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野哲朗君。

○1番(中野哲朗君) このシステムの構築には、どのくらいの事業費が見込まれるのか、総事業費がもし概算で分かればお示しください。

○議長(石橋邦彦君) 市民環境部長。

○市民環境部長(江田徳浩君) システム構築にかかる総事業費についてですが、概算では総額28億5,000万円を見込んでおります。

 この内訳といたしましては、システムの基本設計及び事業者の選定業務にかかる委託料が6,600万円、環境衛生センター側の施設改修費用としましては、生ごみ等受入施設の増設が15億2,200万円、し尿等受入施設の改修が6億1,400万円、浄化センター側の施設としましては、汚泥消化設備の改修が5億3,300万円、水処理施設の改修が7,500万円、脱硫棟の増設が4,000万円を見込んでおります。

 以上です。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) このような施設整備を考える際に、起債とか国の補助事業こういったものを模索するのではないかと考えますが、このあたりの検討というか試算というのがあればお示しください。

○議長(石橋邦彦君) 市民環境部長。

○市民環境部長(江田徳浩君) この事業につきましては、国交省の社会資本整備総合交付金と環境省の循環型社会形成推進交付金を組み合わせ、下水道事業債や一般廃棄物処理事業債を活用しながら、一般財源からの支出を抑制したいというふうに考えております。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) 先ほども財政運営についての議論があったとこでございますが、この厳しい財政状況の中多額の費用を要する事業であるかと思います。こういったものを検討するに当たって、一般財源の負担が幾らになるかとか、入りと出の双方の議論も必要であるかと思います。

 続きまして、最適な実施方法の検討について質問します。

 平成30年度に日本下水道事業団が実施した実現可能性調査では、4つの課題、問題が示されたものの、いずれも解決可能との結果であったと思います。また、今回の検討に当たって市長から、下水処理施設で豚ぷん尿を加えた処理の事例がないことから、水処理への影響を最小限に抑える最適な実施方法を検討するよう指示が出されているようでもあります。先ほど来の答弁にもあったかもしれませんが、議論の状況について伺いたいと思います。

○議長(石橋邦彦君) 市民環境部長。

○市民環境部長(江田徳浩君) 実現可能性調査の結果示された課題のうち、1つ目が豚ぷん尿の異物混入や発泡問題について対応が必要ではないかという課題でございます。これにつきましては、スクリーンによる異物除去や破砕消泡設備の設置等で対応が可能であると考えております。

 2つ目としまして、メタンガス発生量が大幅に増加することから、設備の増設が必要ではないかという課題がありましたが、ガス生成装置及びガス貯留タンクを増設することで対応が可能であるというふうに考えております。

 3つ目としまして、産廃処理が必要とされる汚泥の発生量が大幅に増加するという課題がございます。これにつきましては、汚泥のコンポスト化などによって減量化を図り、さらに地域循環資源としての利用方法を検討してまいりたいと考えております。

 4つ目としまして、御質問の水処理機能への影響について、処理水の窒素及びリンの濃度が若干上昇することが予想されるという課題がございます。この課題につきましては、市長から水処理への影響を最小限に抑える最適な実施方法を検討するように指示を受けたものでございます。この問題の解決方法としましては、運転方法を変更することで現在の水質と同等レベルまで水質改善が可能であるというふうに考えております。

 検討会におきましても、技術的な部分はおおむね解決可能であるとの共通理解は得られておりますが、もう少し検証が必要ではないかという慎重論もございます。

 以上です。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) 今年度の市政執行方針では、バイオマス資源化センターと環境衛生センターなどの処理施設の統合を視野に、事業の実施に向けた検討を進めることが盛り込まれておりました。これまでよりも一歩踏み込んだ感があります。

 実現可能性調査では、水処理水質への影響も限定的で解決可能との結果が報告されていますが、これは数値解析いわゆるシミュレーションモデルと言われるため、安全性の確保についての懸念と申しますか、心配の声があると聞いております。安全性を担保するため何らかの検討ができないかと思いますが、どのような方法が考えられるか伺います。

○議長(石橋邦彦君) 上下水道局長。

○上下水道局長(松木弘和君) 安全性を担保するために何らかの検討ができないかという御質問でございます。

 このリサイクルシステムの最終的な受け皿として検討されているのが浄化センターでございます。実現可能性調査は議員もおっしゃられましたとおり、あくまでもシミュレーションでございます。調査結果のとおり、運転方法を変更すれば問題はないのか、今までどおり適切に微生物による生物処理ができるのか確認が必要と考えています。

 具体的には、前処理された生ごみ、豚ぷん尿、し尿等を少しずつ受け入れるなどの方法を試行しながら、運転の方法や改修が見込まれる施設等を検証し、水質や施設などの安全性を確認する実証実験が必要と考えています。

 以上でございます。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) ただいま上下水道局長から実証実験というお話がございました。この実証実験によりデータの集積を行い、受入れ側である浄化センターの心配の解消や安全性の確保が担保できるのであれば、ぜひそういった方向を考えて事業を進めることを検討すればよろしいんじゃないかと思います。

 次の質問に移ります。地域資源リサイクルシステムの構築を検討する背景には、平成18年に稼働を始めたバイオマス資源化センターの老朽化対策があります。同センターの維持管理費がかさむ傾向にあると思いますが、過去5年間の推移をお示しください。

○議長(石橋邦彦君) 市民環境部長。

○市民環境部長(江田徳浩君) 平成27年度から5年間の職員人件費を除く維持管理費の推移についてですが、平成27年度決算では2億5,700万円、28年度が2億900万円、29年度が2億4,000万円、30年度決算は2億6,700万円、令和元年度が2億8,400万円となっております。

 平成27年度には、受入設備の劣化した破砕機や破砕物輸送コンベアなどの機械器具の更新工事を実施しており、前年の26年度と比較して7,300万円が増額となっております。

 また、平成26年度と令和元年度を比較すると約1億円増加しており、右肩上がりで維持管理費が増大している状況でございます。

 以上です。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) また今定例会には、本年6月に発生した爆発事故で破損した設備改修及び再発防止対策の予算6,211万円が計上されております。爆発は平成28年8月に続き2回目の発生となりましたが、この爆発事故が地域資源リサイクルシステム構築の議論にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。これは市長に質問したいと思います。

○議長(石橋邦彦君) 市長。

○市長(原田啓介君) この件のも先ほど全く申し上げたとおり、こういうものの施設そのものは機械で動いているということになります。この信用度というものを含めて考えた時に、維持ランニングというものが非常にかかってくるんだということを考えております。

 当然、その課題があったがゆえにそもそもこの事業を取り入れられるかということを考えたわけでございまして、これが先ほど申し上げたような数字できちっと稼働していくということになれば、本当にそちらのほうに移していったほうがいいというふうにも考えております。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) この事業を仮に実施するという判断を下しても、事業完了には最低でも6年かかるということを聞いております。その間稼働が続くということでございますので、バイオマス資源化センターで勤務をされる職員の安全確保を最優先に考えて、再発防止には万全を期して頂きたいと思います。

 では、最後に市長にお聞きしたいと思います。実現可能性調査では、バイオマス資源化センターの老朽化対策及び行政事務の効率化、事業の安定化を図る上で望ましいとの結論を得ております。また、バイオマス資源化センターの状況もただいま確認したとおりでございます。

 また、昨年度の議会の決算審査特別委員会では、既にこの事業についての市内部での議論が尽くされている状況ともお聞きをしております。したがいまして、市の方針を明確にするための市長の判断が求められると思います。慎重に判断するというのは当然でございますが、一方でまた前向きにこの事業を実施するような判断が必要かと思いますが、改めましてこれまでの経緯を踏まえて見解を伺います。

○議長(石橋邦彦君) 市長。

○市長(原田啓介君) この件に申し上げますと、先ほど市民環境部長のほうからの説明、それから上下水道局長からの話ということがあります。現場との話というの聞いた中で、確実性が高いということであれば私は基本的にこれ進めていくべきだろうというふうには考えております。

 ただ先ほど申し上げたように、これまで何度も何度も故障はするわ爆発は起こすわということで、初めての取組というものには意外と検証がついてこないといったことも具体的に経験をしておりますので、やはり少し、より慎重に検証を進める部分は進めた上で判断したいというふうに思っております。

○議長(石橋邦彦君) 1番 中野議員。

○1番(中野哲朗君) この事業、システムの構築につきましては、これ担当課の尽力だと思いますけども国の直轄事業や補助事業を活用して市の単費の持ち出していうのが本当にわずかであると、800円程度であると聞いております。一方で、国からは2,000万円近い補助等を受けております。

 これ平成26年度に市長が指示をされて検討を開始したということでございますが、5年以上も検討が続けて結論が出ていないということもまた事実でございます。検討を始めた背景にかんがみ、早急な判断が必要かとも思います。また事業を前向きに進めるために、課題を解決するための先ほど答弁にありましたような実証実験等に早く取り組めるような手だてを考えて頂きたいとも思います。


地域資源リサイクルシステムについて①

2020-11-16 21:07:44 | 日記

昨日(11月15日)の大分合同新聞に『バイオマス施設 廃止検討』という記事がありました。


私が9月定例会の一般質問で取り上げた「地域資源リサイクルシステム」がこの関連です。


本年3月定例会での質問を予定していましたが、市の新型コロナウイルス感染症対応に協力するため、質問要旨を書面で提出し、回答を得ました。9月は、この書面質問を下敷きにして、改めて事業実施の判断などについて、質問したものです。


市内部では、市長の指示により、5年以上に及ぶ検討を重ねていましたが、本年6月定例会中には、2度目の爆発事故が発生しました。






早急に事業実施を判断するよう、昨年12月定例会の決算審査特別委員会の委員長報告では要望し、本年9月定例会の総務環境委員会の委員長報告では強く付言しています。


少し長くなりますが、9月定例会での一般質問のやりとりを以下にお知らせしますので、ぜひご一読ください!



○1番(中野哲朗君) [登壇]

 通告に基づき一般質問を行います。

 (略)

 最後に、地域資源リサイクルシステムについて質問します。

 地域資源リサイクルシステムとは、生ごみ、豚ぷん尿とし尿、浄化槽汚泥処理を将来に下水道処理と統合し、廃棄物処理と資源利用の効率化を図ろうとするもので、その背景にはバイオマス資源化センターの老朽化対策及び行政事務の効率化と事業の安定化を図るという目的があります。

 平成26年の市長の指示が契機となり、平成27年度の環境省の直轄事業で検討を行い、平成30年度に実現可能性調査を実施しております。まず、このシステムの構築はどのような効果が得られるのか伺います。

 また、検討は既に5年以上に及んでおり、現在関係各部署による内部検討会が設置されているそうでございますが、その開催状況及び検討内容をお示し願います。

 以上でございます。

○議長(石橋邦彦君) 市民環境部長。

○市民環境部長(江田徳浩君) [登壇]

 私からは、地域資源リサイクルシステムについてお答えいたします。

 初めに、システムの構築により得られる効果についてでございますが、まず地域資源リサイクルシステムとは、議員が御説明されたとおりバイオマス資源化センターの機能を環境衛生センター、浄化センターに統合し、し尿、浄化槽汚泥、生ごみ、豚ぷん尿などを地域の資源と捉え、バイオマス資源の有効活用を図るとともに、事業投資を集中し施設統合による事務の効率化や安定化を図ろうとする仕組みのことでございます。

 また、このシステムのもたらす主な効果といたしまして、平成30年度に実施しました日田市地域資源リサイクル実現可能性調査業務報告書によりますと、まず1つ目に、浄化センターに処理を統合した場合のメタンガス発生量が大幅に増加するスケールメリットにより民間資本によるガス発電を想定した場合、ガスの売却益が得られること、また2つ目としまして、イニシャルコストとランニングコストの合計で年間約1億円以上の削減効果が見込まれること、さらに3つ目としまして、現状よりも25%以上の二酸化炭素削減効果が見込まれ、地球温暖化対策に寄与することができることなどが示されております。

 次に、関係各部署で構成する内部検討会の開催状況と検討内容についてでございますが、環境課をはじめバイオマス資源化センター、環境衛生センター、また浄化センターを含む上下水道局、農業振興課など、この処理システムに関係する課及び地方創生推進課、財政課をメンバーとする内部検討会を立ち上げて、施設を統合する場合しない場合の課題を洗い出し、どのような形で地域資源リサイクルシステムを構築することが最適か検討を行っているところでございます。

 また、システム導入における処理対象物を4つのケースに分け、具体的に申しますと、1つ目として生ごみ、豚ぷん尿、し尿、浄化槽汚泥の全てを対象物とする場合、2つ目のケースとして、豚ぷん尿を全て農家処理とした場合、3つ目のケースとして、豚ぷんだけを農家処理とした場合、4つ目のケースとしまして、生ごみは焼却、豚ぷん尿は農家で処理し、し尿、浄化槽汚泥のみを対象物とした場合について、財政面を含めて各方面からの検討等を行っております。

 私からは以上でございます。


(つづく)