【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は宮津の行観寺、頼み人はお初。
中間奉公をしていた兄・留吉が、奥方との不義密通の咎で主人(勘定方・本庄)に奥方もろとも斬り殺された。
無実を信じるお初は女郎に身売りして金を作り、その金で兄の恨みを晴らしてほしいと言う。
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宮津にやって来た京山たち。
依頼を聞き調査に入るが、標的の本庄はなぜかお初を身請けしようとしている様子で、また一方、本庄を狙う若い侍も現れた。
侍の名は新助-彼は奥方の弟で、彼もまた姉の恨みを晴らすため本庄を狙っていたのだ。
お初によると不義密通の話は嘘で、実際は本庄が行っていた横領が奥方に見つかったため、口封じのため不義密通に見せかけて二人を殺したものらしい。
本庄はお初を身請けするが(身請け後に追放する企みだった)、お初は隙を見て行観寺に駆け込み、病身の新助もまた行観寺に匿われる。
本庄一派の方もお初と新助を狙うが、駆け込み寺に逃げられては手も出せない。
危険な仇討ちはさせまいと、京山はおはなに「あの二人を寺から出すな」と二人の監視を命じるが…。
【知ってるゲスト】
佐藤万理、須賀不二男、武周暢
【名シーン】
①お初と新助
仇討ちに行こうとする新助。
おはな「出て行っちゃだめよ!」
京山「新助さん、犬死をなさるおつもりですか?
あなたの身を案じている者たちの気持ちを、踏みにじっちゃいけませんよ…」
去っていく京山たち、新助は仇討ちを思いとどまる。
お初「新助様…」
新助「死んでもいい…相打ちを覚悟で本庄を討ちたい。それが俺の意地だ、姉への供養だ。
しかし、それさえできない俺の弱い体…無念でならないんだ」
お初「お気持ち分かります…私も同じ思いでした。
仇を討つ力のない自分が情けなくて…だから身を売ったのです。
そのお金で…願を掛けました…仏様のお力にすがりたい一心で」
新助「そんなに思いつめ身まで捨てなくとも…」
お初「思いつめていらっしゃるのは新助様です。
今命を捨てずに、なぜ時節をお待ちなさいません…どうして死に急ぎなさるのですか!?」
新助「お初…」
手を握り見つめ合う二人。
一方小屋に戻ったおはな(おはなは新助に気がある)は二人の様子が気になる様子。
京山「私たちの稼業に色恋はご法度だよ…」
↑お初は佐藤万理さん。相変わらず可愛い。
↑新助が気になるおはなと、おはなが気になる直次郎。三角関係というやつですな。
直次郎は「色恋はご法度」と言われさらに落ち込む(笑)
②おはなの失敗
京山は仲間たちとの話し合いのため小屋を出る。
京山「どんなことがあってもあの二人を寺から出すんじゃないよ…いいね?」
うなずくおはな。
だかおはなは二人の親しげな様子を見て落ち込み、目を離してしまう。
その間に二人は本庄とグルの家老・坂田に外におびき出され、殺されてしまう。
↑同じ目的を持つ二人だからなぁ、接近して当然だわな。
↑あ~あ…おはなちゃん、やってしまいました…。
③おはな、仕舞人へ
直次郎「俺たちの言うこと聞かねえから返り討ちにあっちまったんだよ…助け甲斐のねえ野郎だ!」
京山「さあ、みんな行くよ…早くお行き」
おはな「手伝わせて下さい!」
京山「バカなこと言うもんじゃないよ!お前は一座の総領娘だろ?
私に代わって一座の者を無事に国越えさせるのが仕事じゃないか。さあ、お行き…」
おはな「私の手落ちで二人を死なせてしまいました。
お願いします!手伝わせて下さい!」
京山「仕事の上での手落ちは、命がいくらあったって足りやしないんだよ?
新さんや直の身にもなってごらんな…もしそんなことにでもなったら、
私の手でお前を始末しなきゃならない…そんなつらい思いをさせないでおくれ」
おはな「お願いします!」
直次郎「手伝わしてやってくんねえか…このままじゃ、おはなちゃん生き地獄だ…頼むよ、師匠!」
京山は晋松を見る…晋松は何も言わない。
↑前回は殺しがばれただけの回で、今回で加入なのね。
③仕舞人たち殺しシーン
↑BGMが最初は「必殺!」なんだけど、途中からうまくつなげて「荒野の果てにアレンジ」に変わるのがかっこいい。
↑直次郎のターザン戦法。
↑今回の仕事は誘き出し役だけど、おはなも仕舞人として仕事を最後まで見届ける。
この話もDVDマガジンに入っていた回でした。