名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
〒669-1147 兵庫県西宮市名塩1丁目20番16号

木下忠司

2018年08月10日 00時50分09秒 | 愚僧独言・「寺だより」掲載

2018年8月の寺だよりに掲載しました。

 今年四月に、作曲家木下忠司(ちゅうじ)が、東京の自宅でひっそりと亡くなった。102歳だった。兄で映画監督だった木下恵介の映画音楽を数多く書いた。1957年にヒットした「喜びも悲しみも幾年月」は、同名映画の主題歌だった。海沿いの僻地に駐在して、灯台を守った夫婦の25年間の物語である。「おいら岬の灯台守は」という歌詞を、覚えておいでの人もあるだろう。

喜びも悲しみも幾年月はこちら


 木下恵介作品以外にも、多くの映画音楽を作曲した。仲代達矢主演の「人間の条件」や、菅原文太の「トラック野郎」など、枚挙にいとまがない。今のようにDVDのない時代、高校生だった私は、オールナイトで人間の条件全五部作を観ている。
 彼は、多くのテレビドラマ音楽も手がけた。木下恵介作品だけでなく、例えば、特捜最前線の音楽も彼が担当した。大ヒットしたわけではないが、大勢が知っているのは、水戸黄門の主題歌だろう。番組で表示されることはなかったが、あの歌は「ああ人生に涙あり」という。「人生楽ありゃ苦もあるさ 涙のあとには虹も出る」 あれは今でも人生の応援歌だ。

特捜最前線のエンディングテーマはこちら

ああ人生に涙ありのテーマソングはこちら


 私には、この歌以外に、今でも諳(そら)で歌える木下忠司の歌がある。65歳になっても、気恥ずかしくて人には言えない純愛ドラマの主題歌だ。おそらく、ほとんどの人が知らないだろう。「あのときは何気なく会ったあの人が」 これからも、ひっそり風呂場で歌い続けて、黙って墓場まで持って行こうと思っている。

謎のリンク https://youtu.be/vQ3qUuKPt2s


最新の画像もっと見る

コメントを投稿