鍋に水を張って、中にドジョウを泳がせる。この鍋を火にかけると、水温が上がって、ドジョウが熱に苦しみ始める。この中へ、よく冷やした豆腐を切らずに入れる。すると、ドジョウは熱さを避けて、豆腐の中にもぐり込む。このまま鍋を火にかけておけば、やがて豆腐の中まで火が通って、ドジョウ入りの豆腐ができあがる。あとは、味をつけ、野菜などを入れていただく。このいささか残酷な料理を地獄鍋という。
豆腐にもぐり込むドジョウを愚かと言うなかれ。我々も、少し苦しいことがあれば、逃れようとして、すぐにじたばたする。薬を飲み、針を打ち、祈祷を受け、占ってもらう。豆腐にもぐり込もうがもぐり込むまいが、結局、いつかは、老いて病んで死んでいくのにである。
「人生は苦である。(釈迦)」と聞かされていながら、未だに冷たい豆腐を思う私も、悲しいかな、煎じ詰めれば、もの言うドジョウでしかない。
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