ミューズの声聞こゆ

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真夜中の鐘

2017年03月06日 | シェイクスピア

サー・ジョン・フォルスタッフ:われわれはかつて真夜中の鐘を聞いたものですな、シャロー君。(シェイクスピア作「ヘンリー四世第二部」より)

 「荒野の七人」をリメイクした「マグニフィセント・セブン」は、予想に反してそこそこ楽しめた。
たぶん、作りが雑なせいだと思う。それでかえって気楽に観れた。 
無謀な戦いにあっさり加わるメンバーの動機づけの弱さに、おいおい、大丈夫か、これじゃあ大津波でも来たら我先にと逃げ出されるぞ、と内心ツッコミを入れたりしたが、物語は淡々と進み、あっさり終わった。
 イーサン・ホークが「荒野」のロバート・ボーンとブラッド・デクスターを受け継いだキャラクターで、ボーンと同じPTSD。
この二重写しの苦悩に、暗闇で泣けた。
「恋人までの距離(ディスタンス)」三部作に主演しているホークは脚本や小説も書くうえ監督までこなす異才だ。
またシェイクスピア作品を現代に置き換えた「ハムレット」(2000年)と「アナーキー」(2014年、原作は「シンべリン」)にも主演している。

 劇中、旧知の仲という設定のホークと七人のリーダーのデンゼル・ワシントンが再会するシーン、ハグして言い放つのが、冒頭に掲げた台詞である。
ひょっとすると、ホークの台詞は自分で書いたのかもしれないな、と思った。










          

                 「オーソン・ウエルズのフォルスタッフ」(1966年)より

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