ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

爆裂都市(再掲)

2023年05月19日 | ブルース

 

 

 自分にしては珍しく、ネット上で「父のなくしもの」という漫画を読んだ。

強烈な昭和の父親のキャラクターとエピソードがあまりにも自分の父親に似ていて、いや~な気分になりながら時々馬鹿笑いしては、そのたびあたりを見回してしまった。

作者の自伝だというこの漫画、東京に憧れる高校時代の場面に描かれていた映画館のスクリーンを見て、おやと思った。

この映画、(まだ終わったわけではないけれど)僕が生涯で一度だけ、エキストラ出演した「爆裂都市(バースト・シティ)」(1982年)だ。

気になって調べてみたら、作者は僕より三つ年下だった。

 81年の暮れから翌年初頭にかけて、映画に出演しているルースターズやロッカーズ(陣内孝則)、スターリン、INU(町田町蔵)のファンたちにコンサート会場で声がかかり、ギャラも出るからと川口市郊外に建設されたセットまで動員されたのだが、行ってみたところがとにかく寒く、地面は泥だらけで、あたり一面、火薬とガソリンなどの異臭が充満していた。

僕が振り当てられたのは、観客や暴徒を制圧する機動隊員役だった。「チッ、体制側かよ。」

ステージ上から遠藤ミチロウ(スターリン)が当時お約束だったブタの臓器を投げ、それをジェラルミンの盾で必死によけながら、後悔と、とにかく一刻も早く帰ることだけを考えていた。

さらには撮影中の騒音や爆発音を聞きつけて地元のヤンキーや暴走族が押しかけたり、通報で本物のポリが大挙やってきたりと、大混乱の現場だった。

結局ギャラはもらえず(2千円やのり弁が出たという説あり)、名簿の受付所が見当たらなかったため、完成した映画のエンドタイトルに名前も載らず、本当にくたびれ損の一夜だった。

そんなこともあって、完成試写会+記念ライブは行ったものの、その後40年近く一度も観返していない。

 

「土曜の夜だぜ!騒ごうぜ!」、、「花金」や「週休二日制」などまだない近未来のお話。

 

 

せる なんばー 八 - YouTube

 

「兄貴!」 チキンレーサー(コント赤信号)とその女(室井滋)

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