ミューズの声聞こゆ

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権利書

2020年12月18日 | 日記

 宅建業を営んでいた(今も事務所登録している)こともあって、とにかく土地・建物の権利書がたくさんある。

先日、その中の一通が必要になり、所定の場所から取り出そうとしたところ、ない。たまたまその権利書だけが、ない。口の中が乾き、クラクラめまいがした。

三日三晩、事務所兼自宅、果ては両親の居住スペースまでひっかきまわしてやっと見つけたのだが、疲労困憊して大きなため息が出た。

 事業や商売を営んでいる方々ならお分かりかと思うが、権利書は厳重に金庫へしまい込んでいるばかりではない。

銀行融資(借入)の際に担保に入れると担保(抵当権)設定のために司法書士へ渡し、数年後、払い終わると設定の解除のために司法書士へ渡す。その二つの過程の中でうっかりどこかへ置いてしまう、あるいは引き出しに入れてしまう、ファイルに閉じ込んでしまう、ということはよくあることだ。

また、会社(法人)の融資の担保に法人代表の個人資産を差し入れることもかつては日常茶飯事で、そうなると法人の金庫に個人の権利書がまぎれ込んだりする。

両親の不動産の権利書、僕の不動産の権利書、複数の法人の物件の権利書。入り組んでしまったこれらをどう整理し管理して行くか。

 ただ、怪我の功名というか、いいこともあって、家じゅう掘っくり返したことでどこに何があるのか、全部分かった。把握した。

それから、不要な書類はすべて廃棄した。さっぱりした。

この長持ちしない記憶と熱気がまだ残っているうちに、保管法を編み出そうと思う。

無関係の子供たちにこんな憂いを残しては気の毒だ。

※権利書の再発行は不可。ただし権利書がなくても土地・建物の売買等は可能だが、だからと言って、なくてもいいというものでもない。第一、外聞が悪すぎるので。

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