エヴァ・グリーンはデビュー作の「ドリーマーズ」(2003年)の印象が鮮烈だったことからプロフィールを調べたところ、母親がマルレーヌ・ジョベールだと知り心底驚いた。
日本では「雨の訪問者」(1969年)のヒロインとして知られている。
「雨の訪問者」とその前年の「さらば友よ」は、僕にとっては好き過ぎていくら語っても語り尽くせない作品だ。
どちらも脚本セバスチャン・ジャプリゾ、主演ブロンソン。
「雨の訪問者」はそれに加えて監督ルネ・クレマン、音楽フランシス・レイで、しかもジョベールの義妹にあたるマリカ・グリーン(ロベール・ブレッソン監督の「スリ」のヒロイン)がカメオ出演していた。
こういったところは、プロデューサー(セルジュ・シルベルマン)のいい仕事だ。
ご存知のとおり、エヴァ・グリーンはそのあと「007カジノ・ロワイヤル」(2006年)に出演している。
アルマーニやグッチのパンツスーツを知的に美しく着こなし、粗野なボンドを一流の男に引き上げる、歴代最高のボンド・ガールだ。
でも、どう考えてもエヴァ・グリーンとショートカットのそばかす美人ジョベールの雰囲気と容姿が重ならないのだけれど、マリカ・グリーンの姪と言われれば、なんとなく納得する。
ブロンソンの役名が「ドブス」なのが笑える
アルマーニの衣裳で同じポーズ
「スリ」(1959年)のマリカ・グリーン