ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

オーダーメイド

2021年07月05日 | 日記

 ひさしぶりにスーツを作った。

一度でもオーダーメイド、あるいはイージーオーダーを経験したことがある方ならわかるだろうが、とにかく決めることがたくさんある。

まずは生地。次にアメリカン・トラッドやブリティッシュ、またはイタリアンなどのおおよそのスタイル選択。それから、裏地、襟、ポケットの形、前ボタンの数、ボタン糸の色、袖、ネームの様式と糸の色、パンツのタック、ポケットのフラップ、裾の幅と形、ベルトレスにすると帯の幅、などなど。

全部自分で決めなければならない。あるいは採寸者に問われるので全部答えなければならない。

そうしないと気に合ったスーツは完成しない。

それが面倒な方は吊るし(既製品)を買うのがいい。

以前書いたように大男の僕でも既製品にサイズはある。

日本だとAB8、アメリカは42レギュラー、フランス・イタリアは52。

車は購入したそのままで乗り続けるのが好みなのだが、スーツは生活のスパイスとして、少し遊びを入れて作ってきた。

それからこれはあまり大きな声では言えないのだけれど、若いころにオーダーで失敗して以来、必ず(別の生地で)二着作ることにしている。もしものための、滑り止めに近い感覚だ。

 今回は心持ち青色が入ったモスグリーンと、ライトグレー地に薄いベージュの格子柄の二着で、前者の生地は大同毛織のミリオンテックス、後者がカルヴァン・パリ・ブランドのものだ。

3週間ほどで届いた品物は、箱を開け、薄葉紙を開いて上着の肩をそっとつまんで取り出す。

映画「さらば青春の光」で主人公ジミーがブライトンへ着て行くためにオーダーしたスーツをそうしたように。

誰が見ているわけでもないのに、素早く、けれども、大げさに腕を袖に通すと、やはり着心地がいい。段返り三つボタンの第二ボタンだけとめて、両裾を引き伸ばせば、馬子にも衣裳、ひとかどの男の出来上がりだ。

 

57分17秒から。

コメント
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