3次元CADを使いこなせ

3次元CADを使った日々の業務と、CSAJ攻略について、3次元CADを活用するためのヒントになればと思います。

構想設計にはポンチ絵

2007-03-21 21:40:46 | Weblog
最近愛弟子にポンチ絵を描かすようにしています。
ポンチ絵は、設計の構想段階においてアイデア抽出、及び意志疎通に用います。
人によっては、3次元CADで構想設計を行う人がいますが、それでは構想設計段階において良いアイデアは出ません。
1つのアイデアを深堀する事は出来ますが、それ以外のアイデアが出てこないのです。
構想段階においては、多くのアイデアを抽出し、開発する製品に最も適したアイデアを選択する事が非常に大切です。
そのためには、出来る限り多くのアイデアを出す必要があるのですが、3次元CADを使用してしまうと1つのモデリングに時間を掛けてしまい、そのアイデアに執着してしまいます。
ポンチ絵では、適当に描いてアイデアを具現化します。3次元CADに比べると1つのアイデアを具現化する時間は1/10以下でしょう。
そのため、そのアイデアの執着心は3次元CADで作成したモデルほど強くなく、他の方法を考える事もできますし、1つのアイデアから新たなアイデアが生まれることもあります。
また、頭の中のアイデアがポンチ絵として具現化された時に、部品の配置や、他の部品とのつながり、材料等が見えてきます。
不明確でったところをどんどんポンチ絵で描くことで、アイデアの実現性が見えてきます。
チームメンバーの人に自分のアイデアをお披露目し意見を聞くと、他のアイデアが得られるかもしれませんし、自分のアイデアの抜けを教えてくれます。
3次元CADで作成したデータでなくても十分意志疎通ができます。
しかし、ポンチ絵で描かれたアイデアは大きさや位置関係が分かり難いという欠点が有ります。
アイデアが固まって、3次元CADでモデリングした時にこの配置ではうまく繋がらないとか、曲げられないなどの加工が出来ないなどの問題が出てきます。
3次元CADで初めからモデリングをしておけば、このような問題は無かったと思う方もいますが、実はこの欠点は、ポンチ絵の利点でもあるのです。
大きさなどの制約条件が有れば、多くのアイデアが出てきません。
ポンチ絵は制約条件が無いため多くのアイデアが膨らんできます。
構想段階で行わなければならないは、より多くそして早くアイデアを絞り出すことです。それが出来るのがポンチ絵なのです。


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