3次元CADを使いこなせ

3次元CADを使った日々の業務と、CSAJ攻略について、3次元CADを活用するためのヒントになればと思います。

07年3次元CADスキル認定試験 1

2007-06-28 23:21:20 | Weblog
今年始めてA社で3次元CADのスキル認定試験を行うにあたり多数の問題が有ったが、この多くの問題が今回解決しそうである。
問題の1つに「試験会場をどうする」があった。
A社はワンフロアの中に多くの課が存在し、そのフロア内にCADエリアがある。パーテーションのような区切りは無く、CADで仕事をしていても事務所から丸見えの状態である。
試験会場をこのCADエリアで行えば、試験中に受験者以外の人間が覗き込むことは容易で、受験者が試験に集中出来ないことが予想された。
この問題に対し、B社の試験会場を利用できないか、またB社の認定試験と同時開催は出来ないかをB社の有田氏(偽名)に個人的に意見を伺ってみた。
有田氏はB社で技術推進に関する仕事をしており、私とは3次元CADのフォーラムでよくご一緒する仲なのだが、いつもはひょうきんな性格で親睦会などではよく大声で冗談を言う一風変わった技術者である。
しかし、ここぞと言うときは頼りになる。
A社でスキル認定試験を開催するにあたり、情報を収集する目的で私をB社のスキル認定試験に誘って下さったのも有田氏であった。
今回も力になって下さり、B社の認定試験と同時開催が出来るよう、B社の会場管理部門に口添えをして下さったりと、御尽力の結果同時開催が可能となった。
これで、一気にあらゆる問題が解決した。
試験会場の問題、試験監督者の問題、CAD端末の問題、試験内容の問題等。
その中でも認定試験をB社と同一内容で出来る点では、私個人としては非常に助かった。
なぜなら、A社の認定試験委員は私を含めて3名であり、CADに精通している者は、私だけであった。
そのため、実技,筆記試験の問題を私一人で作る必要があり、作ったとしてもこれを評価する人がいなかった。
実技問題は90%は出来上がっていたが、筆記をどうするかを思案中であった。
今回B社の問題と共通できるということで、私は筆記試験のA社特有の問題を2,3問作る程度でよくなった。

後は、他の問題を解決しつつ、B社と足並みを揃えて、試験実現まで頑張ろうと思う。


愛弟子2号ドラフター奮闘記4

2007-06-25 22:26:24 | Weblog
愛弟子2号の治具図面が完成し、照査検認をもらう段階ではあるが、本当にこの図面で治具が完成するか、私が設計している製品が取り付くのかを、3次元CADを用いて調べることにした。
3次元化は愛弟子1号に頼み、出来上がりを待つことにする。
間もなく愛弟子1号から寸法に関する指摘があった。
寸法抜けではなかったが、寸法数値が間違っているということだった。
CADでは絶対起こらないミスであるが、手描きだと間違う可能性は有る。
そういえば、昔ドラフターで描いていた頃は電卓片手に図面を描いていたなぁ。と、懐かしんでいる場合ではない。
早々愛弟子2号を呼びつけ正しい寸法を愛弟子1号に連絡するように指示する。
1時間ほどで全てのモデリングが出来上がり、アセンブリ作業に取りかかるが、この作業は愛弟子2号がどのような設計をしたか愛弟子1号には分からない。
そのため、愛弟子2号を愛弟子1号が作業しているCADのところに行かせ、アセンブリ作業の手伝いをする事に。
しかし、作業を進めていくうちに、天板と前後の部品の合わせ面に隙間が生じている事が分かった。
愛弟子2号に「何が間違っているのか調べなさい」と間違い探しを指示し、私は自分の業務を行っていた。
今回の図面は簡単であるため、さほど時間は掛からないと思われたが、1時間経っても分からない。
朝一から始めた3次元化作業が昼過ぎになってようやく間違いが分かった。今回は図面は正しく、モデリングが間違っていた。
しかし、間違った箇所を見てみると、寸法指示の仕方が間違いを犯しやすい指示表記であった。
愛弟子2号に「こんな寸法指示では、製品も間違って出来上がる可能性がある」と一喝し、愛弟子2号に図面修正を指示した。
今回のことで、愛弟子2号は寸法表記の重要性を肌で感じたと思う。

愛弟子2号は自分が設計した治具が、3次元CAD上で組み立てられ、更に製品を取り付けた完成状態を見て、「こんな風になるんだ」と感動していた。
苦労した分感動もひとしおであろう。3次元CADを使うのも、もうすぐだ。


愛弟子2号ドラフター奮闘記3

2007-06-22 00:26:38 | Weblog
愛弟子2号に治具設計をさせており、部品図に寸法を入れる段階に入っていた。
基準,基準とうるさく言っていたため、基準線はしっかりと描いていたが、そこから寸法が入っていない。
「工業大学で何してたんや」
部品としてはそれほど難しいものではないのだが、なぜか寸法の入れ方がむちゃくちゃ。
寸法の入れ方だけではない。数字の大きさがばらばらで矢印の開き角度もいろいろ。寸法補助線なのか外形線なのかも分からない始末。
んー。中学生レベル?
隠れ線が必要なレベルの図面ではないが、せめて側面図に貫通穴の中心線ぐらいは描いて欲しい。
あれこれと、文句を言いながら、何枚も描き直してやっと1枚描き上がった。
私も仕事があるので相手にしてやれなかったが、次の日全ての図面(5枚)が描き上がっていた。
文字の大きさ、矢印の開き角度などはまあまあだが、寸法の入れ方がむちゃくちゃであった。
「この形状はここから寸法を入れているが、意味はあるのか」
との問に「なんとなく」
「・・・・。」怒る気にもなれない。
「部品の形状には全て意味が有る。寸法の入れ方でどのような使われ方をするのかも分かる。よく考えろ。この形状は・・・・、だからここからここまでの寸法が必要となるんだ。とにかく、描き直し」
それからまた1日が過ぎ、出来上がった図面をチエックして、寸法抜け等を指摘し、ようやく全ての図面が出来上がった。
1枚目に出来上がった図面と最後に出来上がった図面を見せて、「最初の図面からみれば、図面らしくなってきたな」と上達した事を認識させると、愛弟子2号も「そうですね」と疲れながらもうれしそうであった。
いくら設計が良くても、図面が悪いと不良率の高い製品になる。
又、3次元CADで設計する場合に、寸法拘束が適当だと修正出来ないモデルになる。
ここはしっかりと、覚えて欲しい。

愛弟子2号ドラフター奮闘記

2007-06-18 23:33:43 | Weblog
愛弟子2号に治具設計をやらしており、そのレイアウト設計が無事終わった。
そして、次のステップである部品図落としの作業に取りかかった。
部品図面用のA3トレーシングペーパーを多めに用意して、部品図作成を行う。
レイアウト設計で描いた外形をなぞる愛弟子に一喝。
「なんでここが正面なんだ」
愛弟子2号は、レイアウト設計で治具の正面としていた面を部品の正面として描いていた。
これでは加工面が下側に向いてしまう。
図面は設計意図の伝達手段であって、設計者のために描くものではない。部品を造って下さる製造者が見て分かりやすくなければ、良い図面とはいえない。
正面図には基準が明瞭な面や、加工時に正面となる面を指定すること。
「この部品の加工方法は?」「であればどの面が正面に来る?」とヒントを与えながら正面が決まり、新しい図面用紙に描き始めた。
まもなく再び一喝
「何でその方向に描くのか。」
横長の部品を縦に描いていた。多くの図面用紙は横長となっており、図品を縦に長手とした場合、上下は窮屈で左右に多くの隙間が存在する。
特に決まり事はないが、見やすい図面を心がけるなら配置にも気を配らないといけない。
CADを用いれば簡単に修正できる事だが、手描き図面では修正がめんどくさい。
大きな修正だと、描き直した方が早いぐらいだ。
最近は教える方もゆとりがない。早く図面を覚えて欲しいため、あえて手描きで教えている。これは、手描きには1本の線に重みがあり、1本の線を描くのに、考えなくてはならない。(修正が容易でないため)
この、自分で考えることが非常に大切なことであると私は思う。
愛弟子2号にとって、始めての設計,図面化であるため怒られることも多いが、怒られる度にレベルを上げている。
まだまだ、設計者にはなれそうもないが、がんばれ愛弟子2号。

愛弟子2号ドラフター奮闘記

2007-06-15 00:04:26 | Weblog
愛弟子2号にドラフターを使って治具図面を描かせた。
構想設計はポンチ絵で描かせ、それからからドラフターで全体のレイアウトを描く。何気なくA2方眼紙に四角を描いている愛弟子2号に一喝。
「何だこの四角は。」
四角いキューブ形の治具を設計するのだから、四角から描いたらしいがこれでは大きさを変更するときに何処を変えて良いか分からない。
図面をそのまま写すのであれば、これでも良いのかもしれないが、設計をするのであるから、基準が無いといけない。
手書き図面を始めて描く愛弟子2号のために、方眼紙とトレーシングペーパーを多めに用意した。
「図面は基準線から描け」とアドバイスをし、それから間もなくまた一喝。
「何処に線を描いているんや。」
方眼紙の真ん中に基準線を描いていた。
CADだとこれでよいが、限られたA2サイズの方眼紙に今から設計する治具を描くとなれば、基準を方眼紙の中心にもってくれば治具形状がはみ出すことになる。
「全体のレイアウトを頭の中でイメージしてから描け。」
とアドバイスをし、その後何度か描き直しをさせ、私が用意した方眼紙(10枚
程度)が無くなった。
最初に描き直しをくらった図面と、今描き直しをくらった図面とを見比べながら、「どうだ、何となく図面らしくなっていってきてないか」と、愛弟子2号に自分
のレベルが上がっている事を気づかさせる。
愛弟子2号は怒られながらも、自分のレベルが確実に上がっていることで、又黙々
と描いていく。
半年経てば、私の仕事が楽になるかな・・・。がんばれ愛弟子2号

愛弟子2号誕生

2007-06-09 01:41:57 | Weblog
愛弟子2号が誕生した。工業大学を卒業して営業職となり、そこを辞めた後、アセンブリメーカの製造ラインでアルバイトをし、その後私がお世話になっている会社(A社)の関連会社に入社し、その会社から配属された、異色の愛弟子。
バスケをやっていたということもあり、長身で見るからに体育系である。これは鍛えがいがある。
今までのA社社員とは一味違った感じを持つ愛弟子2号に、まずはドラフターを使って私が開発している製品の固定治具を設計させることにした。
この部署ではドラフターを10年以上使っていない。そのため、他の設計者からは「CADでやった方が早いのに」と半ばいやみのようなアドバイスが愛弟子を悩ませた。(と思う)
しかし、愛弟子の実力を把握するにはこの方法が最も早いし、設計センスを磨くのには有効だと私は思っている。
これをCADでやると、新人であろうとベテランであろうとそれっぽいものに仕上がるし、愛弟子1号のように仕事をしたくない設計者の餌食になる可能性もある。餌食とは、頼んでもいないのにCADの操作方法を教え、自分の仕事をしない理由にする。
愛弟子2号の実力は、期待通り全く使い物にならない。しかし、変な癖もない。線一本から教える必要があるが、教え甲斐もある。
今は、私の足を引っ張っているが3ヶ月後には、愛弟子1号のように私の業務を手伝ってくれる存在になってくれると思う。
厳しくしごくぞ、愛弟子2号。

CAD利用技術者試験 合格率UPへの道 第2問回答

2007-06-06 22:24:01 | Weblog
今回は、実際に試験で出題されるレベルだったので多少時間が掛かったと思います。

では解き方ですが
この形状を大別すると、4つの同一形状と、中心にある円柱形状の2つに分かれることに気づいて下さい。
まず、同一形状の1形状を造ります。
その後、パターンコマンドを使用し、4つの同一形状を作成します。

それから、中心の円柱部を作成し、4つの同一形状と結合した後、穴を空けて各
C及びRを付けて出来上がりです。

同一形状が複数存在する問題は必ず出題されますので、必ず15分以内で解けるようにして下さい。