今年のロイクラトンで願うことは・・・

　　
　スカイトレインBTSと地下鉄エリアの一部駅が 浸水地域にありますが、10日も通常通り運行しています。

しかし、飛んだ ロイクラトン祭り日 になってしまいましたねぇ～　　そう、昨日は 日本で云う “灯篭流し”
10日は 陰暦12月の満月の夜に当たり、タイの三大祭りの一つ “ロイクラトン” でした。

　　

10日午後の時点では スクンビットなどの中心部に水は来ていませんが、当然のこと ロイクラトンの
イベントはバンコクと近県では中止となっています。　何十年ぶりと言われる洪水被害に見舞われ、

今だ どうなるか分かりません！　満月ということは大潮でしょうから、潮位が高くなり、川沿いで灯篭流し
なんて 危なくて出来ません。　また　お祭りどころではないでしょう・・・

　

　若いカップルが心待ちにしている国民的行事でしたが、仕方ありません。　が、チェンマイ・スコータイ
など 洪水被害の無い地方では、タイ政府観光庁の公式行事も行なわれたことでしょうが ・・・

浸水被害の広がるバンコク都では、都庁が市民に対して 「冠水した水に灯篭を 流さないでほしい」 と
警告もしていましたネ。　それでなくとも バンコクでは大規模な洪水の為、ゴミの収集にも問題が出ており
各所で収集できないゴミが山積みとなっており、水質汚染や伝染病への懸念が高まっている所ですから。

　

バンコクでは通常一日当たり8,000トンのゴミが出るとの事ですが、洪水以降、市内で収集できずに
残されたゴミの量は300万トンを 超えている可能性があるといいますから。 そして　50万台の自動車が
廃車になる見込みで、その際に、バッテリーやエンジンオイルから有害物質が出る恐れもあるとか …

　ロイクラトンでは、バナナの葉などで作った灯篭にロウソクを 立て川に流しますが、毎年と同じように、
川に灯篭を 流していては 相当量になって、大変なことになりますものねぇ～　

この為、都庁では 浸水していない公園16カ所を ロイクラトンの為に開放して 「決められた場所で、
安全にタイの伝統行事を 楽しんでほしい」 と呼びかけていましたネ・・・　

　

タイ商工会議所大学のアンケート調査 （調査期間11月１日～５日） でも、今年のロイクラトンへの
参加を 予定している人は全体の48.9％ となり、政情不安などの影響で低迷した 昨年の52.7％を 更に

下回ったようですヨ。　洪水被害の拡大で祭事自粛ムードが高まっていること、失業による収入減少や
家屋の修復による臨時の出費を 強いられている人が多いことが背景にあると見られています。

　ロイクラトンは、花や船などを 模った灯篭を 川や池、海に流し、ご先祖や水の精霊に感謝を 捧げます。　
“ロイ” は流す・浮かべる、“クラトン” は 灯篭・器・入れ物の意味ですが、自分の願い事も 一緒に
水に託します。　今年は、誰しも この洪水が 一日でも早く 治まることを 願ったことでしょう。　



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