タイ・キャディーの育成をどうする？ （３）

厳しい評価をすると、土日・祭日にキャディーさんが集まらずゴルフ場が困る、というお話しをしました。

でも状況が変わりそうな気配なんです。と言うのは、タイの製造業の発展に伴ってバンコク郊外に沢山の
工場が進出、大きな雇用を発生し工場勤務という安定した職場についていた女性達が、この不況によって
職を失う状態に置かれ始めました。ゴルフ場は殆どが郊外にありますから、職を失った女工さん達が
キャディーという仕事に関心を、興味を持ち出している、と言うのです。前職がキャディーという子も含めて。

これは需要と供給のバランスで、ゴルフ場側がキャディーを選べる状況になりつつあります。同時にキャディ
評価の採点も可能とし、ゴルフ場のエリアによって違いはあるもののゴルフ場が優位な立場になります。
ゴルフ場も今までは、採用基準の甘さや養成の不備を指摘されていましたが、「キャディ評価」の採点を
ドシドシやってキャディさんのクオリティーを上げて欲しいと思いますネ。

しかし　これも経営者側の考え方次第です。キャディーの重要度をどれくらい真剣に考え、教育や管理に
関心を示して貰わなければことは進みません・・・　でも　考えているこんなゴルフ場もあるんです。

野田プロ曰く「キャディーの制服を変える等、キャディーに変化が見られるゴルフ場は、経営者側が
キャディー教育・育成や職務にキャディーの重要性を認識し始めている」と指摘され、バンパコーン
リバーサイドGCなんかは、なんと毎朝マネージャーがキャディー教育をしているそうです。

このゴルフ場はお客とキャディーのことを考えてのサービスかと感じる点に、プレー終了後キャディーは
番号札をお客に渡し、ゴルフバッグをバッグ置場に 持って行き、帰り際に番号札と交換でゴルフバッグを
渡してくれることです。他のゴルフ場の殆どは、終了後車まで キャディがバッグを運びます。どちらが良い
かは意見が分かれる所でしょうが、キャディーへの教育だけで無く気遣いも感じられる姿勢と配慮です。

最近はゴルフ場だけではありません。マンモス大学ラムカムヘンでは国内ツアーで実績もあるトンチャイ・
ジャイディー（40）を講師に迎え、ゴルフ・マネージメントの学士が取れる学科もスタートさせています。

これには同大学の学生でなくとも、入学願書を提出すれば学科を受講することが出来ますが、一科目
800バーツを134科目受講すれば学士を取得出来ます。くつかのゴルフ場はこの学士を取得した卒業生が
ゴルフ場のスターターに居たり営業・管理部門で活躍し出しているそうです。或いはゴルフ場のキャディー
教育をラムカムヘン大学に委託するコースもあるようです・・・　こんな話しを聞きますと嬉しくなります。

キャディー教育をした経験がおありの野田プロの所感では「優秀なキャディーは10-20％、普通60％、NGが
20-30％のABC構成」となるそうです。それを将来　同大学の卒業生が各ゴルフ場に散らばっていけばCを
BにBをAになっていく可能性は大です。我々も聞く心を持ったキャディーさんには教えてあげたいものです。

二ヶ月に一度のペースで定期的にタイへ来て、合宿を行ったり、タイ在中の上級者とラウンドしている
塚田好宣（39）プロ曰く「良いキャディを待つのではなく探すべき。その日のプレーで唯一相談できる大事な
パートナーだから」と言い切ります・・・　確かにこんな観点も必要です。

これからは良いキャディーさんに出逢ったら、指名してあげましょう・・・　
素直なキャディーさんにはアドバイスしてあげましょう・・・　
今後のキャディーさんに乞うご期待です！　



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