「瑞峯院」の「いん」で今回は「伊部焼・いんべやき」
昔のブログ『茶の湯のプロムナード』の「茶の湯あいうえお」という書庫にもエントリーしたことがあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/soukei0322/45629762.html
「伊部焼」については様々な解釈があって、今回は『原色茶道大辞典』(淡交社)の「伊部焼」の記述のご紹介でお茶を濁そうと思います。悪しからず・・・。
備前国伊部(備前市)の炻器。一般には備前焼によって総称される。伊部でもかなり古くから水甕・種壺などの雑器を焼いていたが、戦国時代に至って茶壷・茶碗など茶器をつくりはじめ、後世これを古備前と呼び、遠州時代以後の黄褐色の灰釉をかけたいわゆる伊部だちのものを特に伊部焼と呼んで区別している。作行は薄く、塗り土をして茶紫色の照りを出し、かなり高温で焼成している。水指に烏帽子箱・菱口・杵形・手桶・胴〆福耳などがある。最盛期は18世紀後半の明和から寛政ころまでで、肌に光沢をもたせ、細工の精功なものを特に伊部手と呼ぶこともある。髭徳利などはそのころの作品であろう。
画像は金沢大学蔵・伊部焼瓢形瓶