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今年こそは早いうちに年賀状を書こうと思って年賀状を引っ張りだして見ていたら、従兄の滋ちゃんの年賀状に「買ってね」と本が紹介されていることに気がついた。お正月に「面白そう、買わなきゃ。」と思ってそのまま忘れてしまった・・・。ゴメン、滋ちゃん。早速アマゾンで注文。
お祖父さまが彦根藩主大老井伊直弼のお側用人で井伊家の家庭教師だった高橋敬吉さんが書き残した彦根藩の武家屋敷で行われた年中行事を記録したものなどを滋ちゃんが編集したのである。実に生き生きと当時の暮らしが描かれている。
冬至
毎年十二月二十二日頃、太陽が冬至線に達する時を冬至といって、北半球では夜最も長く昼の最短日で、これから春の彼岸まで少しずつ夜が短くなり昼が長くなるので、古来此の日より春気に帰るとて、一陽来復と称し節日として祝った。又この日南瓜を食べると中風症に罹らぬといって、夏から貯えてあった南瓜を食べたが、皮が硬く変な臭いがして不味かった。又夕刻には柚風呂をたてて入浴したが、ヌルヌルとして肌触りも滑らかに、香りもよく身体中が温まる様に思った。薬屋では神農様の掛物を床の間のかけて、お得意様の医者を招待して酒宴を催す所もあったので、冬至は医者と薬屋の正月といっていた。漢方医の家では赤飯を炊き、親戚知人を饗応する所もあった。宅の親類には何軒も医者があったので、祖父は朝から招かれて出かけられた。神農とは支那の古い帝王で、民に耕作を教え、又始めて百草を嘗めて医薬を作ったといわれている。
編者の滋ちゃんとは同い年で高校時代は文通(懐かしい響き)したり、彼は民俗学、わたしは考古学と学生時代に似たような!?学問を専攻して気があった従兄であった。親戚旅行で話し込んでバスに乗り遅れたり、まだ整備されていない安土城を登ったり、奈良をドライブしたりと楽しい思い出である。今では社長さん。今日庵でお正客を務めたこともあるそうだ。ちなみに滋ちゃんの住んでいる五個荘は近江商人の発祥地。坐忘斎お家元のお母さまのご実家のある土地である。また今度ゆっくり会ってお話したいですね。
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