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流野精四郎&東澤昭が綴る読書と散歩、演劇、映画、アートに関する日々の雑記帳

今日は何の日?

2022-08-04 | 日記
今朝6時頃に目が覚めて、ぼんやりラジオを聴いていたらNHKで「今日は何の日」というコーナーをやっていて、いついつの今日はこんな出来事がありましたという紹介をしていたのだが、その中で、渥美清(以下敬称略)の亡くなった日というアナウンスが聞こえてきた。
26年前のことで、享年68歳だったというので驚いてしまったのだが、そんなに若かったのかというのが率直な感想である。

渥美清といえば「男はつらいよ フーテンの寅」を思い出すが、その最晩年の姿は病気のせいもあって痛々しく、もっと齢を取っていた印象だったので、まだ68歳だったということには虚を衝かれたようでうろたえてしまった。

ちなみに今年は川端康成の没後50年でもあるのだが、川端は沖縄が日本に返還される前の月に亡くなっている。享年72歳で、ノーベル賞受賞の時には68歳だったのだ。
当時の映像を見るともっと齢を召されていた印象だったので、そのギャップにはいささかたじろいでしまう。

ちょっと話は飛躍してしまうけれど、先日、吉田拓郎が“一旦”卒業宣言というのをやって、テレビでは、kinki kidsと吉田拓郎がMCを務めて人気だった「LOVE LOVE あいしてる最終回・吉田拓郎卒業SP」というスペシャル番組が放映されていた。

吉田拓郎といえば、多くの世代に多大な影響を与えたばかりか、日本のポップス界にも測り知れない功績を残しているシンガーソングライターだが、その彼は今年76歳になる。

今から26年前、渥美清が亡くなった年の10月に「LOVE LOVE あいしてる」が始まったのだが、川端康成の没年である1972年に吉田拓郎は「結婚しようよ」や「旅の宿」を大ヒットさせ、一躍メジャーな存在となっている。
さらにその2年前、三島由紀夫が割腹自殺を遂げた1970年に吉田拓郎は「今日までそして明日から」を歌い、すでに知る人ぞ知る存在だったのだ。

何かを言いたいのではなく、何か新しいとこが見つかるわけでもないのだが、こうして比較することで補助線が引かれ、これまで見えなかったものが見えてくるようにも思える。
それが面白いのだ。



今夏は異常気象が続いている。
猛暑日がこれほど続くのも記録的だというし、東北・北陸地方ではかつてないほどの大雨に見舞われている。無事を祈るばかりだ。
そんななか、今日は久しぶりに散歩に出た。歩きながらいろいろなことを思い出す。
思い出しながら歩くのだ。吉田拓郎の歌が聞こえてくる。