坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

トゥールーズ=ロートレック展

2011年09月10日 | 展覧会
19世紀パリ、モンマルトルの華やかなムーランルージュのスターなどを描いたポスターにおいて、革新的なリトグラフにより軽快な色彩美とデザインを創り出したトゥールーズ=ロートレック。
本展は、丸の内のアートの発信地の一つである三菱一号館美術館の目玉のコレクション展となります。
今回出品される作品の中には、版画制作の過程を示す希少な試し刷りや、美食家としても有名であったロートレックが友人を招いた晩さん会のメニューカードなどの珍しい作品が含まれ、ロートレックの制作の裏舞台や私的な生活を垣間見ることができます。
・掲載作品は、「ディバン・ジャポネ」1893年 リトグラフ、ポスター。
黒い衣装の女性のしゃれたセンスと大胆な構図で目を引きます。
ロートレック自身が生前アトリエに残し、今日まで伝えられた貴重なグラフィックのコレクション約180点とロートレック美術館より油彩や素描が併せて展覧されます。

◆三菱一号館美術館コレクション〈Ⅱ〉トゥールーズ=ロートレック展/10月13日~12月25日/三菱一号館美術館(丸の内)