いま筆者が通っている太極拳の道場は
まあ種目からも想像がつくことだが
比較的に年齢層が高い。
昔の人というのは興味深い話の1つや2つ
必ず持っているもの。
今日はテレビにも取り上げられたという
ご夫妻の話をご紹介したい。
先日引退されて、愛知県の老人ホーム
(豪華)に引っ越された方。人生の
大先輩で92歳になられる奥さまだった。
この年代の人は、戦争もリアルタイムで
知っておられて、貴重な経験の生き証人
であられる。
(ただ、わりと口の重い人も多い)
このご婦人もご多聞にもれず、戦時中は
苦労されたようで、戦後やっと疎開先
から東京に帰ったら、新宿駅の周りは
焼け野原で、
「このぶんなら、うちの新築の家は
どうなっていることか。。」
と案じたそうだが、武蔵野にあった
家は幸いそのまま建っていたそうだ。
当時奥さまは新婚で、旦那様は海軍に
従軍しており、戦争が終わらなければ
零戦で特攻しているはずだったらしい。
旦那様の同期はどんどん毎日順番に
命令されて出撃して行く。
精神を病んで、山で首を吊った人も
いたそうである。
自分の順番がなかなか来ないのは、
どうやら自分が帝国大学出のエリート
だかららしいと思った旦那様は、
「次の出撃は自分も行かせて欲しい」
と上官に直訴したのだという。
「分かった。次はお前も行かせよう。」
と上官が約束して、いよいよという
ときに突然終戦が来て、彼は助かった
のだそうだ。
旦那様はリアルで、特攻隊の生き残り
だったわけだ。
まことに人の運命というのは計り知れ
ないもので、奥様とご主人はお子様達にも
恵まれて、お二人は今も(ときにはケンカ
もしつつ)スポーツに親しみ、仲睦まじく
生活されている。
「日当たりが良くて、広いんだから、貴方も
愛知まで遊びに来なさいよ?どうせ
ヒマなんでしょ⁉」
と言っていただいたが。。
うーむ。(^_^*)まあ。。ヘッヘ。