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プロコル・ハルム「青い影」(Procol Harum, A Whiter Shade of Pale)

2018-11-25 21:33:35 | 音楽批評
今回は、音楽記事です。

以前、映画『オブリビオン』の記事で、プロコル・ハルムの「青い影」に言及しました。

そこで今回は、この「青い影」について書きましょう。

原題は、A Whiter Shade of Pale

この曲のことでまず思い出すのは、印象的なオルガンのイントロですね。
あれは、バッハの「G線上のアリア」を引用したものといわれます。
そのイントロだけを聴くと伝わりにくいんですが、実はプロコル・ハルムはバリバリのサイケデリックバンド。この曲も、歌詞はかなりサイケデリックな感じになってます。
この曲が発表された60年代当時は、まだプログレとかハードロックとかそういうジャンル分けが不明瞭で、サイケデリックっぽい傾向をちょっと取り入れるようなバンドが結構ありました。ディープ・パープルなんかも、最初期のころはオルガンを主体としたサイケデリックなサウンドをやってたんですね。


この曲は、松任谷由実さんに強くインスピレーションを与えたということでも知られています。

ユーミンさんは、プロコル・ハルムの面々と一緒にいろいろやってるみたいですね。詳しくは知らないんですが、デュエットバージョンの「青い影」もあるらしいです。

他のアーティストのバージョンということでいうと、意外な感じがしますが、ザック・ワイルドが自身のバンド Black Label Society でカバーしたやつなんかもあります。
ザック・ワイルドといえば、オジー・オズボーンのバックギタリストとして有名ですが、サイケデリックやハードロックが不分明だった時代から、70年代ぐらいに分化していく過程で、ディープ・パープルやブラックサバスといったバンドにもクラシック志向みたいなものが継承されていたということでしょうか。そういえば、ディープ・パープルの Burn も、バッハの曲からコード進行を借用していたりして、プロコル・ハルムの発想に通ずるものがあるかもしれません。そういう趣向が行きつくところまで行きつくと、イングヴェイみたいになるんでしょう。まあ、あそこまでいくとさすがに別枠のような気もしますが……


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