むらぎものロココ

見たもの、聴いたもの、読んだものの記録

ヨハン・ショーベルト

2005-12-13 01:42:39 | 音楽史
schobertBOCCHERINI FIELD SCHOBERT
KLAVIERKONZERTE

Eckart Sellheim(Pianoforte)
Collegium Aureum

ヨハン・ショーベルト(1730頃-1767)は1760年頃からパリで活動するようになった。1763年頃にパリを訪れたモーツァルトが彼の演奏を聴き、多大な影響を受けたことが知られている。ショーベルトの音楽は高度な技術に裏打ちされた情熱的で奔放な表現力を特徴としていて、華やかなテクニックが当時の聴衆に喜ばれ、またたくまにピアニスト、作曲家としての名声をかちえた。しかし、ショーベルトがパリに来る前の経歴については詳しいことはほとんど知られていない。ただ、彼が人気の絶頂期に毒キノコによる中毒で死んだということだけは彼を語るうえでは欠かせないよく知られたエピソードである。
ショーベルトはヴァイオリン伴奏付きのクラヴィーア・ソナタを数多く書いたが、コンチェルトも書いていて、憂いを帯びた緩徐楽章が印象的である。

音楽とキノコといえば、ジョン・ケージが思い浮かぶ。辞書に music と mushroom が隣り合わせになっていることからキノコに興味を持ったという話があるが、キノコが1本1本まったく違ったもので、分類から逃れていく汲み尽せないものであることから、常に自分を新しくし続けること、常に新しくあり続ける音楽といったものを導き出したケージも、毒キノコを食べて死にかけた経験があったという。



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