むらぎものロココ

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ヤコブ・オブレヒト

2005-06-10 14:16:00 | 音楽史
obrechtJacob Obrecht
MISSA MARIA ZART

Peter Phillips
THE TALLIS SCHOLARS

ヤコブ・オブレヒト(1457/8-1505)の没後500年にあたる2005年は、それを記念した様々な催しがあるようだ。オブレヒトもまた、フランドル楽派を代表する音楽家であり、生前はジョスカンと並ぶほどの名声を得ていたという。むしろ年下のオブレヒトのほうが、ジョスカンよりも早く名声を得ていたようだ。

オブレヒトはカンブレ、アントワープ、ブルージュなどで要職を歴任した。1504年にフェラーラ公国の招きを受けたが、そこでペストにかかり1505年に没した。彼は当時のフランドルの音楽家たちのようにイタリアで職を得、そこに長く滞在したことはなかった。その理由としては、当時の音楽家はまず、歌えなければならず、作曲の技能は二の次であったことが挙げられる。オブレヒトは歌手ではなかったのだ。

「ミサ・マリア・ツァルト」は演奏時間が1時間を超える、最も長いミサ曲として知られる。時間を忘れ、穏やかにゆったりと流れるこの音楽に全身をひたすこと。



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