長崎県大村市のグループホームで8日未明に起きた火災での犠牲者が7人になってしまった。亡くなった方々にはご冥福をお祈りしたい。
8日午前2時25分ごろ、鉄筋一部木造平屋建て約280平方メートルが全焼し、約2時間半後に鎮火した。焼け跡から5人の遺体が見つかり、1人が運ばれた市内の病院で死亡を確認され、また重体だった1人も病院で亡くなった。
出火当時、施設内には入居者9人と当直者1名がおり、休憩室で寝ていた当直者が「パチパチ」という音で目が覚めた時には、居間のソファあたりから火の手が上がっていたという。グループホーム内の台所はすべて電化されており、ガスは使っていなかった。入居者のうち1名だけ喫煙者がいたが、屋内は禁煙にしており喫煙所は屋外のデッキになっていたようだ。(asahi.com)
火災に見舞われたグループホームは2年半前に開設され、外部評価(WAM NET)ではよい評価を受けていたようだ。しかし、外部評価の項目には非難訓練などの防災に関する項目は見当たらない。大型施設においては、防火管理者のもと防災訓練の実施が求められているが、グループホームではどうなのだろうか。
長崎県の認知症高齢者グループホーム協議会長の話によると、グループホームでは、認知症の入居者を混乱させる可能性があるとの理由で、避難訓練もほとんどしていないのが現状だという。また、グループホームにスプリンクラーの設置義務はなく、今回の施設にも設置されていなかった。
高齢者施設において、避難訓練をする難しさはあるだろうが、入居者を非難させることを想定した職員だけの模擬訓練をおこなうことはできるだろう。また、夜間の対応を繰り返し確認することだって難しくないはずだ。
火災の原因はまだ解明されていないが、喫煙をしていた入居者のタバコや火の管理がどうだったのかが気になるところだ。また、夜間の災害を含めた緊急時の対応がどうなっていたのかも、今後クローズアップされるだろう。今回の火災は全国にあるグループホームにとって、決して他人事ではない。
何かを防ぐごうとするとき、100%ということはない。火災に限らず事故に関しても、100%に近づけるように日々の対応が必要になってくる。そして、起こってしまった時の対応をどうするかが、被害の拡大を最小限に抑えることにつながってくる。グループホームにとっては、新たな課題がつきつけられる。
今後、地域密着型サービスとして、小規模施設の増加が予想される。これまでも宅老所やグループホーム等で、民家を改造してサービスを実施しているところも多くある。民家のほとんどは木造であり、火に対して非常に弱い。また、新設しても小規模であれば一部に鉄筋は使用しても木造になることが多いのではないだろうか。コスト面からしても、その方が安くなる。
今回の火災は多くの課題を赤裸々にした。しかし、その課題は乗り越えられないものではないし、乗り越える必要があるものだ。今後、地域密着型サービスの指定・育成は市町村の権限になる。その際、防災意識を問うことがこれから必要になるだろう。また、グループホームの外部評価においても、ぜひ一項目増やしてほしい。
8日午前2時25分ごろ、鉄筋一部木造平屋建て約280平方メートルが全焼し、約2時間半後に鎮火した。焼け跡から5人の遺体が見つかり、1人が運ばれた市内の病院で死亡を確認され、また重体だった1人も病院で亡くなった。
出火当時、施設内には入居者9人と当直者1名がおり、休憩室で寝ていた当直者が「パチパチ」という音で目が覚めた時には、居間のソファあたりから火の手が上がっていたという。グループホーム内の台所はすべて電化されており、ガスは使っていなかった。入居者のうち1名だけ喫煙者がいたが、屋内は禁煙にしており喫煙所は屋外のデッキになっていたようだ。(asahi.com)
火災に見舞われたグループホームは2年半前に開設され、外部評価(WAM NET)ではよい評価を受けていたようだ。しかし、外部評価の項目には非難訓練などの防災に関する項目は見当たらない。大型施設においては、防火管理者のもと防災訓練の実施が求められているが、グループホームではどうなのだろうか。
長崎県の認知症高齢者グループホーム協議会長の話によると、グループホームでは、認知症の入居者を混乱させる可能性があるとの理由で、避難訓練もほとんどしていないのが現状だという。また、グループホームにスプリンクラーの設置義務はなく、今回の施設にも設置されていなかった。
高齢者施設において、避難訓練をする難しさはあるだろうが、入居者を非難させることを想定した職員だけの模擬訓練をおこなうことはできるだろう。また、夜間の対応を繰り返し確認することだって難しくないはずだ。
火災の原因はまだ解明されていないが、喫煙をしていた入居者のタバコや火の管理がどうだったのかが気になるところだ。また、夜間の災害を含めた緊急時の対応がどうなっていたのかも、今後クローズアップされるだろう。今回の火災は全国にあるグループホームにとって、決して他人事ではない。
何かを防ぐごうとするとき、100%ということはない。火災に限らず事故に関しても、100%に近づけるように日々の対応が必要になってくる。そして、起こってしまった時の対応をどうするかが、被害の拡大を最小限に抑えることにつながってくる。グループホームにとっては、新たな課題がつきつけられる。
今後、地域密着型サービスとして、小規模施設の増加が予想される。これまでも宅老所やグループホーム等で、民家を改造してサービスを実施しているところも多くある。民家のほとんどは木造であり、火に対して非常に弱い。また、新設しても小規模であれば一部に鉄筋は使用しても木造になることが多いのではないだろうか。コスト面からしても、その方が安くなる。
今回の火災は多くの課題を赤裸々にした。しかし、その課題は乗り越えられないものではないし、乗り越える必要があるものだ。今後、地域密着型サービスの指定・育成は市町村の権限になる。その際、防災意識を問うことがこれから必要になるだろう。また、グループホームの外部評価においても、ぜひ一項目増やしてほしい。