むじな@金沢よろず批評ブログ

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FTAを礼賛し、労働者・農民の苦悩を無視する、池田香代子氏の似非平和主義

2010-08-01 01:36:55 | 台湾政治
ネオリベで大資本家の下僕・馬英九政権がついに、大企業の突き上げを受けて中国との間に、FTAにあたるECFAを締結した。
これについて、なぜか日本の「左派」は「平和協定」と勘違いして「歓迎」したりしているが
(たとえば「平和主義」のドイツ文学者、池田香代子氏のブログ 中台FTA、もっと騒ぎましょうよ)、
FTAやECFAというのは、そもそも米英の「自由貿易主義」の産物であり、資本家の論理で労働者や農民を収奪するものに他ならないのに、こと「中国」が絡むと、左翼はなぜかFTAを「平和協定」と曲解して、礼賛する傾向があるようだw。ここに現在の日本の左翼の混迷と思想的浅薄さを強く感じる。

池田香代子氏が、台湾の実情を知らずに、FTAを「平和協定」などと思い込むのは勝手だが、台湾では農民が「安い農産品流入で台湾農業が破壊される」、労働者や若者の間には「中国の安い労働力が入り込み就業機会が奪われ、賃金も下がる」という心配の声が持ちきりである。「平和」という殺し文句で、そうした弱者の声を圧殺する日本の左翼は、本来の左翼ではなく、単なるネオリベ右翼、資本家の手先に過ぎない。

弱者の福祉や生存を踏みにじったうえでの「平和」とは、単なるネオリベ資本家の論理に過ぎない。資本主義だっていまや金融資本化しているから、「平和」が大前提である。
つまり、「平和」というだけでは、本当の左翼ではない。ネオリベだって社会政策ではリベラルである以上、今の左翼は「平和」といっているだけでは、
貧富の格差がひろがる状態は、「平和」でも何でもない。資本家が手を組んで労働者を搾取し、国内で貧富の格差をひろげ、社会の緊張を高めることを「平和」だと池田香代子氏が思い込んでいるとしたら、池田香代子氏は左翼ではなく、ネオリベ右翼である。
池田香代子氏は平和主義の看板を下して、大資本の幇間を名乗るべきである。


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