むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

よく見たら「ちょこシス」って「びんちょうタン」あたりと並ぶ隠れた名作だな

2011-05-05 17:18:23 | アニメ・ラノベ
台湾ANIMAXでこないだ三回目の放映が終わったんだが、2006年アニメ「ちょこッとSister」(ちょこシス、中文名:我的裘可妹妹)って、実はけっこう名作だと思った。

台湾Aが最初2009年秋の放映した際にみたときは、妹萌えと不必要なエロが強すぎて、あざという感じがしたので、その後見るのを避けていた。しかしこの4月はじめの土曜日にたまたまANIMAXを付けっぱなしにしていて、これが流れたのを見たら(黒豹が出てくる第20話)、話がけっこう良かった。その後の回も見たところ、2クール目の終わりに近づくにつれて、非常に良い話になっていた。これなら、以前からちゃんと見ておけばよかったな。

たとえば、最後から3回目の22話で、はるまの従姉が学祭に訪れたところ、ちょこと鉢合わせしたはるまが、従姉にとっさに「いるわけないだろ、妹なんて」とその場しのぎの嘘をついたところ、ちょこが「お兄ちゃん妹なんかいないだ。だったら、私もいないんだよね」と涙ぐみながら歩き、体が消失した場面は衝撃的だった。まだ高校生のはるまの幼稚な一言がちょこを傷つけたわけだが、これはちょこがちょっとかわいそう。
もっとも23話で、はるまの祈りでちょこが復活する。ややお手軽すぎる感じがしないでもなかったが、その過程を見ると納得はできた。つまり、消失したちょこの痕跡や記憶がすべて消えたなかで、はるまの部屋にちょこが書いていた絵日記が1冊が残っていた。はるまが手にとると、ちょこの書いたものは全て空白になっていたが、どういうわけかはるまの文字と涙の跡だけが残っていた。このことで、突然ちょこを思い出したはるまは、近所を捜し回り、公園でちょこの復活を祈る。管理人に呼ばれて家に戻ると、ちょこがいつものように料理をしていた。涙を流して抱きしめるはるまと、それを受けるちょこ。
うーんいい話だ。

「最後に近づくほど、よくなる」というのは、大方の評価のようで、作品データベースというアニメ/ ゲーム(ゲーム機)/ 漫画(雑誌)/ 文学/ ドラマ/ 特撮/人形劇/ 日本映画/ 海外映画の評価サイトで、 [アニメ]ちょこッとSister: 感想・評価 を見ると、放映開始当初の評価はすこぶる悪いものだったが、2クール目から後になるにつれて、評価があがっていき、後年になってからはおおむね高評価になっている。

また、主に放映が終わったアニメを扱う2ちゃんねるのアニメ2板(http://yuzuru.2ch.net/anime2/)でも、ちゃんとスレが残っている(ちょこッとSister☆あんちょこ23冊目
アニメ2板といえば、萌え擬人化の元祖マンガをアニメ化し、隠れた名作となっている「びんちょうタン」もスレが続いている(びんちょうタン お仕事31日目)(←しかし、このスレタイを「お仕事ゲット31日目びん」にすべきだと思うが?)。

原作者はポルノラノベ作家らしいから、エロの要素が強いのは仕方ないにしても、けっこう心理描写や人間関係がうまく描かれているのだから、エロを皆無にする必要もないが、あまり前面に出さないほうが名作として、もっともっと評価されたはず。
そういう意味では、ちょこシスは惜しい作品だといえる。

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