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ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ブルース・ウィリス Bruce Willis - Respect Yourself(1987年の洋楽 Part10)

2023-03-16 22:14:57 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart10は、Bruce Willisの”Respect Yourself”。最高位は3月7日付の第5位、年間チャートは89位。初のシングルが年間チャートに入るヒットになりました。

Bruce Willisですが、もちろん、あのハリウッドスター、『ダイ・ハード』シリーズの主人公ジョン・マクレーン役で超人気のスーパースターです。『ダイ・ハード』のほかにも、『アルマゲドン』や、『シックス・センス』などなど、数多くの大人気映画に出演しています。

そのBruce Willisですが、昨年、俳優を引退することが発表されました。最近では、認知症を発症していたとも発表されました。1955年生まれですので、まだ60歳代、まだまだこれからの年齢、『ダイ・ハード』の6作目を心待ちにしていた私にとって、大ショックでした。

俳優として大活躍のBruce Willisですが、歌手としての活動はほとんど知られていません。アルバムは、1986年に発表された『The Return of Bruno』が初のアルバムだったようです。その後は、2枚のアルバムを出し、通算で3枚のアルバムを発表しました。
ヒットしたのは、この『The Return of Bruno』のみのようです。

そのアルバムからのファーストシングルカット曲がこの曲、”Respect Yourself”です。つまり、デビュー曲がこの曲です。
原曲はThe Staple Singersが1971年にリリースした曲で、最高位12位を記録しました。Bruce Willisバージョンは、原曲よりもヒットしたことになりますね。

”Respect Yourself”の作者は、Luther IngramとMack Riceの共作。両者とも、R&Bのシンガーソングライターです。Luther Ingramは、自身でも、"I Don't Want to Be Right"が1972年に第3位を記録するヒットとなっています。

”Respect Yourself”は、元々、R&Bのヒット曲ですが、Bruce Willisバージョンでは、さらに、アップテンポなR&B・ソウルミュージックになっています。この曲のバックに聞こえてくる女性のコーラスは、The Pointer Sistersです。


こちらが原曲のThe Staple Singersバージョン。1971年12月25日付、最高位12位を記録しました。
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ピーター・ガブリエル Peter Gabriel - Big Time(1987年の洋楽 Part9)

2023-03-09 22:26:28 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart9は、Peter Gabrielの"Big Time"。最高位は3月7日付と14日付の第8位。年間チャートは75位。Peter Gabrielのソロでの3曲目のTop40ヒットで、前年の1986年にNo.1を記録した"Sledgehammer"に続くヒット曲となりました。

Peter Gabrielですが、Genesisの初代ボーカリスト。Genesisの結成は1967年、Genesisには結成から1975年まで在籍していました、ということは、音楽活動は、60年代にまでさかのぼる、大ベテランです。

75年のグループ脱退以後、77年にソロアルバム『Peter Gabriel 1』をリリース、そこから、82年までに4枚のソロアルバムを出しています。シングルとしては、4枚目のアルバム『Peter Gabriel 4』からの"Shock the Monkey"が最高位29位、初のTop40ヒットとなります。

そして、1986年にリリースした5枚目のソロアルバム『So』が突然の大ヒット、アルバムチャートで2位を記録しました。そのアルバムからは、ファーストシングルの"Sledgehammer"が、なんとNo.1を記録する、大ヒットとなります。こちらをご覧ください→→→

『So』からは、続くシングル"In Your Eyes"が最高位26位となるTop40ヒットとなりましたが、3枚目のシングルは40位以内には入れず、ここまでか、と思ったところの、この4枚目のシングル"Big Time"の意外な大ヒットでした。

"Big Time"の曲の作者はPeter Gabriel。プロデュースはDaniel LanoisとPeter Gabrielです。
この"Big Time"の特徴は、なんといっても「ベース」でしょう。普通、ベースは目立つ楽器ではないですが、これだけベースが主張している曲は珍しいでしょう。
私は楽器には詳しくはないのですが、どうも、普通のベースではなく、drumstick bassていうらしいです。演奏しているのはTony Levin。いろんなビッグなアーチストと共演している有名なベーシストですね。

そして"Big Time"ですが、Peter Gabrielならではのファンキーで、ダンサブルなロック。"Sledgehammer"にも通じます。"Sledgehammer"といえば、アニメーションを使ったPVが話題になりましたが、この曲のPVも同じく斬新なアニメーションを使い、楽しませてくれました。
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ザ・ジェッツ The Jets - You Got It All(1987年の洋楽 Part8)

2023-03-02 21:32:08 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart8は、The Jetsの”You Got It All”。 最高位は3月7日付の第3位。年間チャートは43位。初のヒット"Crush on You"を上回るヒットとなりました。

The Jetsですが、アメリカミネソタ出身のファミリーバンド。ジャクソンファミリー、デバージファミリーに続く、Wolfgramm家のファミリーポップグループです。
Wolfgramm家ですが、元々はトンガ出身、なんと17人の兄弟だったそうですが、そのうちの8人がグループを組んだのがThe Jetsです。

1985年にファーストアルバム『The Jets』をリリース、そのアルバムから、ファーストシングルはダンスチャートでは話題になったものの、レギュラーチャートでは100位以内には入れず、セカンドシングルの"Crush on You"が、実質的な初のヒットシングルとなり、最高位3位を記録する大ヒットになります。こちらをご覧ください→→→

次の3枚目のシングルは、Top40以内には入れなかったようですが、4枚目のシングルカット曲がこの曲”You Got It All”、"Crush on You"と同じく最高位は3位を記録する大ヒット、年間チャートでは"Crush on You"を上回り、4枚目のシングルにして最大のヒットを記録しました。

”You Got It All”ですが、なんと驚いたのが、この曲の作者はRupert Holmes。Top40ファンの皆様ならご存じ、あの1970年代最後のNo.1となった"Escape"の大ヒットで有名です。そうそう、「ピニャ・コラーダ・ソング」として有名ですよね。こちらをご覧ください→→→

そのRupert Holmesさん、久しぶりのTop40登場、ソングライターとして、心にしみるバラードを作ってくれました。
The Jets、ダンスナンバーの"Crush on You"から、一転してしっとりとした曲で大成功しました。

リードボーカルを取っているのは兄弟のうちのElizabeth Wolfgramm、1972年生まれということですので、この曲を録音した1985年にはまだ13歳!よくぞこのバラードを歌ったものです。




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シンデレラ Cinderella - Nobody's Fool (1987年の洋楽 Part7)

2023-02-24 17:57:21 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart7は、Cinderellaの"Nobody's Fool"。最高位は2月14日付の第13位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Cinderella、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアで結成されたヘビーメタルバンド。リードボーカルで、リードギターの Tom Keifer とベースでボーカルの Eric Brittinghamの二人が中心となって結成されたバンドです。

Wiki Pediaによると、ロッククラブで演奏していたところ、その演奏をジョン・ボン・ジョヴィが耳にし、音楽関係者に紹介、レコード会社との契約が実現したとのことです。

そしてファーストアルバム『Night Songs』を1986年にリリース、ファーストシングルは、イギリスやアメリカでも多少は話題にはなったようですが、ヒットにまでは至りませんでした。

そしてセカンドシングルがこの曲"Nobody's Fool"、Tom Keifer の絞り出すようなボーカルによるパワーバラードがチャートを上昇、ついに13位にまで上がってきました。
ここまでヘビーなグループの曲が大ヒットするのは久し振りです。

"Nobody's Fool"の作者はバンドリーダーのTom Keifer。プロデューサーはAndy Johns。Andy Johnsは、70年代初めから活躍するレコードエンジニア・プロデューサーです。FreeやRod Stewartなどの特にブリティッシュロック系のアルバムを手掛けていますね。

"Nobody's Fool"ですが、迫力あるロックバラードです、まさに「パワーバラード」という言葉がぴったり、ここまで、硬派な、ヘビーなグループが、これだけのヒットを記録するのは久しぶりです。この時期、ハードなロックグループの曲が、次々と大ヒットする、そんな傾向が強くなってきました。76年に大ヒットした、ナザレスの「ラブ・ハーツ」を思い出しました。

アルバム『Night Songs』も、シングルのヒットとともにチャートを上昇、この2月には最高位第3位を記録、アルバム年間チャートでは第8位の大ヒットアルバムとなりました。

アルバム『Night Songs』からは、まずは"Shake Me"がシングルカットされましたが、ほとんどヒットせず、セカンドシングルがこの曲"Nobody's Fool"、サードシングルが"Somebody Save Me"で最高位は66位でした。音時さんのコメントで教えて頂きましたが、この3曲は、MTVビデオが「連続もの」として作成され、ビデオの三部作の最後には、なんと“あのアーティスト”が出ていました。
是非ともこの曲のMTVとともに音時さんのブログをご覧ください。→→→
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ベンジャミン・オール Benjamin Orr - Stay the Night(1987年の洋楽 Part6)

2023-02-16 20:21:44 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart6は、Benjamin Orrの”Stay the Night”。最高位は、2月14日付の第24位。年間チャートは圏外でした。

Benjamin Orrですが、ご存じの方も多いでしょう、アメリカのボストンで結成されたニューウエイブ系ロックバンドThe Carsのメンバー、ボーカリストで、ベース担当です。Ric Ocasekとともに、The Carsの結成からの中心メンバーですね。

そのThe Carsですが、Benjamin OrrとRic Ocasekが、一緒に音楽活動を始めたのは60年代にまで遡るようです。
その二人が、1976年になって結成したのがThe Cars、デビューアルバムの『The Cars』から、当時、革新的なアメリカンロックとして人気となり、このアルバムからのファーストシングルの"Just What I Needed"がTop40ヒット、最高位27位を記録します。そのヒットを皮切りに、この1987年まで、合計12曲がTop40ヒットとなり、そのうち最高位4位の"Drive"をはじめ、4曲がTop10入りするヒットとなります。アメリカのニューウエイブ系のロックバンドの中では、最も人気がありました。

The Carsの最もヒットした、1984年リリースのアルバム『Heartbeat City』の後、中心メンバーの二人は、ソロ活動に入ります。まずは、Ric Ocasekのソロアルバムからのシングル"Emotion in Motion"が、この前年の1986年に最高15位を記録するヒットとなります。

そして、Benjamin Orrの初のソロアルバム『The Lace』が1986年の年末にリリースされ、初のソロシングルがこの曲”Stay the Night”で、Ric Ocasekのソロには届きませんでしたが、最高位24位を記録するヒットとなりました。

”Stay the Night”の曲の作者はBenjamin OrrとDiane Grey Page、Diane Grey Pageという人は、この時のBenjamin Orrのガールフレンドですね。

実は、私のブログには、The Carsは、あんまり登場していないのです。アメリカンロックは大好きなのですが、Top40に入った12曲中、ブログ登場は2曲のみ、"Just What I Needed"と、"Drive"です。The Carsでは、Ric Ocasekが、大半の曲のボーカルを取り、一部の曲をBenjamin Orrとなっていますが、紹介した両方の曲ともBenjamin Orrのボーカル曲でした。Benjamin Orrのボーカルの曲、結構好きなんです。
こちらと→→→
こちらをご覧ください→→→

そしてソロのヒット曲”Stay the Night”、この曲はよかったですね。メロディアスなロックバラードで、良質なAORロックです。でも、革新的カーズの曲とはいえないですよね。カーズファンからは、不評だったでしょう。私は反対に、この曲のファンであります。
The Carsですが、この年1987年に、アルバム『Door to Door』をリリース、シングルもヒットしますが、二人の中心メンバーの方向性が違うからでしょうか、このアルバムを最後に活動を停止します。


こちらが、”Stay the Night”に先んじてヒットしたRic Ocasekの"Emotion in Motion"。1986年11月15日付、最高位15位を記録しました。
二人とも、ソロでのヒットは、この2曲のみ。Benjamin Orrですが、2000年に53歳の若さでなくなり、The Carsでの二人の再結成はなりませんでした。
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