有馬もとの補助犬訓練士ダイアリー

聴導犬・介助犬国際認定インストラクター(日本聴導犬協会)有馬もとのプライベートブログです。

131 聴力または、介助のお手伝いペット犬

2006-04-19 23:24:35 | 身体障害者福祉
 今日、長野NHKさんの取材で「ペットで聴導犬普及」という番組を放送していただきました。え、ペット? と思われる方もいらっしゃるでしょう? 
 聴導犬は、ペット犬を飼っている方には貸与できませんし、協会での2週間の滞在訓練を受けられない方にも貸与できません。
 それから、会社勤めの方などには、やはり通勤も一緒でないと。日中は家でお留守番では、聴導犬としての役にたたないでしょ? 
 経済的にも、時間的にも、補助犬のユーザーさんになるというのは、大変なことだと、育成側である私でさえ、つねづね思っているのです。これでは、ユーザーになれるのは、限られた人ということになってしまいます。

 (福)日本聴導犬協会の聴覚障害者のアドバイザーの方から、
「こんなに条件があったら、聴導犬のユーザーになれる人は限られるわねぇ。本当の聴覚障害者福祉なら、もっと広く利用してもらえる方法を考えなきゃ」と言われ、ペット犬をすでに飼っている方向けに、音を3つまで教えられるお手伝いペット犬の訓練(お手伝い犬の訓練だけは、お宅でのアフターケアの旅費のために、有料にしています)を始めました。
 すでに、4頭が全国で働いています。
 2-4日間の協会で訓練の仕方を覚えていただき、帰宅後、家族で協力して数ヶ月かかって、音を教えられるように飼い主が訓練します。
 途中は、ペット犬が、音を教えてくれなかったり、教えたり。教えても、飼い主が気づかなかったり、いろいろと、みなさん苦労していらっしゃるようですが、なんとか、役立っています。
 聴導犬が8つくらいまでの音を教えるとしたら、お手伝い犬は、わずか3つしか教えません。それに、電車にもスーパーにも入れません。でも、助かるんですね。自分のペットが音を教えて生活面での手助けをしてくれるとしたら、楽しいし、安心でしょ? 
 先のアドバイザーからも「これなら、広く聴覚障害者の方を助けられるね。条件の合わない人でも、助かるわ」と、喜ばれました。
 なので、今回のNHKさんの取材というわけです。
 テレビで取材されたお手伝いペット犬のユーザーさんは、
「聴導犬はほしい。でも、仕事場につれていけなかったり、私のようなに聴導犬ユーザーとしての条件を満たせない聴覚障害者もいます。それらの方たちもお手伝いペット犬がいることで、安心できます」と、おっしゃっていました。
 私自身は、お手伝いペット犬の経験が、聴導犬への導入につながれば、将来は聴導犬のユーザーさんになっていただけると、信じて、普及をしております。


 

130 特別講義 in 大阪コミュニケーション・アート専門学校

2006-04-15 23:21:37 | 身体障害者福祉
 三大専門学校のひとつである大阪コミュニケーション・アート専門学校様で、特別講義をさせていただくことになりました。若い方たちに、定期的にご指導をさせていただけるのも、楽しい。その方たちが、今後は、研修生として協会でのお手伝いをしてくださるかもしれません。
 実は、以前から研修生の受け入れを、各地の専門学校さまからご依頼いただいておりましたが、とにかく私たちに時間的、心理的な余裕がなく、生徒さんに来ていただいても、がっかりするような体験になられては申し訳ないので、すべてお断りしておりました。

 今回、大阪コミュニケーション・アート専門学校の野口様と何回かお話して
「犬舎掃除でも結構です。それでも、スタッフの方々の働き振りをみられるだけでも、勉強になりますよ」と、おっしゃっていただけたことで、研修生受け入れに踏み切りました。
 来ていただけた方には、できるだけ満足をしていただけるように、経験できることを創っていかせていただきますが、どこまでできるか・・・。不安。
 ただ、協会としては、仕事が増えてきているのでお手伝いをしていただけるのは、嬉しい。とはいえ、スタッフとしての採用にはなかなか到らないのが、申し訳ない。
 日本聴導犬協会が、社会福祉法人になった時点で、経理、採用面など、すべてきちんとしなくてはならず、ボランティアではなく、スタッフも、きちんとした労働条件等の設定をしています。労働基準法を犯さないようにとか、社会保険とか、整えるのが、大変です。
 
 というわけで、ボランティアで雑務はしていただけますが、スタッフを採用するには、運営面で収入がもっとアップしなくては、不可能というのが実情です。現在、協会の運営に携わるのが、常勤スタッフ4名(3名が勤続10年目、1名が勤続5年目)。パートさん2名。ボランティアさん6名。ソーシャライザーは7軒のご家族になります。みなさん忙しいのに一所懸命お手伝いをしてくださいます。本当にありがたく、感謝しております。
 

129 散った桜後の新芽 ひさびさの大学

2006-04-15 23:04:56 | とっても私的
 この前、博士過程を受けている大学(千葉県)に行ったときには、8分咲きだった桜が、今日は、散っていました。でも、新芽が吹き、季節の早さを感じます。ちなみに、宮田村の桜は今が8分でお花見の真っ只中です。日本は長い!
 
 ずーと指導を受けていたI先生が退官され、K先生に指導をいただくことになりました。学会発表や学会誌への掲載が必須なので、今年は大変。3年目なので、絶対に論文を通し、博士号を取らないと、これまでのケチケチ生活でやっと貯めて、払い続けている学費が、無駄になるのです。
 以前なら、給料も結構豊かでしたが、今は、昔の3分の1程度。いやーーー、補助犬関係の仕事は、きつい、きれいではない、給料が安いとは、言われますが、結構大変です。でも、ほとんど休みがちでも大学に行けるのは嬉しい。

 というわけで、今年は博士号取得に、がんばります。これも、(福)日本聴導犬協会、補助犬普及のためでもあります。

128 ロビーイングの実践でもある、厚生労働省での検討会

2006-04-07 20:01:33 | 身体障害者福祉
119の「Nothing Without us about us(私たち抜きに、私たちのことを語るな)で、厚生労働省での補助犬法検討会に、専門家や大学関係者だけの委員だけが出席し,当事者不在のままで、補助犬法についての改正を行われることに疑問を抱いている旨を書かせていただきました。
 
 数日して、厚生労働省から検討会で意見を述べたい団体や個人への申込書が育成団体等へ送られてきました。これで「全日本補助犬パートナーの会&全日本補助犬育成の会」のユーザーからも意見が述べられると思うと、なんとも、嬉しかったこと。とはいえ、たくさんの申請書の中から厚生労働省が選ばれるので、どこが意見を述べられるかはまだ未定です。
 
 全日本聴導犬(ヒアリングドッグ)育成協会協議会からも、すでに昨年中に、厚生労働大臣への要望書を提出させていただきました。多数の団体から各々の要望書や意見書が出されるでしょうが、一番期待されるのは、当事者である補助犬のユーザーさんや、育成団体が、社会や行政などに、意見を述べ、意志を伝える「ロビーイング」ができる存在に成長していくことでしょう。一緒にがんばりましょう。
 今年は、参加できずに、意見も検討委員に届かなくとも、個人的に、団体的に、自分は何を考えているのかを伝える方法、実践、時には失敗して、だんだんにロビーイングができる強い個人、団体に育っていくのではないかと、不安半分、興味深さ半分です。

 これから、ユーザーさんたちと育成団体が、共に意見を述べられる環境を創れるようなお手伝いをどんどんさせていただきたいと思っております。
 検討会は、4月17日です。はてさて、どこか、呼んでいただけるか・・・。  



127 ケオティック(混沌)とした協会の2週間・・・

2006-04-06 19:36:49 | 補助犬&聴導犬&介助犬
↑子犬が2頭帰ってきました。
 そのうえ、まだまだ赤ちゃんっぽいベるがいて、この狭い協会はもうめちゃくちゃ状態なのです。遊んでも、遊んでも、あきたらない2頭と、その2頭に突っ込んでいくベル・・・。6頭の大人犬たちはウンザリ。
 この季節なら、廊下で日向ぼっこをしている平和主義の候補犬まつ君やデモンストレーション犬ななでさえ、「うるせぇーーー」と、2頭にガウガウ言わざるを得ない状況なのです。
 3つの部屋がある平屋の事務所は、柵で仕切り、相性の良い子たちを区分けし、なるべく子犬同士の接点をもたないようにはしておりますが、鳴き声といい、忍耐のない欲求といい、大人犬のおもちゃを横取りする無法者ばりの行動としい、訓練犬ばかりを見ている私にはもう、限界だぁあ嗚呼って、感じです。

 特に、顔が似ていることからETとあだ名をもつ「まる」君は、いい子ですが、退屈して、いたずらばかり。ソーシャライザー(子犬育てのボランティア)さんに「絶対に怒らないで、たたかないでくださいね。Yes(肯定的な合図)を多く」なんて、侍従、お願いしているわりには「No」が多い私です。反省しきり。
 
 まる君、7日には、東京の鈴木家へ。あきちゃん、訓練開始。べるちゃん、訓練続行とはいえ、まだまだ幼い子たちです。
 

126 新ユニフォーム(千趣会 ベルメゾン様支援)ご披露

2006-04-06 19:15:58 | 身体障害者福祉
↑写真は、写真のために、カメラ目線にしようと、ベルを羽交い絞めにする矢沢さん(う、ふふ)。背中に見えているのが、新しいトレーナーです。
 PCA生命さまからご支援を受けて作らせていただいたウィンドブレーカーですが、毎日着ているうちにボロボロになりました。あちこちで、デモンストレーションをさせていただくので、新しいのがほしい~~と願っていましたら、千趣会のベルメゾン様の語支援で、3シーズン用のトレーナーと4シーズン用のブルゾンを頂戴しました。高額なものです。サーモンピンクとカーキ色の組み合わせになるので、結構すてき。でも、ロゴは実費なので、なかなか着ることができませんでした。 

 やっと、シルクプリントができ、みなさまにご披露できます。
 すでに、「インターネットでの愛犬しつけ」や「ポチタマ」の撮影でも着せていただきました。ご支援、多くのみなさまに見ていただけると、嬉しいです。


124 インターネット動画のために、明日から撮影。

2006-04-03 20:29:09 | 補助犬&聴導犬&介助犬
↑学習研究社からのムックで「おうちの愛犬がおりこう(お手伝いペット)犬に大変身」という創案と監修を昨年2月にさせていただきました。そのムックを購入してくださったIT関連から、動画企画をいただきました。

 今日は、ボランティアさんの藤田家(ステキなログハウス)での撮影準備をしに行ってきました。カメラ2台での撮影です。照明もバッチリ。
 
 おうちの愛犬の問題行動を、お手伝いに変身させるという企画です。
 掲載は、まだまだ先ですが、飛びつきやくわえるなどの問題行動を、13のお手伝いに変えます。いつも怒ってばかりいた飼い主さんが、お手伝いに変えた芸を見て、誉める回数を増やせば、それだけで、愛犬も自信を持ち、飼い主さんとの関係も改善されます、という内容です。
 掲載は、8月だそうですが、確定したらお伝えいたしますので、ご高覧くださいね。