↑補助犬法の改正年のため、テレビニュースの取材をいただきました。その撮影中の写真です。国際アシスタンスドッグ協会からの認定書を映しているので、みんな下向き。なんとなく「キョンシー集団」という感じになっておりますが、撮影中の姿です。
取材のための初めての電話で「聴導犬が増えないことに関心が高まっています」と、ディレクターの方がおっしゃいました。
本当に。聴導犬は増えていないのです。
聴導犬は、アメリカで1966年に第1号の聴導犬が育成され、日本では1981年から育成されています。1年遅れでスタートした英国では、約1000頭の聴導犬が活躍しているのに、日本ではこの25年間でたぶん、30数頭が育成され、寿命だったり、引退したりして、認定され聴導犬と名乗れるのは、わずか11頭しかいません。
今回のテレビの取材だけでなく、増えない理由をよくたずねられます。
理由のひとつは、1981年当初、30万円から80万円で売っていたんですね。
初期に聴導犬に関心を持たれた聴覚障害者の方ほど『聴導犬は高い』と、今でも言われ、聴導犬に関する情報を受け付けていただけない傾向があります。
盲導犬と異なり、聴導犬の同伴がなくとも、聴覚障害者の方の場合、外出はできますし、職場に行くこともできます。聴導犬のために、30万円から80万円を支払うことが出来る方は限られます。なので、(福)日本聴導犬協会では、無料貸与と無料のアフターケアを行い、そのことを強調しています。
もうひとつは、聴覚障害者の方の場合、視覚での情報摂取になります。聴覚での情報摂取は、何か他のことをしていたり、意識していなくても、耳から情報が入ってくることができますが、視覚からの情報摂取、特に文字を読む行為は、ご自身が興味がなくてはいきつきません。そのために、聴導犬の情報を伝播するのが、難しい面があります。なので、啓蒙活動に力をいれ、聴覚障害者の方お一人お一人に「聴導犬」を見て、触っていただく努力を重ねています。
また、聴導犬ユーザーになられる方は、もともと「犬が好き」な方です。そのために、すでに犬を飼っている方が多く、ユーザーの条件に合わない方になります。聴導犬の導入として、ペットのワンちゃんに「お手伝い」ができるように、訓練を有料で行っています。ペットの子が音を教えてくれる快適さから、次は、聴導犬のユーザーになっていたけるように、期待しているわけです。
英国(1982年から育成開始)でも、アメリカ(1975年から組織だった育成開始)でも聴導犬は、その後の10年間は数が伸びなかったと聞きます。
(福)日本聴導犬協会は、1996年の創設。今年で10年目を迎えます。その間、認定前に引退した子が3頭。ペットのお手伝い犬として働いている子が2頭。認定聴導犬が3頭になりました。それらのユーザーさんが、「聴導犬がいると、安心できるよ。安全だよ」と、同胞に語ってくださることが普及の道だと信じて、ユーザー福祉に力を注いでいます。
最後に、各地で希望者への審査が異なります。
特定の地域では、審査機関としてリハビリテーションセンターを指定しています。肢体障害者と異なり、聴覚障害者にとっては、リハビリテーションセンターは縁遠い存在であり、そこまで行かなくては審査が受けられない状況では、ますます聴導犬への気持ちがゆらいでしまわれるようです。
聴力検査のために、数の限られるリハビリテーションセンターで調べてもらうよりも、各地の障害指定医である耳鼻咽喉科で審査を受け、それを育成団体に提出していただけたら、もっと聴導犬が卑近な存在になるのではないでしょうか。
取材では、上記のお話をさせていただきましたが、放送時間が短いので、どこまで放送していただけるか・・・。
とにかく、訓練士が少ないといった理由よりも、「希望者の手が上がりにくい」のが「聴導犬の数が増えない」理由なのです。
取材のための初めての電話で「聴導犬が増えないことに関心が高まっています」と、ディレクターの方がおっしゃいました。
本当に。聴導犬は増えていないのです。
聴導犬は、アメリカで1966年に第1号の聴導犬が育成され、日本では1981年から育成されています。1年遅れでスタートした英国では、約1000頭の聴導犬が活躍しているのに、日本ではこの25年間でたぶん、30数頭が育成され、寿命だったり、引退したりして、認定され聴導犬と名乗れるのは、わずか11頭しかいません。
今回のテレビの取材だけでなく、増えない理由をよくたずねられます。
理由のひとつは、1981年当初、30万円から80万円で売っていたんですね。
初期に聴導犬に関心を持たれた聴覚障害者の方ほど『聴導犬は高い』と、今でも言われ、聴導犬に関する情報を受け付けていただけない傾向があります。
盲導犬と異なり、聴導犬の同伴がなくとも、聴覚障害者の方の場合、外出はできますし、職場に行くこともできます。聴導犬のために、30万円から80万円を支払うことが出来る方は限られます。なので、(福)日本聴導犬協会では、無料貸与と無料のアフターケアを行い、そのことを強調しています。
もうひとつは、聴覚障害者の方の場合、視覚での情報摂取になります。聴覚での情報摂取は、何か他のことをしていたり、意識していなくても、耳から情報が入ってくることができますが、視覚からの情報摂取、特に文字を読む行為は、ご自身が興味がなくてはいきつきません。そのために、聴導犬の情報を伝播するのが、難しい面があります。なので、啓蒙活動に力をいれ、聴覚障害者の方お一人お一人に「聴導犬」を見て、触っていただく努力を重ねています。
また、聴導犬ユーザーになられる方は、もともと「犬が好き」な方です。そのために、すでに犬を飼っている方が多く、ユーザーの条件に合わない方になります。聴導犬の導入として、ペットのワンちゃんに「お手伝い」ができるように、訓練を有料で行っています。ペットの子が音を教えてくれる快適さから、次は、聴導犬のユーザーになっていたけるように、期待しているわけです。
英国(1982年から育成開始)でも、アメリカ(1975年から組織だった育成開始)でも聴導犬は、その後の10年間は数が伸びなかったと聞きます。
(福)日本聴導犬協会は、1996年の創設。今年で10年目を迎えます。その間、認定前に引退した子が3頭。ペットのお手伝い犬として働いている子が2頭。認定聴導犬が3頭になりました。それらのユーザーさんが、「聴導犬がいると、安心できるよ。安全だよ」と、同胞に語ってくださることが普及の道だと信じて、ユーザー福祉に力を注いでいます。
最後に、各地で希望者への審査が異なります。
特定の地域では、審査機関としてリハビリテーションセンターを指定しています。肢体障害者と異なり、聴覚障害者にとっては、リハビリテーションセンターは縁遠い存在であり、そこまで行かなくては審査が受けられない状況では、ますます聴導犬への気持ちがゆらいでしまわれるようです。
聴力検査のために、数の限られるリハビリテーションセンターで調べてもらうよりも、各地の障害指定医である耳鼻咽喉科で審査を受け、それを育成団体に提出していただけたら、もっと聴導犬が卑近な存在になるのではないでしょうか。
取材では、上記のお話をさせていただきましたが、放送時間が短いので、どこまで放送していただけるか・・・。
とにかく、訓練士が少ないといった理由よりも、「希望者の手が上がりにくい」のが「聴導犬の数が増えない」理由なのです。