世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

女子と小人は

2008-01-23 09:52:33 | てんこの論語

女子と小人は養い難しとなす。これを近づくればすなわち不孫なり。、これを遠ざくればすなわち怨む。(陽貨)

女の子と阿呆は、始末に終えません。親しくすればつけあがるし、かといって離れてしまったら、怨まれる。

  *

孔子のトップエラーとも言われるこの発言、しかし内心、このとおりだと思うことが、ないわけではないな?と思うことはありませんか。わたしは、ほんとに辛いとき、しみじみとこれを思い出します。

たぶん、孔子も、こんなふうに嘆息したいときがあったのでしょう。教養あり人の痛みの理解できる「中人」以上ならまだしも、勉強の進んでいない未熟なものは、ほんとうに、ことを難しくするということを平気でやりますから。

「女子」とはっきり言ってしまうのは、やはり孔子が男性で、そのへんのトラブルがあったからでしょう。昔も今も、女性は男性から、劣等なものとしてみられ、学ぶことを禁じられます。だから女性はよほど賢い人でない限り、「男に嫌われる」という理由で、至極若い頃に、学ぶことをやめてしまう。どうせ女はだめだからと、自分をやることをあきらめてしまう。

それが、男にとって、ときに大きな災いの種になる。

「自分」をやることを禁じられた女性は、「自分」がありませんから、そのないところに、奇妙なものが棲みつくことがある。それはとにかく、なにもかもをほしがる巨大な胃袋のような飢餓感。苦しみを紛らわすために、なんでもやってしまう、品性を欠いた魔物。そういうものが空っぽになった女性にとりつくことがあるのです。

「自分」がない、ということは、すさまじい苦しみなのです。自分がここに生きている価値が何もない、ということです。だからそれを失ったものは、とにかくあらゆるものをほしがる。男にとりつき、何でももってこいとささやく魔物にさえなる。彼女らは、立派な男、有能な男、金持ちの男をほしがる。そういう男でないと、セックスはさせない、という。

そこで男は、女とセックスをしたいがために、あらゆることをしはじめる。あくことのない女性の胃袋を満たすために、愚かでむごたらしい虚栄心を満足させるために、ありとあらゆるものを、奪ってこなければならない。

こうして、すさまじい苦界が、この世にできる。

「女はバカだ」と男が言ったのは、そうでないと、好きなようにだれともセックスができないからです。何もかもを奪って、空っぽの人形にしないと、困るのは、彼女たちを好きだという気持ちが、ばれてしまったらいやだからです。それは相手に負けるということだから。そうなったら、女に何をされるかわからない。だから男は、あらゆる手段とレトリックを使って、女性をだまし続け、「阿呆」にし続けてきたのです。しかしそれによって、男は女のために、あまりに阿呆なことをしなければならなくなった。

女性がバカだと、困るのは男性のほうなのですよ。孔子もよほど困ったのです。女性は学ぶものではない、という時代でしたから、本当に幼稚な段階で成長のとまった女性が、男性にいたいことをしてしまうということが、たくさんあったのでしょう。

もっとも、幼稚なのは女性だけではありませんが。男性も、よほど幼稚なことをします。女性のためにね。どちらにしろ、男性も女性も、要するに、お互いが好きだということを、素直に言えないから。それだけで何もかもが難しくなり、よほどひどいことになる、ということなんでしょう。男性もまた、「自分」に自信がないのです。女性に好かれるような男性になるには、よほどの勇気と力がないといけないのに、それができるものは、めったにいないから。男はつらい。

でも、未熟なのはどちらも同じ人間。素直に好きだといえないのは、等身大の自分の、ほんとの姿を知らないから。勇気を持って好きだと言ったら、はじめてわかるほんとの自分の力を、試そうとしないから。

好きなコには、素直に好きだといいましょうね♪ 



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