ああ なのはなの きいろき野に
きみよ ことのはを どこにかくした
ちょうのように わたしのみみが
かぜにさらわれ それをさがしにゆく
ああ 銀のなみの くりかえし
すなを あらう 潮騒の森に
きみよ ことのはを どこにかくした
とりのように わたしのまなこが
かぜにさらわれ それをさがしにゆく
ああ 見えぬガラスの 向こうの
はてしなき 灰の野に
きみよ ことのはを どこにかくした
わたしの のどのおくの
こおりの ためいきが
かげろうのように 風にさらわれ
それを よびにゆく
きみよ ことのはを
どこにかくした
それとも
ことのはは もはや
ないのか
どこに かくした
ああ わたしの 心臓のおくの
白い 孤独のはねが
とおい 風をもとめ
さがしに ゆく
さがしに ゆく
きみを さがしにゆく