日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

明かり煌めく仙台へ 2019 - 魚仙

2019-12-28 20:56:14 | 居酒屋
上越国境も大した積雪ではありませんでした。ましてや長岡市街に雪は全くありません。とはいえ気温は2度、シャツ一枚で間に合った先週の天文館とは別世界です。一風呂浴び、温まってから出直しました。「魚仙」の暖簾をくぐります。
先々月訪ねた時点で、品書きは早くも冬のそれに変わりつつありました。それだけに、印象の鮮烈さが弱まるのは致し方なしかと思いきや、意外にそうでもありません。目移りするほど豊富な品数のおかげでしょう。前回あえて見送った油揚げを久々にいただき、冬の名物わさびめしを真打ちに据えました。カウンターの角の指定席で心ゆくまで酒を酌み、11時の看板と同時に辞去するという顛末です。

魚仙
長岡市殿町1-3-4
0258-34-6126
1700PM-2230PM(LO)
日曜定休

若竹・越の鶴・鮎・想天坊・雪紅梅
お通し(南蛮漬け)
お刺身おまかせ盛り合わせ
特選油揚げ
たいかぶと煮
割り干し大根
わさびめし
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 紙一重

2019-12-28 20:24:18 | 甲信越
長岡に早く着いても空腹感が戻りません。塩沢石打で関越道を下りました。年末で交通量が減ったのか、流れは終始順調でした。300kmあまりを走って本日の走行は終了です。
宇都宮に泊まるという目論見が頓挫した結果、会津か長岡の二者択一となったことについては昨晩述べた通りです。どちらも捨てがたくはあったものの、実際には流れで決まるかもしれないと思っていました。早々と前橋に着いたとすれば、長岡までまっすぐ行っても日中の残り時間を持て余します。そうなれば関東平野をなぞりつつ東へ走り、日が暮れ次第会津へ向かうのが順当です。これに対し、進行が遅れれば長岡へ向かう方が現実的な選択肢となります。結果としては後者になったわけなのですが、決断を迫られた時点では、まだ会津にも十分行けそうな時間帯でした。それだけにどちらとも決めがたく、最後まで迷ったのもそのためです。
しばらく考えてみたところ、今夜を重視するなら会津、明日を重視するなら長岡だろうということに気付いてきました。長岡には10月にも行っており、なおかつ115系の乗車にかこつけ、近いうちにもう一度行くつもりでいます。これに対し、会津には初夏以来無沙汰をしており、今回を逃せば来年の早春まで機会はないと見込まれました。それだけに、年内にもう一度行けることの価値は絶大だったのです。ただし、会津から仙台へ行くという行程は何度も経験してきており、翌日の行程が新鮮味に欠ける面もありました。その点、長岡から仙台へ走って行くのは初めてです。しかも、今のところ明朝は晴の予報となっており、的中すれば115系を撮りに行くという選択肢が出てきます。日本海の食材が華やかさを増す時期という条件も考えると、総合点では長岡が僅差で上回るという判断でした。
あくまで紙一重の判断に過ぎず、これでよかったのだろうかという疑問はまだ燻っています。しかし、仮に会津へ行ったとすれば、結果として前橋が取って付けたようになるところでした。目新しい方を選ぶという点でも、流れの自然さという点でも、これでよかったということにしておきましょう。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 糸吉言侖

2019-12-28 17:48:55 | 関東
昨晩から悩み続け、土壇場でもかなり逡巡した末に結論が出ました。今夜は長岡に泊まります。渋川伊香保から関越道に乗り、谷川岳のPAまで走ったところです。
10度近くまで上がった気温は、関越道に乗った時点で既に5度を切っていました。沼田の手前から小雪が降り出し、水上からは気温が氷点下となって、ついには路面に積雪し始め現在地に至ります。国境の向こうは真っ白でしょうか。下ろしたばかりの冬タイヤが、早くも本領を発揮してくれそうです。
関越道には極力頼らず一般道を下って行き、栃尾を経由して向かうのが最近の定跡です。しかし、この条件下で夜間の峠越えは心許ありません。一般道を行くとしても、国道17号線の方が無難でしょう。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 登利平

2019-12-28 16:17:53 | B級グルメ
薔薇は既に形骸だろうと重々承知していました。むしろそれより楽しみにしていたのが「登利平」の鳥めしです。今回も敷島公園最寄りの北支店を訪ねました。
四時過ぎという時間帯はいかにも中途半端です。下手に何かを飲み食いすれば、夜の部に響いてしまう可能性も十分あります。しかし、前橋をわざわざ訪ねておきながら、ここを素通りしてしまっては片手落ちです。高崎のパスタを見送っても、登利平の鳥めしまで見送るという選択は自分にとってあり得ません。待ちわびた味は格別です。

★登利平 北支店
前橋市青柳町492-1
027-234-2360
1100AM-2100PM(LO)
鳥めし松重900円
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 敷島公園

2019-12-28 15:49:22 | 関東
出遅れが如実に響き、前橋で早くも日が暮れようとしています。影が刻一刻と延びる中、やってきたのは敷島公園です。
何かにつけて影が薄い群馬の県都前橋にあって、数少ない見所の一つがこちらのバラ園です。しかし今年は五月を全て東北の旅に注ぎ込み、その後も京都へ転戦したため、最盛期に訪ねる機会を逃しました。秋バラの季節に訪ねてみようと企てるも、今度は北海道から北陸へと転戦し、またもや機会を逃しました。年末まで咲いているなどという虫のよい話は当然ながらなく、株は軒並み剪定され、やがて来る初夏に備えてしばしの眠りについていたという顛末です。
ただし、一つ残らず散ったわけでもありません。嗄れた花がわずかながらも残っています。咲いていると形容するには語弊がある、もはや形骸同然の有様です。とはいえ、こちらが来るのを待っていてくれたかのようでもあります。そう思えば、嗄れた花といえども愛おしく感じられるのが人情です。来てよかったと言い切りましょう。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 根小屋駅

2019-12-28 14:11:27 | 関東
二時前の電車を撮って切り上げました。最後に根小屋駅を訪ねます。遠目にも駅舎と分かった山名と馬庭の両駅に対し、こちらの駅舎は一見すると民家のようでもあります。そのように見えるのは、高さに対する間口の比率が、よくある木造駅舎に比べて若干小さいのに加え、宿直室の軒先にぽつんと残る物干しのせいでしょうか。しかし、待合室の雰囲気は古きよき地方私鉄の駅そのものです。カーテンが引かれてはいるものの窓口はそのまま残り、作り付けのベンチには座布団が置かれ、その上で近所の猫が日向ぼっこをしています。末永くこうあってほしいと思わせる情景です。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 馬庭駅

2019-12-28 12:58:59 | 関東
次の列車を待つ合間に馬庭駅を訪ねます。漆喰壁に下見張板の組み合わせと、駅前の狭さは山名の駅舎と同様ながら、切妻の大きなファサードが当駅の特徴です。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 空っ風

2019-12-28 12:41:00 | 関東
好天を生かすべく、久々に上信の電車を撮ることにしました。山名から西山名へ続く直線区間で待ち構えます。現在の気温は8.5度、目の前には冬枯れの田圃が広がり、その向こうには雪雲をかぶった赤城山が鎮座し、上空には乾いた青空が広がります。数字以上に寒いのは風のせいでしょう。これぞまさしく上州の空っ風です。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 山名駅

2019-12-28 12:04:16 | 関東
鏑川を渡って高崎市内に入りました。続いて立ち寄るのは上信電鉄の山名駅、寄棟屋根と漆喰壁と下見張板の腰壁を持つ木造駅舎が健在です。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 群馬藤岡駅

2019-12-28 11:26:25 | 関東
引き続き北上して群馬藤岡駅に立ち寄りました。古い駅舎は維持費をかけずに建て替えるという無思慮な政綱により、東日本管内の木造駅舎が次々に失われていく中、どうにか生き永らえてきた数少ない駅舎の一つがこちらです。背の高い半切妻の瓦屋根は、常磐線の高萩駅をどことなく彷彿させるものがあります。やや逆光気味ながら、柔らかな冬の日差しも申し分ありません。よい条件で記録できたことを幸いに思います。
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明かり煌めく仙台へ 2019 - 山田うどん

2019-12-28 10:41:29 | B級グルメ
目的地がなまじ近いと、つい油断して寝坊するという結果になりがちです。今回も見事なまでに同じ轍を踏んでしまいました。年末にもかかわらず関越道が空いているのはせめてもの救いです。少しでも遅れを回復したいのはやまやまながら、今回の活動は冬タイヤの慣らし運転も兼ねています。速度を控えめにしつつ北上し、本庄児玉で下りました。沿道に山田うどんが現れたため、早めのお昼をいただいていきます。
店舗は一目でそれと分かる昔ながらの佇まいをしており、駐車場にぽつんとある、かかしを描いた立看板もよい味を出しています。しかしそれは序の口に過ぎませんでした。玄関をくぐるなりカウンターで出迎えてくれたのは、揃いの帽子をかぶった年配の店主と女将です。かつてのMOSと同様に、山田うどんでも店主が自ら仕切る店舗があったのでしょう。その一つが奇跡的に残っていたことになります。
カウンターは直線状で8席。半球型の古めかしい照明が並ぶテーブル席は、昭和40年代の喫茶店を彷彿とさせるものです。カウンターの正面には、開店当時からあるのかもしれない、屋号と同じ字体で書かれた古めかしい品書き、そして「山田の心」なる社訓の額が掲げられます。しかも、窓の向こうには赤城山が鎮座するというおまけつきです。
北関東の旅ではおなじみの山田うどんが、近年俄にもてはやされていると聞きました。それに気をよくしてのことか、屋号を「山田うどん食堂」に変え、家族連れやお姉様方にも親しみやすい、万人向けの業態に変えるという噂も。労働者御用達とでも形容したい、よくも悪くもがさつな雰囲気こそ、山田うどんのよさと思っていた一人にとっては聞き捨てならない話です。仙台発祥の「はんだや」が、似たような路線に転換して全国展開を始め、かつてとは似て非なるものに変わり果ててしまったという先例もあります。山田うどんが同じ道を辿りつつある中、この店も末永く安泰かどうかは未知数です。そのような中、古きよき時代の姿を、この目でしかと見届けられたのは収穫でした。

★山田うどん 児玉店
児玉郡神川町元阿保1196-1
0495-77-4133
800AM-2000PM
水曜定休
パンチ定食640円
豚汁変更200円
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