日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

薫風の佐渡を行く - 魚仙

2017-06-10 21:07:51 | 居酒屋
九時前に長岡市街に入って投宿するという流れは、今回も見事なまでに筋書き通りでした。今から「魚仙」に向かえば、115系の回送列車を踏切で見届けてから店に入ることができます。そう思って踏切へと続く道を歩くと、上りの「しらゆき」が通過するのが遠巻きに見えました。その直後に115系が引き上げていくのは分かっています。ところが踏切から構内を眺めると、列車が着いているはずの5番線に115系の姿がありません。釈然としないまま踏切が鳴り出し、安普請の新車による上越線の列車が走り去っていきました。今春の改正で新車への置き換えがさらに進み、115系がいよいよ風前の灯となっていることについては、風の便りに聞いています。しかし、断片的な情報から察する限り、この時間の運用には今なお115系が入っているはずだと思っていたのですが。いよいよ後がなくなってきたようですorz
やや落胆しつつ暖簾をくぐると、先客はカウンターの二組のみと落ち着いており、自身定位置とする斜めの部分が空いているというお誂え向きの状況でした。こうしてまんまと特等席を確保したのはよいものの、品書きはやや中途半端です。前回が冬場の最盛期だったという事情を割り引いても、本日の品書きが見劣りするのは否めません。山菜の旬は過ぎ去り、だからといって枝豆、茄子などの夏野菜にはまだ早いという何とも歯痒い状況で、数少ない目玉というべき岩牡蠣には自身全く興味がありません。そのような中、出色だったのがお通しです。蕗の煮付けに木の芽を添え、春の名残を感じさせる演出が心憎く感じられました。
10時を回ったところで一人客が入ってきました。本日当地に宿泊している北海道在住の活動仲間です。新潟で活動している様子がfaceookに掲載され、よくよく聞いたところ奇しくも長岡に泊まることが分かり、ならばと一声かけておいたのでした。昨日まで関東に出張しており、それにかこつけ週末パスで活動中というのが本人の弁です。明日は早々に出て上越国境を越えるとのことでした。引き続きよき旅を…

魚仙
長岡市殿町1-3-4
0258-34-6126
1700PM-2230PM(LO)
日曜定休

至・鶴の友・若竹・北雪
お通し(蕗)
お刺身おまかせ盛り合わせ
特選油揚げ
生あんこう唐揚
なめろう
もずく
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薫風の佐渡を行く - 夕立

2017-06-10 20:37:36 | 甲信越
栃尾まで290号線、そこから351号線を経由し、走行距離が300kmを超えたところで長岡市街に入りました。351号線は初見でしたが、同じく交通量の少ない快走路でした。長いトンネルを抜けた後、越後平野の明かりが彼方に広がり、それを眺めつつ下山していくという車窓も秀逸でした。290号線、291号線と同様に、17号線の迂回路として定着していくかもしれません。
上越国境が近付いた頃からにわか雨が降り出し、その後もしばらく路面が濡れていました。この夕立を境に空気が変わったか、山間部では気温が一時10度まで下がりました。長岡市街でも13度しかありません。佐渡ではキャンプも視野に入れていますが、もう暖かいからと高をくくり、防寒着としては薄手の雨合羽しか持参していません。明日もこれなら寒さに震える夜になりそうです。
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薫風の佐渡を行く - 越後広瀬駅

2017-06-10 19:42:41 | 甲信越
関越道で直行するのも面白くありません。塩沢石打で下り、田圃の水鏡を眺めつつ291号線を走行。小出の市街を短絡して252号線に入りました。只見線と並走しつつ、しばらく行くと現れるのが、古い木造駅舎が残る越後広瀬駅です。
折しも小出行の最終となる本日の4本目の列車が到着し、赤い尾灯を残して走り去りました。キハ40を二両連ねた編成でした。以前見た只見行の最終列車も、同じく二両編成だったと記憶しています。今や天下の北陸本線でさえ二両編成のワンマンカーが走る時代に、この超閑散線区が同じ二両編成で運行され、しかも車掌まで乗務しているとは驚きです。
ただし、奇跡のようであって奇跡ではないともいえます。早い話、ワンマン化する予算もつかないほど収入が乏しいということに他ならず、駅舎が生き永らえてきたのもそのためなのでしょう。そう思うとやや複雑な心境ではありますが、駅舎が清潔に保たれていることについては、素直に喜びたいものだと思います。
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薫風の佐渡を行く - 前橋温泉

2017-06-10 17:10:50 | 温泉
朝風呂を浴びたとき、高崎と前橋には温泉が豊富だと先刻申しました。実は、気になっていた温泉がもう一ヶ所あります。それも17号線の左側という渡りに舟の立地です。これがよい機会と思い立ち、本日は少し早めに汗を流していきます。立ち寄るのは「前橋温泉クア・イ・テルメ」です。
正確には17号線に面しているわけではなく、そこから折れて少しだけ住宅街の方に入ったところです。車寄せを備えた鉄筋四階建ての建物は、一見すると寮か病院のようで、実際のところ一階が病院、二階が温泉、三階がフラメンコ教室で四階が茶室という、何とも変わった施設になっています。病院と並んだ一階の玄関をくぐると受付があり、そこから階段を上がるとテーブルと椅子を備えた休憩所があって、大きな窓の向こうには榛名山が鎮座していました。そして浴場の窓の外には赤城山が。様々な露天風呂に加えて売店、食堂、畳敷きの休憩室を備えた「湯都里」とは対照的に、こちらには受付、休憩所、脱衣所、内湯以外に何もなく、一見すると無味乾燥ながら、床から天井まで届く大きな窓が連続していたり、浴槽にも洗い場にも上質な石が贅沢に使われていたりと、かけるべきところにはかなりの金が注ぎ込まれています。滔々と掛け流される、油臭のする塩辛い源泉も申し分なく、はしごした甲斐はあったと実感できる名湯でした。

前橋温泉
前橋市関根町2-10-1
027-233-0202
1000AM-2100PM(最終受付)
火曜定休
入浴料600円
泉質 ナトリウム-塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
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薫風の佐渡を行く - 登利平

2017-06-10 15:45:14 | B級グルメ
盛りを過ぎたと知りながら、延々二時間も滞在してしまいました。関越道を再び飛ばせば、長岡には頃合いの時刻に到着するでしょう。しかし前橋を出る前に寄っておきたい場所がもう一ヶ所ありました。「登利平」で三時のおやつ代わりの鳥めしをいただきます。
この時間に腹を満たせば、夜の部に響かないとも限りません。ましてや今日は、既にうどんとカレーとスパゲティをいただいているだけになおさらです。しかも、今しか観られない薔薇と違って、鳥めしならばいつでもいただくことはできます。とはいえ、敷島公園の薔薇と並んで、前橋といえばこれだといえる数少ない名物の一つです。公園からほぼ一本道で最寄りの店舗に着くことからしても、むざむざ素通りすることはできませんでした。一年ぶりに味わう鳥めしは格別です。

★登利平 北支店
前橋市青柳町492-1
027-234-2360
1100AM-2100PM(LO)
鳥めし松重900円
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薫風の佐渡を行く - 敷島公園

2017-06-10 13:15:20 | 関東
寄り道を繰り返し、いつの間にやら昼過ぎになってしまいましたが、お待ちかねの敷島公園を訪ねます。去年六月最初の週末に訪ねたときは、大半の花が切られた後でした。さらに一週遅い以上、花がほとんど残っていないという事態も覚悟しました。しかし幸いにして、思ったよりも多くの花が残っており、これなら去年と比べても大差がないような気がします。甲府の花盛りが三週間前だったことからすると、こちらでもさほど前後はしないでしょう。嗄れながらも咲き続けるしぶとさは八重桜に似ています。
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薫風の佐渡を行く - 井野駅

2017-06-10 13:12:51 | 関東
前橋市街へ向かう前に、もう一ヶ所だけ寄り道です。井野駅を定点観測します。平屋の駅舎は何一つ変わることなく健在です。木造駅舎というと、味わい、趣のあるものというのが相場のところ、ここの駅舎は有り体に言えば安普請で、しみじみ鑑賞したくなるほどの名建築というわけではありません。乗降客も多い高崎市街の駅としてはいかにも手狭であり、いつ橋上駅舎に建てらえられてもおかしくはなさそうです。それにもかかわらず奇跡的に残っていること自体に価値があるといってよいでしょう。健在でいてくれたことを喜ばしく思います。
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薫風の佐渡を行く - シャンゴ

2017-06-10 12:00:40 | B級グルメ
先日喜多方へ行ったときもそうでしたが、朝食にお誂え向きの品があっても、色々あって後回しになり、昼過ぎまで飲まず食わずになってしまうことがよくあります。そうかと思えば、早々と朝食をいただいた後、これはというものが現れ、しまった先走ったかと後悔させられることもあります。本日は後者の展開をたどりました。悠長に朝風呂を浴びたことにより、「シャンゴ」の開店時間が来たからです。
山田うどんから間が空いていないこともあり、素通りすることも考えはしたものの、去年は一度も立ち寄る機会を作れず、かれこれ二年近い無沙汰をしています。しかも、これを逃せば次の機会がいつ巡ってくるか分かりません。結局悪魔のささやきに負け、少し早めのお昼をいただくことにしました。今回は問屋町支店の世話になります。

前回に引き続いてシスポーザを選びました。アッラビアータに当店特製のミートソースをたっぷりかけた一品です。これまでいただいたのがいずれもミートソースを使った品だったため、カルボナーラも捨てがたいものはあったのです。しかし、ここでしかいただけない味といえば、何といってもミートソースのような気がしました。短い間隔での再訪ならともかく、二年ぶりなら原点に回帰したくなるのが人情というものでしょう。
もっとも、200gのMが数字以上の量なのは分かっています。腹が十分こなれていない状態に鑑み、今回は150gのSにしました。しかしこれでも物足りなさを感じることはありません。むしろ、Mよりも小さくて深い皿に盛られてくるため、見た目の物量感としてはあちらをも上回ります。よほどの空腹時ならともかく、今回はこれで必要にして十分でした。

シャンゴ 問屋町支店
高崎市問屋町1-11-8
027-363-1811
1100AM-2200PM(LO)
火曜定休
シスポーザS939円
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薫風の佐渡を行く - 湯都里

2017-06-10 10:34:37 | 温泉
甲府盆地ほどではないにしても、温泉には事欠かないのが高崎、前橋の界隈で、朝から深夜まで入れる源泉掛け流しの温泉が、自分の知る限りでも三ヶ所あります。そして今回四ヶ所目が加わりました。山田うどんの向かいに朝風呂、天然温泉の看板があったため、こちらで一風呂浴びていきます。立ち寄るのは「湯都里」です。
前橋IC近くの「天神の湯」には度々世話になってきましたが、ICからの近さについてはこちらも引けを取りません。大きな瓦屋根の建物は、見るからに今時の日帰り温泉で、館内も現代的で無味乾燥ながら、大きな屋根を太い木組みで支える内湯の造りが贅沢です。
そして何より露天風呂が秀逸でした。庭園風に東屋と池に見立てた岩風呂がいくつも造られ、そこにほのかな油臭の漂う源泉が掛け流されて、効果的に配置された木々の緑も実に鮮やか。花見の湯は何度か経験してきましたが、新緑を眺めながらのお湯というのもよいものです。980円の正規料金は高すぎるとしても、540円の朝風呂ならば十分な値打ちがあります。朝はここ、夜は「天神の湯」という形で使い分けてもよさそうです。

湯都里
高崎市島野町890-1
027-350-8811
600AM-2330PM(最終受付)
第三木曜定休
入浴料 平日896円/土日祝日1058円( -1000AM 540円)
泉質ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 57.5度
pH 7.5
湧出量 毎分140リットル(掘削動力揚湯)
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薫風の佐渡を行く - 山田うどん

2017-06-10 09:18:13 | B級グルメ
前橋まで直行するかというとさにあらず。一つ手前の高崎で下りました。ICを下りたところに山田うどんがあると聞いてのことです。調べてまで行くほどの店でないのはもちろん承知しています。しかし、北関東で朝食というと、山田うどんの朝カレーセットという刷り込みが出来上がっているとでも申しましょうか。セーブオンがローソンに呑み込まれ消え去ろうとしている中、今後は登場の頻度が上がってくるかもしれません。

★山田うどん高崎インター店
高崎市島野996-1
027-353-3533
600AM-2150PM(LO)
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薫風の佐渡を行く - 回り道

2017-06-10 08:21:19 | 関東
高速料金の割引が大幅に縮減されて以来、上信越方面へ向かう際の経路が悩ましくなりました。都市部では深夜割引以外事実上適用されなくなったため、関越道を下った場合、東松山まで問答無用の正規料金を徴収されてしまうからです。その結果、鶴ヶ島で一旦下り、東松山まで一般道を経由したり、大宮、あるいは川口まで首都高に乗ってから一般道を延々下っていったりという自衛策を講じたこともありました。しかしその結果気付いたのは、高いと知りつつ関越道をそのまま走った方がよいということでした。新4号が使える東北方面と違い、上信越方面にはこれに匹敵する道がなく、関越道の短縮効果が非常に大きいのです。
そのようなわけで、今回もてらいなく関越道をそのまま下っていくつもりでした。しかし、そのようなときに限って回り道をさせられるものです。鶴ヶ島でお約束の事故渋滞があり、その結果圏央道に一旦逃れて、そこから東松山まで一般道を経由。その後は再び順調に走り、現在上里SAで休憩中をとっています。赤城山は霞んでいるものの、梅雨時であることを思えば奇跡の好天といっても過言ではありません。今回も引き続き薫風の季節ということにしておきましょう。
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