日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 八合一升

2016-10-27 23:10:13 | 居酒屋
那覇の第一夜は兄弟店のはしごとなりました。二軒目は「八合一升」を訪ねます。
以前はいの一番に訪ねていた当店ですが、調理も接客も少人数で対応するため、注文が立て込むと間延びしやすくなるという難点に気付いてきました。そこで、前回はあえて二軒目に回したところ好結果だったため、今回も同様の選択となった次第です。しかし、遅ければ遅いほどよいというものでもありません。
というのも、木曜の晩だけにお客の帰りも早いのか、先客の姿が全くなかったのです。さらには接客のお姉さん、青年と板前も上がっており、店主は奥のテーブル席で手持ち無沙汰にしていました。元々愛想を振りまくような店主ではなく、こちらも本来自分の方から話しかけるような性分ではないだけに、広々したカウンターに店主と二人きりという状況が今一つ落ち着きません。酒場には多少の賑わいも必要という、分かり切った事実を再認識させられる結果となりました。
そのような中、店主と交わした数少ない会話の一つとして鰹の話があります。品書きに鰹があるのを見て、沖縄でも鰹は獲れるのかとたずねたところ、宮古の鰹だとの返答が。そうか三陸の戻り鰹かと納得し、今月三陸へ行ったことを話すと、どうも話が噛み合いません。よくよく聞けば宮古とは宮古島のことでした。文字にすればどうということのない話とはいえ、旅情を感じる一幕です。

八合一升
那覇市牧志1-8-5 宮城ビル1F
098-863-3201
1800PM-030AM(LO)
火曜定休

残波
突き出し(もずく)
かつお刺身
島らっきょう
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - Shimuはまかわ

2016-10-27 21:09:42 | 居酒屋
日程の繰り上げにより様々な弊害が出ている本活動ですが、よかったこともあるにはあり、その一つは長崎泊が平日になったことだと昨日申しました。もう一つのよい点として那覇に三泊できることが挙げられます。その恩恵に早速与り、本日は「成^2」以来久々の新規開拓を試みます。訪ねるのは「Shimuはまかわ」です。

自分にとって那覇での原点ともいえる店は「八合一升」ですが、初めて訪ねた当時は兄弟による経営でした。その後弟が独立して開いたのがこの店です。そのことを知ったのは何年か前のことであり、これまでにも何度か寄ってはみたものの、定休日に重なったり、なぜか休んでいたりで縁がなく、今回ようやく訪ねる機会を得た次第です。
那覇で立ち寄る店が通称一銀通りの周辺に集中する中、こちらの店は58号線を挟んだ反対側の松山にあります。ただし猥雑な繁華街から少し離れた、58号線の一本西寄りを行く路地裏です。これまではシャッターが下ろされ、明かりも消えて判然としなかった店内ですが、今回初めて営業中に訪ねてみると、予想外の賑わいに意表を突かれました。玄関の右側にある半個室も、左側にあるテーブルも、全て埋まっているのが外から見えたのです。しかし、満席で振られることも覚悟しつつ引戸を開けると、通された6席ほどのカウンターに先客の姿はなし。どこでもお好み次第という状況の中、店主の定位置らしき奥側に着席しました。

結論からいうと、かなりの精度で予測が的中しました。事前の情報が多すぎて、その情報からある程度の予測ができてしまい、結果としてその予測を超える感動までは得られないという現象を、教祖が推奨する有名店でしばしば経験してきましたが、この店の場合事前情報というより経験則とでも申しましょうか。というのも、那覇で贔屓にしてきた店の大半が、広々したカウンターとオープンキッチンを中心にした若い店主による店で、和食を主体にしつつ沖縄料理、創作料理を交えた品書きも大筋で共通しているのです。「八合一升」の出身であることからしても、同じ路線を受け継いでいるのだろうと予想しました。結果もまさにその通りだったという次第です。
もちろんこれは期待外れだったということではなく、期待に寸分違わぬものが提供されたということに他なりません。清潔かつ機能的な厨房、左利きの店主による華麗な包丁捌きは眺めているだけでも楽しく、突き出しに揚げたてのワカサギを出すところなどは気が利いていて、刺身、一品、沖縄料理のどれもが安定したおいしさでした。教祖の推奨店と同様、何度か足を運ぶことで分かってくるよさもあろうと想像します。

店主が「八合一升」にいたのは自分が通い始めて三年ほどだったと記憶しています。当時丸刈りだった店主は茶髪を刈り上げ髭を蓄えるなど貫禄を増していました。少なくとも五、六年の無沙汰となるわけで、当然こちらのことは記憶していない様子でしたが、古くから知る人物が一国一城の主となった姿は感慨深いものがあります。入ったときの盛況からして店も順調なのでしょう。健在ぶりを確かめられたのは幸いです。

Shimuはまかわ
那覇市松山1-1-6 吉川アパート1F
098-861-0155
1800PM-2300PM(LO)
日祝日定休

オリオン・菊之露
突き出し
二点盛り
やんばる島豚アグーの無添加ソーセージ
とまとチーズ焼バジルソース
そーめんたしやー
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - サン・コーラル

2016-10-27 20:31:44 | 沖縄
331号線経由で那覇へ戻ると、明治橋の手前から渋滞が始まり、そうか今日は平日だったかと気付かされました。その渋滞をどうにか抜けて58号線に入り、定宿のロコイン沖縄、もとい「サン・コーラル」に投宿しました。
今回の滞在中、那覇の宿が空前の混みようとなっていることについては以前も申しました。ただし、本当に混んでいるのは土曜と重なる明後日であり、今日と明日については多少なりとも余裕はあったのです。そのような中あえて定宿から宗旨替えしたのは、十年来世話になってきたロコインの圧倒的な優位性が失われたという事情によります。
この宿で非常に大きかったのが無料の駐車場です。これにより実質的には市内の最安値に近い出費で泊まることができたため、立地のよさ、部屋の広さに快適さといった美点を考えると、わざわざ他を探す理由は見出せませんでした。ところが今回、その駐車場が有料化された上に宿泊料も若干上がっており、最安値との差が無視できない程度に広がりました。そして、ゲストハウスを除けば最安値に属する宿の一つがここだったというわけです。
この宿には一度だけ世話になったことがあります。ロコインが定宿になる前ということは、少なくとも十年は前のことです。格安ながらも新築で、快適な宿というのが当時の印象でした。しかしそれから十年の時を経たということは、それに応じて設備がくたびれてくるということでもあります。格安のビジネスホテルとしては必要にして十分とはいえ、ロコインに比べると部屋は狭めで無味乾燥、眺望もなく、それなりの割り切りは必要というのが実情です。とはいえ、今回は那覇に三泊することもあり、宿泊費には普段以上に金をかけられないという事情がありました。市内の宿泊事情がかつてないほど逼迫する中、そのうち二泊を最安値で確保できたのは幸運だったといってよいでしょう。
上記の通り安かろう悪かろうという面があるのは事実ですが、料金以外にもこちらが明確な優位性を持つ点が一つあります。ユニットバスが専用の区画になっていることです。散々汗をかいた後には、思い切り身体を洗えるところが非常にありがたく感じられました。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 具志川城

2016-10-27 18:08:28 | 沖縄
お約束の具志川城、喜屋武岬、魂魄の塔を回って具志川城に戻ってきました。夕日は六時を前に水平線の彼方へ沈んでいったところです。相変わらずの暑さとはいえ、西日の弱々しさだけは晩秋の趣でした。
十数年来通っている沖縄ですが、印象的な夕景といわれてもほとんど記憶にありません。日が沈む瞬間まで見届けたということになると、今回が初めてのような気がします。これは偏に沖縄の天候が安定せず、日中に晴れていても夕方までに曇ってしまうことがほとんどだからです。その点終始雲一つない今日の空は異例でした。残照に染まった空をしばし見届けてから那覇へ戻ります。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - A&W

2016-10-27 14:45:13 | B級グルメ
去年と同様、初日は日没までの時間を使って南部を周遊します。その前に腹ごしらえを兼ねて古波蔵のA&Wにやってきました。
A&Wといえば名高いのは何といってもドライブインですが、独特さでいうならここのドライブスルーも引けを取りません。建物の周囲にコの字型の走路を巡らせ、その外周に前進駐車の区画を並べた構造は、本国もかくやと想像させられるものです。ただし、Since1993の表記があるということは、特段古い店舗ではありません。国内でもドライブスルーが普及しつつあった当時、あえて米国流の造りをそのまま持ち込んだ理由は何だったのでしょうか。真相のほどはともかく、沖縄でしかお目にかかれない貴重な店舗です。

★A&W古波蔵店
那覇市古波蔵2-25-31
098-836-8243
24時間営業
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 相棒

2016-10-27 14:28:03 | 沖縄
到着後ゆいレールで市街へ移動し、壷川駅前の営業所でレンタカーを引き取りました。今回の相棒はホンダフィットです。
レンタカーの営業所が空港の近くから豊見城へ移転して以来、送迎バスでの移動が道路事情によっては小一時間もかかる代物になり、さらには営業所の大型化に伴って利用客が増え、その分待ち時間も長くなってしまいました。そこで去年は新設された壷川駅前の営業所を試しに利用したところ、期待以上の好結果だったため再び選んだわけなのですが、問題点もないわけではありません。
前回もそうだったかどうか、応対に出たのが不慣れな中国人の係員で、手続きに必要以上の時間を要してしまったのです。外国人観光客に特化した宿泊施設に間借りする形で営業所があるため、中国語のできる係員が必要という事情は理解できますが、中国語はできたとしても通常の接客ができていないというのはいかがなものでしょうか。都内の百貨店でも、いわゆる「爆買い」を当て込んで中国人の係員を配置したことにより接客水準の低下を招き、熱が冷めた後には客離れという結果だけが残ったと聞いたことがあります。待ち時間が短い反面、係員が不慣れで時間が要るという、旅行代理店のごとき状況は改善を望みたいものです。とはいえ、移動時間、待ち時間、手続きに要する時間の総合評価で考えれば、この営業所に依然として優位性があります。今回限りの現象であることを期待して、とりあえず次回まではここを利用することになりそうです。
ちなみに今回ツーリングマップルRを置いてくるという失策をしてしまいました。しかし営業所で配布される地図がそこそこ使えるため、今回はこちらで代用します。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 灼熱

2016-10-27 14:06:01 | 沖縄
那覇に着きました。出発前の予報から、天気がよさそうなのは承知していましたが、連日快晴との予報を聞いても半信半疑でした。時期を変えて何度か訪ねた中で、そのような状況に遭遇したことは一度もないからです。しかし現地に降り立つと、沖縄では見たこともないような雲一つない青空が広がっていました。それとともに特筆すべきは暑さです。連日30度前後の予想最高気温を見れば、どれだけ暑いかは推して知るべしとはいえ、体感は数字だけでは計れません。焼けるような日差しの熱さは灼熱と形容するにふさわしいものがあります。加えて湿度もそこそこです。
今回とさほど変わらぬ時期に訪ねたこともあるとはいえ、これほど暑かったことはありません。過去の記録を調べても、10月の後半にもなれば30度を超える日はまずないようです。去年訪ねたときも天気はよく、本土でいうなら夏の終わりを連想させる季節感でしたが、今回は真夏とまではいわないまでも、残暑厳しい八月下旬、九月上旬あたりの季節感です。暑さを苦手とするこちらにとっては厄介な状況ですが、趣向を変える上ではこれでよいのかもしれません。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 長崎空港

2016-10-27 11:01:24 | 九州
バスに揺られて長崎空港にやってきました。空港といえば無味乾燥で殺風景なのが相場のところ、大村湾にぽつんと浮かんだ人工島のささやかな佇まいは、あたかも離島航路が出る港のようです。検査場もすぐに通れてしまうため、あとは時間の許す限り岸壁から大村湾を眺めます。
気温は既に23度まで上がりました。このまま行けば今日はおそらく夏日になるのでしょう。長崎でこれなら沖縄がどれだけ暑いかは推して知るべしです。今回は暑さに難儀させられるかもしれません。

長崎から那覇へ飛ぶのもこれが四度目ですが、その度に思うのは長崎が一泊限りではとても足りないということです。昨日行き損なった「こいそ」、教祖の推奨店の中でいまだ訪ねたことのない「はくしか」、一度行ったきりの「一二三亭」に「かわむら」、「宝雲亭」と並ぶ一口餃子の双璧「雲龍亭」など、今回行けなかった店まで回ろうとすれば、最低でもあと一泊は必要になります。鹿児島については二泊以上できるようにやり繰りしているわけで、長崎も工夫次第でどうにかなりそうな気はするのですが。沖縄への渡航手段を含め、よりよい案がないかどうかを模索していくつもりです。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - ドーミーイン長崎

2016-10-27 09:35:06 | 九州
既報の通り、昨夜はドーミーインの世話になりました。全国チェーンは極力避け、地場の宿に優先して泊まるのが近年の方針ではありますが、飲み歩きには最高の立地に加えてカプセルルームの快適さもあり、長崎では他の宿に宗旨替えする動機を見出せないのが現状です。
ちなみに今回も朝食バイキングをいただきました。朝食にはそもそも向かない中華料理中心の献立だけに、地産の食材を使って郷土色、季節感を織り込んだ法華クラブの朝食に比べると見劣りする面があるのは事実で、1200円の価値があるかどうかは微妙なところなのです。しかし、今や牛丼でもセットメニューで500円を超える時代に、これだけの品数が揃っていることを思えばあながち高くはないともいえます。
もう一つのよいところは、バスターミナルにも近く、30分少々で空港へ移動できてしまうことです。空路に頼るのはもう卒業したいところであり、この利点については今季限りとなるかもしれませんが、長崎に泊まるときには次回もここの世話になりたいと思っています。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 二日目

2016-10-27 09:10:04 | 九州
おはようございます。一晩降った雨が止み、長崎市街には青空が広がりました。電車を撮って宿に戻ったところです。この後朝食をいただいてから出発し、昼前の便で那覇へ飛びます。レンタカーを引き取ってまずは南へ向かい、日が暮れ次第那覇へ戻って投宿するという予定は昨年とほぼ同様です。
コメント

九州沖縄縦断ツアー 2016 - 宝雲亭

2016-10-27 00:17:40 | 居酒屋
「桃若」につい長居をしてしまい、「こいそ」には残念ながら早仕舞いで振られました。あとは餃子をいただいて帰ります。トリを飾るのは「宝雲亭」です。
ここの餃子は別腹だと以前も申しました。今夜も三軒はしごした後にもかかわらず、二人前に加えて生ビールまで注文してしまったのは我ながら大したものです。しかも、これで終わりにするつもりのところへ、店主からベトナムの缶ビールのお裾分けがあり、さらにスープ餃子を追加する結果に。都合30個を平らげてスープも飲み干し、長崎の夜はこれにて完結と相成りました。

宝雲亭本店
長崎市銅座町15-13
095-823-4042
1800PM-100AM
不定休
焼きぎょうざ420円
スープぎょうざ520円
コメント