日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2016 - 晩酌

2016-10-01 20:54:51 | 晩酌
先客は多くの場合一人、しかしなかなか貸切にもならないのが萱野のライダーハウスの特徴です。関東から来た先客のライダーに挨拶し、寝具を駅舎に運び込みました。今日は温泉にも寄らずに来たため、風呂はライダーハウスのシャワーで済ませました。一通りの準備が済んだところで道内最後の晩酌となります。
今朝宿を出るとき、晩酌までセイコーマートの出番はなかろうと申しましたが、結局晩酌でも出番はありませんでした。本日の酒、食料は富良野のコープで調達したものです。買い出しをしたのが五時台だったため、見切り品にも半額の品は少なく、値引きされても一割、二割がせいぜいという状況の中、刺身と酒だけコープで買って、あとはセイコーマートの100円惣菜で補うことも考えました。しかし、道内最後ならジンギスカンをしようと思い立ち、肉ともやしもコープで押さえた結果、またもセイコーマートの出番がなくなった次第です。
これにより、今回は道内に九日滞在しながらセイコーマートを実質二度しか利用していないという異例の展開となっています。今後利用する機会は多くとも明日の三食しかありません。朝はセイコーマートの世話になる可能性が高いとしても、昼抜きという可能性は少なからずあります。そうなった場合、乗船前の買い出しはせめてもの埋め合わせにセイコーマートを利用するのも一案でしょう。

琥珀ヱビス・サッポロクラシック
生さんま刺身
ローストビーフの土佐造り
北海道産ほっけフライ
まろやかジンギスカン
もやし
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晩秋の大地を行く 2016 - ライダーハウス旧萱野駅

2016-10-01 20:39:30 | 北海道
富良野から道道135号線、国道452号線、道道116号線、道道917号線の順で経由し、道内最後の夜を飾る萱野駅のライダーハウスに着きました。本日の走行距離は200kmでした。
列車で旭川から岩見沢まで移動しても100km弱です。上陸初日に小樽から旭川まで走ったときも170kmでした。最短経路の約二倍、上陸初日よりも走ったという実感が全くありません。数字と実感がこれほど大きく乖離するのも珍しいような気がします。
走った気がしないのは収穫が乏しかったということでもあります。まず、洗車に補給と野暮用が重なりました。この上ない好天に恵まれ美瑛の丘を目指したにもかかわらず、自分の感性には今一つ響きませんでした。これらで日中の時間の大半を消費し、残りわずかな時間で駅を三ヶ所ほど巡って終了という結果です。
今から苫小牧へ走れば、大洗行の深夜便にも余裕で間に合い、明日中には帰京できます。仮に今日が道内最後の一日だったとすれば、有終の美をどう飾るかを考えて構想を組み立てたでしょう。もう一日あるという油断が中途半端な結果を招いたともいえます。せっかくの好天を十分に活かせなかったのが残念です。

昼の部については悔いの残る結果でしたが、今回も萱野に戻ってくることができ、道内最後の夜を飾るにふさわしい舞台が整いました。日中は汗ばむ場面もあったものの、日が暮れてから気温は下がって、現在12度となっています。9月の上旬、中旬ならば秋の虫が大合唱する駅周辺ですが、10月に入って虫の声も大分か細くなってきました。しかし上空は雲一つない星空となっており、風もほとんどありません。寒さに震えながらも、ホームで晩酌しつつ名残を惜しむことにします。
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晩秋の大地を行く 2016 - 布部駅

2016-10-01 17:00:14 | 北海道
日没までのわずかな時間をどう使うかと考えたとき、どこかへ寄るというよりも、北海道らしい道を思い切り走りたいというのが第一でした。そう思ってツーリングマップルRを眺めたところ、上富良野から国道に併走する形で延びる直線路が目に留まりました。その道をひたすら直進すると現れるのが、「北の国から」ゆかりの布部駅です。
先の台風により不通に追い込まれた区間にある駅です。しかし線路が草むしている様子はなく、信号機にも明かりが灯っており、錆びたレールと不通を知らせる張り紙以外に何一つ変わったことはありません。今も係員が定期的に巡回しているのでしょうか。荒れた様子が一切ないのは幸いです。
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晩秋の大地を行く2016 - 上富良野駅

2016-10-01 16:19:21 | 北海道
続いて訪ねるのは上富良野駅です。駅前から短い階段を昇って入る背の高い切妻屋根の木造駅舎を、正面から西日を浴びた理想的な条件で記録しました。
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晩秋の大地を行く 2016 - 美馬牛駅

2016-10-01 15:40:32 | 北海道
そのようなわけで丘めぐりはこれにて打ち止め、あとは駅に寄りつつ富良野方面を目指します。まず立ち寄るのは美馬牛駅、鮮やかな朱色に塗り直された金属屋根と、その上に突き出た煙突が印象的です。
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晩秋の大地を行く 2016 - 新栄の丘

2016-10-01 15:17:42 | 北海道
その後赤羽の丘、三愛の丘、新栄の丘と訪ね歩いてきましたが、ここで終わりにしようかと思います。もちろん時間がなくなったわけではありません。雲が増えて日の陰る時間が延びてきたとはいえ、青空に大きな雲が浮かんだ眺めは様になっています。時節柄観光客の数も大したことはありません。それにもかかわらず切り上げようとするのは、丘めぐり自体が自分には合わないような気がしてきたからです。
美瑛の丘が何故に巷でもてはやされるかといえば、なだらかな丘の斜面がパッチワークのように彩られているのが、いかにも万人受けする眺めだからでしょう。開けた場所では大雪山と十勝岳の山並みも望むことができます。しかし個人的には、黄金色の絨毯で彩られた石狩平野の方がよい眺めだと思います。昨日まで走ってきたサロベツ原野と日本海も好車窓の連続でした。標高と山体の大きさでは敵わないものの、立ち姿の美しさという点では利尻富士が勝っています。この丘の眺めこそ北海道の真骨頂かというと、個人的にはそうとも思わないというのが本音です。
加えて、丘へ至るまでの車窓は必ずしも面白いものではありません。丘から丘へ向かう間に、面白くも何ともない谷間の道を行く場面は多々出てきます。最果ての地に比べれば交通量もそこそこです。旭川まで戻ってくると、好車窓を兼ね備えた快走路はなかなか存在しないということでしょう。観光バスで乗り付け、丘からの眺めだけ見て終わりにするならともかく、自ら走って旅をするという前提で考えた場合、丘めぐりは思ったほどには楽しくないと感じた次第です。行くなら今日しかないといえるほどの好天に恵まれたにもかかわらず、前回を上回る印象までは残りませんでした。
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晩秋の大地を行く 2016 - 就実の丘

2016-10-01 13:21:56 | 北海道
毎年北海道に来ておきながら、観光地を訪ねた経験がほとんどなく、今回の道中でも観光客の来そうな場所といえば野寒布岬がせいぜいでした。定番中の定番である美瑛の丘についても、三年前に一度訪ねただけあり、勝手の分からない部分が少なくありません。最初にやってきたのは就実の丘です。
ここへ来るまでには冷汗をかく場面がありました。ツーリングマップルRを頼りに、北美瑛の方から接近を試みたところ、途中から砂利道が始まりました。一抹の不安を抱きつつもさらに進むと次第に路盤が荒れ、先日の台風の影響か、路盤が相当流失した区間が出現。少し先には駐車中の車があり、あと10mから20mも行けば問題なく走れそうです。しかしそのわずかな距離が、オフロード車でもない限り走れそうにもないように見え、大事をとって退却するという選択も検討しました。しかし、退却するといっても転回する場所さえ容易には見つけられない砂利道です。路面の状態を何度も確認しつつ、どの位置を通すか慎重に見極めた上、一か八かで強行突破を試みたところ、幸いにして難関を突破。少し進んだ先に、俗に言うジェットコースターのように上下しつつ丘を貫く道があり、それを進んで突き当たったところに「就実の丘」の看板が立っていたという顛末です。結果論ではありますが、国道ではなく空港の方から来れば、舗装路を直線的に進むだけで済んだようです。経験不足を露呈してしまいましたorz

こうして訪ねた就実の丘、行政区域としては美瑛ではなく旭川にあり、北の方には旭川の市街が見えています。正面には大雪山から十勝岳連峰へと数十kmにわたって続く稜線を一望できる絶景です。ただし、それを一枚の写真に収めるのは当然ながら無理で、撮るとすればどちらか一方に絞らざるを得ません。大雪山の方を向けば色づいた畑が、十勝岳の方を向けば牧草地が広がり、色彩の対比が鮮やかです。ただしどちらの山も横方向に長いため、普通にカメラを構えると平板な絵になってしまいます。あえて周辺を捨て、長いレンズで一部だけを切り取るか、逆に広角レンズで空と雲を大きく入れて撮るかのいずれかが適しているようです。
ちなみに現在の気温は17.5度、昨日の最高気温よりわずかに低い程度ですが、体感温度は格段に上がり、今日は出発直後からTシャツ一枚です。風がないのもさることながら、沿岸と内陸の空気の違いがあるのかもしれません。
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晩秋の大地を行く 2016 - 駆け込み寺

2016-10-01 11:08:24 | 北海道
一昨日の段階で、フィルムの残量が切迫しつつあると申しました。この先補給ができそうなのは旭川しかないことについても。幸い旭川に寄ることができたため、市街を出る前にキタムラへ駆け込みます。フィルム自体はあっても常用している品がないこともある中、幸い各種が取り揃えられていました。ここを拠点に道北各地へ向かうカメラマンが、同じ理由でしばしば立ち寄るのかもしれません。
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晩秋の大地を行く 2016 - 洗車

2016-10-01 10:34:54 | 北海道
本日の活動は洗車から始まります。本来洗車など帰ってからすればよいことであり、旅先で時間のかかることをしたくはありません。洗車したところでこの後すぐにまた砂利道を走り、砂埃にまみれるのは分かっています。しかし、昨日あれだけ潮風に吹かれ、しかもこの後車を置いて一旦帰京し、最終的に帰り着くのは早くとも10日後です。今回ばかりはさすがに放置できませんでした。
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晩秋の大地を行く 2016 - ワシントンホテル旭川

2016-10-01 09:11:35 | 北海道
同じ金曜とはいえ、先週と今週では宿泊事情に歴然とした違いがあり、十分な余裕があった昨夜は毎度おなじみワシントンホテルの世話になりました。正式には「藤田観光ワシントンホテル旭川」といいます。ここだけ藤田観光を名乗るのは、市内に同名の宿があったからですが、その宿が売却されてスマイルホテルとなった結果、いわば「山本昌」のような名称になっているわけです。
がら空きだったこともあり素泊まりは税込五千円、さらに500円で朝食もつくという格安の料金でした。当然その朝食をたらふくいただいたため、本日も晩酌までセイコーマートの出番はなさそうです。
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晩秋の大地を行く 2016 - 十日目

2016-10-01 09:01:06 | 北海道
おはようございます。昨夜は「独酌三四郎」を出てから「味特」でラーメンをいただくというおきまりの展開でしたが、その中で印象的な場面がありました。昨日限りで閉店した西武の、幅が何mあるのかと思うほど巨大な看板が取り外され、トレーラーで今まさに運ばれていこうとするところだったのです。西武の閉店により、「独酌三四郎」で出ていた豆腐もなくなることについては前回記した通りですが、昨夜いただいたのが正真正銘最後の豆腐だったことになります。巡り巡ってこの日に戻り、旭川の街にとってある意味歴史的な瞬間に立ち会えたのは幸運だったのかもしれません。

今朝も清々しい秋晴れです。この晴天が明日まで続き、明後日は雨が降るというのが最新の予報となっています。これは明日まで残れという思し召しでしょう。今日のフェリーで帰京することも可能な状況ではありますが、結局滞在を一日延ばし、明日のフェリーに乗って翌朝八戸から帰ることにしました。先ほど駅で列車を手配してきたところです。
そのようなわけで道内にもう一泊できることになりました。繰り返すように、道内最後の夜は萱野のライダーハウスの世話になろうと考えています。その結果旭川を出て徐々に南下していくことになりますが、選択肢は大きく分けて三つあります。初日に行くつもりで果たせなかった札沼線の沿線沿いに進むのが一つ。滝川から赤平、芦別経由で富良野に行き、そこから三笠へ出るのが一つ。もう一つは美瑛を通って富良野へ行くというもので、そこから先は同じ経路となります。
札沼線は明日に回しても成り立つため、今日しか採りがたいということになると富良野経由になります。実は美瑛、富良野を天気のよい日に回ったことがほとんどありません。土曜とはいえこの時期なら観光客も少ないでしょう。上陸以来鉄道一色だった今回の滞在で、一日だけそれを忘れて旅するのも悪くはありません。このような理由から富良野に傾いているのが現状ですが、もう少し考えてから宿を出ます。
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