日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

三陸海岸縦断ツアー - 全行程終了

2016-10-10 20:56:43 | 東北
全行程終了です。定禅寺通でひとしきり名残を惜しんでから出発します。北海道編からの通算走行距離は約2880kmとなっており、総行程は3200kmを超える見込みです。
「旨味太助」の看板ぎりぎりに駆け込んで腹ごしらえを済ませ、それから出発するという流れは今年の花見の帰り道と同じになりました。当然出発時刻もほぼ同じです。当時の記録を調べると、一般道を織り交ぜつつ二時台の後半に着いたことになっています。今回は前夜に十分な休養がとれておらず、現時点でも疲れを自覚しているのが不安材料ではありますが、とりあえず前回並の時刻を目標に走るつもりです。
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三陸海岸縦断ツアー - 旨味太助

2016-10-10 20:32:33 | B級グルメ
再び三陸道を飛ばして仙台に戻りました。往路は石巻河南ICから市街の北側を迂回する形で女川へ向かいましたが、ツーリングマップルRをよくよく見ると、一つ手前の石巻港ICから市街の南側を迂回する経路が推奨されており、復路はそれに従いました。この指示が非常に的確でした。地図上では遠回りのようにも見え、なおかつ高速道の利用区間も一つ短くなるものの、北側の道に比べて格段に流れがよく快適だったのです。加えて利府からの県道が、昨日はサッカーの試合の終了時刻に重なり、観客を乗せたタクシーで異様に混んでいたのに対し、今日はおおむね順調な流れでした。そのおかげで想定よりもわずかとはいえ早く着いたわけなのですが、この差が結果的には非常に有益となりました。
日祝日の晩に太助が早仕舞いすることが多く、八時を過ぎるとその可能性が高まることについては経験上承知しています。前回は八時を少し回っても滑り込めたとはいえ、七時台に入れればそれに越したことはありません。そして今回、駐車場に車を止めたのが7時50分、そこから歩いて店先に着いたのが数分後です。この時点で行灯の明かりはまだついていたものの、入るやいなや食事のみとのお約束の案内が。その後もう一人お客が入ると、八時を目前にしてラストオーダーを一応聞かれ、その後入ってきたお客は断られていました。今日は八時ちょうどに看板となったわけで、まさに紙一重で滑り込んだということになります。

ちなみに今回は大きく変わったことがありました。去る九月から値上げしたとの告知です。通い始めて十余年、狂牛騒ぎの時期を除き消費税分以外は値上げをしてこなかったこの店が、ついに値上げを断行したわけです。これにより1300円だった定食が1500円に、1950円だった1.5人前が2200円になりました。割高感を緩和するためか、中間をとった牛タン五枚の定食ができ、枚数に応じてABCと表記されるようになったことも特筆されます。
もっとも、200円上がったところで他店並になっただけであり、内容面を考えればまだまだ圧倒的な優位性があります。それより気になったのは、前回仮説を立てたテールスープの葱がどうなったかです。結論からいえば、今回の葱はやわらかく煮込まれており、夏場は歯応えを、秋から冬にかけてはやわらかさを持たせているという仮説が支持されたことになります。次に訪ねるのはおそらく年の瀬になるでしょう。そのとき葱がどうなっているかについても注視するつもりです。

旨味太助
仙台市青葉区国分町2-11-11 千松島ビル1F
022-262-2539
平日 1130AM-2130PM(LO)
日曜 1130AM-2030PM(LO)
月曜定休(祝日の場合営業し翌日休業)
定食A1500円
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三陸海岸縦断ツアー - ゆぽっぽ

2016-10-10 18:20:52 | 温泉
女川まで来たからにはせめて牡鹿半島を一周したいところでしたが、駅周辺を見物するうちにすっかり暗くなってしまいました。日が暮れて冷えてきたこともあり、再建なった駅併設の温泉で一風呂浴びていきます。立ち寄るのは「ゆぽっぽ」です。
駅前から向かって左半分が休憩室、渡り廊下でつながった右半分が浴場なのは外観からも分かりました。しかし、中に入ってみると斬新な設計が一層際立ってきます。1階にある受付は先代の施設と似たような雰囲気ながらも、階段を二階へ上がるとアーチ状の板を何本も交差させた吹き抜けの空間が広がり、そこが畳敷きの待合室になっていました。正方形をした風合いのよい木製の卓が等間隔で並ぶのに加え、駅前側とホーム側には窓向きのカウンターもあり、列車が発着する様子を眺めることができます。
浴場にも同様の屋根が奢られ、男湯と女湯の仕切壁の上には富士山が、仕切壁と突き当たりの壁には牡鹿半島にちなんだであろう鹿の絵が、染付の陶器のような色合いで描かれます。斬新な設計の温泉として自身絶賛してきたのは片岡温泉と仏生山温泉ですが、あれには及ばないとしても、こちらの施設もかなりのものです。JAF会員の優待で500円の入館料が300円になり、何もかもが申し分ありません。
今回は車での訪問となりましたが、いずれ仙石東北ライン、仙石線と併せてこの駅を列車で訪ねることになるでしょう。そのときはここで一風呂浴びる時間を計算に入れておきます。

ゆぽっぽ
牡鹿郡女川町女川浜字大原1-10
900AM-2030PM(最終受付)
第三水曜定休
入浴料500円
泉質 カルシウム・ナトリウム-塩化物泉(低張性アルカリ性温泉)
泉温 27.3度
湧出量 毎分54.7リットル
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三陸海岸縦断ツアー - 女川駅

2016-10-10 16:28:24 | 東北
女川の市街に入りました。陸前高田と同様に震災で壊滅したとされる女川市街ですが、実際のところ震災前から建っていたと思われるのは鉄筋造の二、三棟しかなく、かつてはどのような景観だったかを想像することさえできなくなっています。圧巻なのは、市街を囲む山全体を重機で崩していることです。山を崩して宅地を造成し、出た土で平地をかさ上げするつもりなのでしょうか。少なくとも端から見る限りでは今後どうなるのか想像もつきません。しかし最低でも五年、十年単位の大事業になりそうだということだけは分かりました。
まだまだ再建途上の市街ですが、唯一完成しているのが駅前です。駅はかつての位置より内陸側に移設され、先代駅舎と同様線路の終端に直交する形で駅舎が建っています。この駅舎が名建築です。全体的には巨大な屋根をかぶった三階建てにも見える建物は、実際には中央の渡り廊下を介して左右二棟に分かれています。三階建てに見えるのは二階部分が吹き抜けとなっているためで、その二階部分には震災で壊滅した駅併設の温泉が再建されました。壁面には白木の羽目板がきれいに並び、屋根はV字型に組まれた三組の鉄柱に支えられ、内側には幅の広い板が編目のように交差しており、その部分の構造が下から照らされて、吹き抜けの窓越しに見えるという仕掛けが秀逸です。
その駅舎からは、彼方に見える海へ向かって並木道がまっすぐ延び、その両側にはショッピングモールと形容したくなる小洒落た商業施設が建ちます。しかし、入っている店自体は必ずしも小洒落たものではなく、昔から駅前にあったらしき商店や飲食店もあります。駅と商店街を一体で再建したというのが実態なのでしょう。かつての味わいある駅舎が失われたのは残念というほかありませんが、跡を継ぐにふさわしい駅ができたのは幸いです。
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三陸海岸縦断ツアー - 渡波駅

2016-10-10 15:34:24 | 東北
利府中から石巻河南まで三陸道を飛ばし、そこから市街を短絡して女川方面の国道に入りました。少し進んだところに現れるのが渡波駅です。
市街もろとも跡形もなく流された女川駅に対し、この駅は流失を免れたと聞いていました。しかし、地図で見る限りは海岸からさほどの距離もなく、高台に駅があるというわけでもないため、駅舎が残ったと聞いても半信半疑でした。実際のところ、国道沿いには今なお空地が目立ち、しかも建物のほとんどが震災後に再建されたと思しきものです。沿道も一時は完全な更地になったのだろうと推察されました。しかし駅の直前になって震災前からあったらしき建物がようやく現れ、国道から折れて少し進むと、見覚えのある駅舎が佇んでいたという顛末です。つまり難を逃れたとはいっても間一髪だったということになります。

背の高い寄棟屋根を基本としつつ、待合室をさらに一段高くして、車寄せの上に明かり取りの窓を三つ設けた佇まいが個性的で、車寄せの脇に二本並んだ椰子の木が、屋根の高さに揃っているところも心憎いものがあります。古い駅舎は維持費をかけずに建て替えるのを社是とするJR東日本も、震災を奇跡的に生き延びたこの駅舎まで取り壊すのはさすがに憚られたのでしょうか。空は再び曇ってしまったものの、この駅舎の健在ぶりを見届けられただけでも、仙台からはるばる戻ってきた甲斐はありました。
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三陸海岸縦断ツアー - 糸合シ由

2016-10-10 14:18:09 | 東北
早くも日が傾いてきており、先を急ぎたいのはやまやまながら、最後の長距離移動に備えて給油を済ませます。これで帰着の直前までは無給油で走り通せる見込みです。
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三陸海岸縦断ツアー - 大逆転

2016-10-10 13:32:25 | 東北
牛タンをいただき、定禅寺通のベンチで名残を惜しみ、あとは西道路を山形へ向かうだけと思ったところが、まさかの大逆転がありました。空が今更ながら晴れてきたのです。
今から高速道を飛ばしても、石巻へ行くだけで一時間はかかります。その時点で日没までは実質二時間ほどしかありません。おそらくは女川まで行くかどうかのうちに日が暮れるでしょう。とはいえ、三陸海岸縦断を主題にした旅である以上、有終の美を飾るには山形よりもこちらの方がお誂え向きです。この空が再び曇りそうな気配は今のところないため、ぬか喜びに終わることも覚悟の上で三陸へ向かいます。
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三陸海岸縦断ツアー - 太助分店

2016-10-10 12:35:57 | B級グルメ
「太助」が開く時間まで待ったはよいものの、実は不確定な部分がありました。何しろ大型連休には観光客が開店前から列をなす超有名店です。今回そこまで混むことはないとしても、三連休の昼時だけに、行列になる可能性は少なからずあろうと予想しました。果たして店先に乗り込むと、ざっと十名以上の先客が列をなしています。ラーメン屋ほど回転が速いわけでもなく、この人数ではそこそこ待たされるのは避けられません。一度は列につきながらもすぐさま離れ、代わりの選択肢を模索しました。
連休最終日という状況では「太助」以外の選択肢は事実上ありません。「利久」があるにはあるものの、各地に店舗がある以上、仙台でいただくべき必然性は希薄です。その結果浮上してきたのは、山形でそばをいただくというものでした。とはいえ、午前いっぱい待ったのは他ならぬ牛タンのためであり、駐車料も払う以上はこのまま引き下がるのも惜しまれました。そのような状況において咄嗟に思い浮かんだのが肴町の分店です。公式発表では日曜定休とある一方で、月曜が祝日の三連休なら、中日に営業して最終日に休む可能性は少なからずあるでしょう。しかし一か八かで店へ向かうと、幸いにして暖簾が出ていたという結果です。困ったときの神頼みというべき当店に、今回またも救われました。
着いた瞬間、この店にしては異例ともいえる待ち客が出ているのに面食らったものの、それは大人数の先客が何組か重なったためで、長いカウンターには空きがあるのが外からでも分かりました。さほどの待ち時間もなく席に着き、注文したのは一人前半の定食です。常々申している通り、牛タンの真骨頂は定食にあると考えており、牛タンは多ければ多いほどよいとは思いません。ただしこの店の場合、ご飯が非常に多いという特徴があるだけに、大盛の牛タンをおかずに丼飯をかき込むのも一度はよかろうと考えた次第です。しかしてその結果は、まあ予想通りというか何というか、もちろん悪くはないものの、タンが多すぎ終盤に飽きてくるというのが率直なところです。一人前でご飯を少な目にしてもらうのが、当店での最善の注文といえそうです。

味太助 肴町分店
仙台市青葉区国分町1-5-10
022-261-8190
1130AM-2130PM(LO)
日曜定休
定食一人前半1740円
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三陸海岸縦断ツアー - 阿部酒店

2016-10-10 11:34:11 | 酒屋
昼時が近付いたため市街に戻りますが、経路上にただならぬ佇まいの酒屋があったため立ち寄ります。訪ねるのは「阿部酒店」です。
広瀬通から橋を渡って直進し、道なりに進んだところに店があります。今までは橋を渡って左折する経路で青葉山へ向かっていたため、ここに酒屋があることには気付かなかった次第です。
「亀岡の地酒屋」を標榜する通り地酒を中心にした店です。ごく小さな店内ながらも、県外では見慣れない宮城の酒を中心に取り揃えたところは好ましいものがあります。当店が蔵元に別誂した限定品があることからしても、一家言ある店なのでしょう。こちらの直感に誤りはありませんでした。
その限定品も捨てがたいという状況の中、昨日「かん」で注文しながら品切れだった黄金澤のひやおろしを選びました。ひやおろしの時期もそろそろ終盤、残りわずかな旬を楽しみたいものです。

ちなみに、「世界に一つだけの酒」なる替え歌が店内に掲げられていました。その昔活動仲間が歌っていた替え歌は、これを元歌にしたものだったのでしょうか。偶然の一致とは思えないほど似通っています。

阿部酒店
仙台市青葉区川内亀岡町12
022-223-9037
平日 830AM-2130PM
日祝日 900AM-1900PM
元日他不定休
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三陸海岸縦断ツアー - 青葉山

2016-10-10 10:47:05 | 東北
天気待ちを兼ねて青葉山にやってきました。気温は15.5度、しかし鬱蒼とした木立の中ということもあるのか、半袖ではかなり厳しい肌寒さです。
肌寒く感じるのは日が陰ったからでもあります。宿を出た時点では日が射す時間も長く、さらに晴れてくれれば三陸へ行こうと考えていたところが、その後再び雲が増え、今のところ薄日が射す程度の曇り空となっています。その結果ますます山形へ傾いているところです。
天候面では見切ってもよい情勢となってきましたが、あと小一時間もすれば太助が開くため、この際牛タンをいただいてから仙台を出ます。ただし、その間に空が晴れるという逆転劇が起これば、午後からでも三陸へ行くにやぶさかではありません。
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三陸海岸縦断ツアー - キュア国分町

2016-10-10 09:04:30 | 東北
全国主要都市の中でもとりわけ宿の確保が難しい仙台で、連休中に宿が押さえられたのは僥倖でしたが、一万円超などという法外な値を付けたビジネスホテルにはもちろん手が出ません。昨晩は「キュア国分町」の世話になりました。
京都の定宿となりつつある「ルーマプラザ」を始めとして、カプセルホテルも快適になったものだと実感する場面が最近増えました。しかしこちらはよくも悪くも典型的な繁華街のカプセルホテルです。カプセルは目覚まし、照明、空調などのコントロールパネルがなく、がらんどうの空間にTVと蛍光灯と小さな棚を付けただけの簡易なもので、フェリーの二等寝台を彷彿させます。そのこと自体は別によいとしても、カプセル全体が叩けば鳴るような薄い板で組み立てられており、その結果防音性が非常に低く、いびきや物音が耳に障るのはいただけません。そして何よりいただけなかったのは、カプセル内に空調がなく、あまりに暑くてよく眠れなかったことです。国分町という立地、連休という状況を考えても、これで四千円台後半の料金はどうなのかというのが率直な印象でした。宿がそれほど混み合わなければ、仙台でもあと二千円も出せばビジネスホテルに泊まれることを考えると、ここは他に選択肢がない場合の駆け込み寺と位置付けるのがせいぜいとなりそうです。
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三陸海岸縦断ツアー - 四日目

2016-10-10 08:25:28 | 東北
おはようございます。昨夜は久々の夜更かしとなり、ラーメンをいただいて一時過ぎに宿へ戻るという結果でした。初日は快晴、二日目は雨、三日目は雨こそ上がったもののなかなか晴れず、日没間際にようやく日が射しました。空振り気味の二日間を経て、最終日は待望の青空かと思いきや、晴れてはいるものの空全体が薄雲に覆われており、清々しい青空とまではいえない状況です。
こうなると悩ましいのが本日の使い道です。実は、今日晴れてくれればもう一度三陸へ行きたいという考えがありました。三陸海岸の縦断を主題としながら、昨日も一昨日も天候には恵まれず、45号線沿いをただ移動しただけに等しい結果で終わったからです。気仙沼の方まで延々戻ってやり直すには及ばないにしても、石巻から女川を通って北上していき、日が暮れた時点で引き返せば、最後にもう一度仙台に寄って帰ることもできるでしょう。くりこま高原か古川に車を置いて列車で帰り、翌週末に山形経由で帰るという選択肢も出てきます。ただ、晴は晴でも期待していたほどの快晴ではないこともあり、山形を経由して少しずつ出発地に戻るという方向に傾いてきているのが現状です。三陸なら東、山形なら西で全くの逆方向になるため、どちらをとるかはこの場で決めなければなりません。もうしばらく天候を見極めてから出発します。
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