毎年8月に行っている藍染めワークショップ。秋田でのほたるの観賞会の準備にばたばたとしていて、告知するのが遅くなってしまったのにも関わらず、15人のお客さまが参加してくれました。ありがとうございます。その他、お問い合わせ頂いた方などもありがとうございました。
一日を森のテラスで過ごしてもらい、2つの染め方を体験してもらいました。せっかく来ていただくお客さま。朝からおやつ作りをしておもてなしの準備です。
初めて会ったお客さま同士も、自然と会話もはずみます。
暑い日でしたが、デッキは木陰で気持ちよい雰囲気。お昼前は藍の葉をトントン叩いて叩き染め。
子どもたちも日曜大工気分で。
それぞれ好きなデザインで、同じものは一つもない手づくり。「ここに置いたら可愛いかしら、やっぱりこうね!」と考えるのもまた楽しい。
葉っぱによって、色の濃さも違ったり。参加者みんなから、大絶賛だった藍の葉リースシャツ!
普通、草木染めは布から色が落ちないように、「色止め」という処理をします。藍の叩き染めは、この「色止め」が要らないお手軽な染め物です。空気に触れて酸化していくと、ゆっくり青くなっていきます。とてもしっかり染まるので、3年前に叩き染めをした私の帽子は洗濯で少し薄くなったくらいで、青い葉っぱは健在です。
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お昼を食べたら、今度はシルクストールを染めます。藍の葉ジュースにストールを浸して染めていきます。
これも叩き染めと同じく、空気に触れて酸化することで色が青く変わります。そして酸化することで繊維にしっかり色が定着します。
森を通り抜ける風に吹かれて、青いシルクがなんとも涼しげです。
乾かしたストールに、もう一度染めることで色を更に濃くします。
子ども達はお母さんに任せて遊びに夢中。水も板の間も気持ちいい!
同じ藍の葉っぱを使っていても、葉の量や力のかけ具合や空気にどう触れたかで微妙に色が違ってきます。
小さな子どもは、藍の葉ジュースを作るのが上手なおばさまに助けられて。
どんどん青く、蒼く、碧く。語源は分りませんが、「あお」という漢字は色々あります。緑を青と呼ぶわけが、藍染めをしていると分るような気がします。染めている間、いつ緑から青に変わったのか、これは緑か青なのか、毎年やっていてもつかめません。
最後に「色止め」をして完成!藍の葉と陽の香りがする素敵なストール。絞り染めに挑戦する方もいました。生葉染めはやり方は色々ありますが、森のテラスの染め方は電気も薬も使わない、とても自然なやり方です。
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夢中になって染めた時間が終わり、ほっと一息休憩です。今年のおやつは古代米の一種でもち種の「黒米」とてんこ豆で作ったおはぎに、てんこ豆とで作った冷やしぜんざいです。黒米もてんこ豆も、秋田 森のテラスで穫れたもの。森のテラスでは黒米を販売しています。白米に混ぜて雑穀米として食べるのが一般的なのですが、何か他の食べ方はないかしら。。と考えていた所、そういえば、前に古代米の本を借りてきたとき、おはぎのルーツが黒米と書いてあった!ということで、一口おはぎを作ってみました。季節外れになってしまうけれど、お塩をひとつまみ彩りも兼ねて夏のおはぎにしてみました。
黒米自体は玄米なので、プチッとした食感ともち米に特徴的なほのかな甘みがあります。てんこ豆はなら茶豆を小さくしたようなお豆です。皮が厚く、お豆の味がしっかりとしてとても美味しいです。昔は、小豆が手に入りにくかったので、赤飯を作る時に代わりに使っていたそうです。
たくさん茂っていた藍も、こんな姿に。。秋に可愛い花を咲かせて、来年のために種をとりたいと思います。
東京 森のテラスは今、樹々が新しい葉を次々に広げています。椿も若々しい色の葉がちらほら、杉も柔らかな葉が上へ上へ伸びています。森のテラスの二階はちょうどミズキの枝と同じ高さで、花が終わり青い実がなり、今は実が熟してきれいな紫色になりました。8月の暑い日には夜中も蝉が元気よく鳴いていました。涼しくなると静けさが戻りますが、朝4時頃になると一斉に虫達が大合唱します。陽の光の強さや風、空気の暖かさの微妙な変化を感じているのでしょうね。9月の今は秋の音と秋風に吹かれています。この家にいると、そんな自然の色々な変化を感じざるを得ません。
時々、改めて庭を眺めると、あんなに小さかった枝がこんなに立派に。。と親心の様な気持ちになります。季節ごとに違うのはもちろんですが、年々でも違った表情をみせます。
冬には薪で炊くお味噌作りワークショップを開催しますので、ご参加お待ちしています!
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