森のテラス・番人日記

オープンガーデン

生きものの音が届いて

2008年05月30日 10時33分02秒 | 森のテラス/秋田
すっかり うっかり ご無沙汰しておりました。
番人長はただいま東京に出張中なのです。
五月も終わってしまいますね。
祭レポートは終わってませんけどね。



【森びらき祭】もたけなわの、ある日。

秋田の番人小屋に、小包が届きました。


達筆なお手紙とともに、
現れた

深い青。


それは



『生きものの音』でした。




去る昨年の秋、11月8日。
東京の「森のテラス」で、レコーディングが行われました。

3人のアーティストさんの、コラボレイション。しかも、
すべてが即興でした。



テラスでは鳥がピーピー鳴いていて
森がざわざわ揺れていました。
どんぐりがぽこぽこ落ちていて。
黒猫のクロも遊びに来ていました。

自分もたまたまそこに居合わせていて
ちらちらのぞき見ていました。だからそのときの、
ドキドキと息をひそめている、呼吸も。きっと。



あの日あの場所で 生きて 動いていた
それらの音が「ぜんぶ」ひっくるめて収められたのが、
『生きものの音』。

小伝馬町にある手作り雑貨屋「DALIA」さんの こだわりプロデュースで産み出された、
貴重な音盤です。



キャンドルナイトの夜

秋田に届いたそのCDは、

深い厚い 青。

番人長がかつて一度お会いしたときにポロッとこぼした、「青が好き」という
ただその言葉を
しっかり憶えていて下さったDALIAさんに、まず、驚嘆の嘆息。 

ラオスの重厚な手漉き紙でつくられた手作りジャケットは、
開けるのすらもったいないほど 美しくて、
届いてから数日、聴けずじまい。

森びらき祭の最終日、
ついに開封されたのでした。

*

秋田森のテラスで
東京森のテラスの音が響く。


なんともいえない
素敵な融合。


こんなことを実現させて下さったDALIAさんに、
感謝です。



そんなDALIAさん、
最近 モロッコ料理の食堂も始められたということで

このたび、行って参りました!

タジルっていうものと
アボカっていうものを頂きまして

大変美味しかったです。
なにそれ?なにそれ?と思われると思いますが

うまく説明できないのですが
タジルっていうのは、牛肉の煮込みに、豆とかプルーンとかも入ってました。美味しかった!
アボカっていうのは、アボガドとミルクのシェイクでした。美味しかった!
うまく言えなくて済みません。


個人的にも行きたい!と願っている国:モロッコの写真
アジアのあたたかさが滲み出ているラオスの写真に 魅せられつつ



のんびりした昼下がりを過ごさせて頂きました。




DALIAさんのHPはこちら→DALIA

『生きものの音』は、DALIAさんの店頭、または通販などでご購入頂けるようです。
青だけでなく、赤と黄色もあります。
しかし、限定数での販売!どうぞお早めに。



祭模様:その9~三の舞い~

2008年05月26日 13時16分18秒 | 森のテラス/秋田
5月10日。


晴れ。

8日目ともなると、記念ペンダントのヒモのこんがらがり具合も、



相当です。

一心にほどきながら「いらっしゃいませ」。



10日は、
即興舞踏家:小林三悠さんによる【おどりの日】です。

タイトルは
「土の記憶」。

いったい何をやるのかは、
始まるまで(あるいは、終わるまで?)
さっぱりわかりません。
なにせ、
「現代舞踊」で「即興」なのです。
その時間、その空間、
その「場」「雰囲気」
「温度」
「光」
「風」

に呼応して
踊るのですって。




昼の部:
池の中にあるテラス、その中でも一番奥の、森に入る一つ手前の、テラスにて。

「ここらへんに集まって座ってくださーい。」
お客さんは何が何やら、


デッキの一カ所に集められます。


お犬様も お客様。


しばらくすると

あ、



現れました!不意打ち!


向こうから

ゆっくり


そして

みんなの横を通り過ぎ 
舞台へ着くと

おもむろに


悶え始め



いったい
どうなるの

なにをしているの

期待と緊張で 
息を呑んでドキドキして目撃している








こっち来る!



来る!



来た!
距離ゼロ地点!




そして


森へ










「おどり」というよりもっと広義な意味の、

「パフォーマンス」
という言い方しか出来ないような、
そんな

“おどり”でした。




夕の部は:

「こちらに集まってくださーい。」
チューリップ畑を見渡すデッキの道へ。





お犬様も、お客様。





今度は

どこから登場?

もしや
あの

一番上の畑のとこに ちょこんとうずくまっている、白い服の人?





と 思ってたら


違った!

「くら」から突然飛び出して来た

赤いワンピース!



この写真じゃよくわからないけど

チューリップ畑をぴょんぴょん跳ねたり ふと立ち止まったり
倒れて 隠れたり 転がったりしながら

じわじわこちらに


近づいて









またしても

事件的な“おどり”でした。

時間を忘れます。



そして

予定に無かったのですが
第三部:「夜の部」も
急遽、決定!
前夜に引き続き、キャンドルナイト・特別編です!

くらの中

詩の朗読と

ピアノと



闇と

灯火と




共鳴し



旋回



そして








こうして

三悠さんによる

三度の舞いが


ここで産まれて





消えて行ったのでした。



*

*




夕飯には
再び登場、「きりたんぽ」!


そして

「フジの花のワイン酢漬け」に


究極:
「フジの花の天ぷら」!


勢い良く群がる人びと。



茎から花をツーーって、こそぎとるように
ツーって、食べます。

ツー


っ、て。


絶佳。



本日も、

御馳走様でした。



次はいよいよ
最終日:【まつりじまい】です。


ブナの森

2008年05月24日 22時40分52秒 | 森のテラス/秋田
祭レポートもいよいよ大詰めですが

ここらで箸休め。
ちょっとだけ前の話になりますが、

先日。
ブナの森に行って来ました。


「秋田 森のテラス」は、かの有名な白神山地まで、車で1時間強とかそこらで行ける近さにあるのですが

それに負けずとも劣らぬ!と名高い、
「森吉山(もりよしざん)」という、自然豊かな山があります。これまた車で一時間くらい。
夏には高山性の花が花畑一面きれいに咲くのが評判です。
秋は紅葉。冬は樹氷が見られます。


その中の一部に
「桃洞(とうどう)の滝」というのがあって、

滝まではだいたい徒歩3、40分程度、
遊歩道をのんびり歩けば着けるのですが、

なんとこの道が全て、



巨大なブナの森なのです。


鮮やかな緑色美しい豊かな森の中を、
こーんなにの~んびり歩けるなんて。

秋田 森のテラスの山もいい感じですが、
そちらはほとんどがスギ。やっぱり暗い感じです。それに比べたら、
いやーーー。勝てません。

あかるいきみどり色の光に満ちた森、
美しい巨木たち。



そして
どこまでも続く花たちの群れ。

おなじみの水芭蕉も、



キクザキイチゲ(イチリンソウの仲間)も、



エンレイソウも、


多分初めて見る サンカヨウ(山荷葉)も、


カタクリだって、いまだに



惜しげ無く咲いています。

初めて見つけた青の花も。


今まで知らなかった花を初めて見つけちゃったときって、嬉しくてたまらないんですよね。


オオサンショウウオの卵っていうのも、


平気であります。


白神山地は世界遺産ということもあって、入るまでなんだか大変そうだけど、
ここはひょいっと来れます。とっても素晴らしすぎる穴場です。

しかも、
壮大な滝まである。







くやしくなるくらい、



気持ち良かったです。。


残念ながらお近くに森が無いという多くの方へ。ちっちゃい写真だけですが、
ちょっとした森林浴気分を、どうぞ。












でも!
うちの山も今、新緑のこの時期特有の、
とっても「甘い香り」に満ちていて、
凄く素敵です。

そこまででっかくは ないけど、
長い沢もあるんですよ。



この時期の森の匂いは、一体誰がそんな匂いを発しているのか未だにわからないままなんですが、
一年で一番甘くて、強くて、やわらかくて、深くて、
愛おしい。

春の花は終わりつつあり、また勢い良く繁る緑色に埋もれて、
パッとした派手さは無くなって来ましたが、

みどりの香りの あふれ立つ



森の中は 一番素敵な季節です。


祭模様:その8~灯と詩と花を食べる夜~

2008年05月24日 05時46分27秒 | 森のテラス/秋田
5月9日

「キャンドルナイト」。




各デッキにキャンドルがゆらゆらしてたら、、
という案があったのですが、

外は風が強すぎることもあるし
そもそも日没まで間があり、まだ明るすぎる。
それにキャンドル数に比して広大すぎて、雰囲気がまとめられない
などの事情も考慮して、

「くら」の中でやることになりました。




火をちりばめて

水を浮かべて

花も添えて



倉庫の中に

宇宙空間を。





詩人:岩本容さんによる、詩の朗読。



中学生の頃から書き始めて今に至るという、その長い経歴の中で編まれたものから
厳選した、9編の詩を。


『すでにマッチを擦り尽くし』





恐ろしく雰囲気のある美しい声で
暗唱される、自作の詩。






灯火の中で 静謐な響きの中で詩を詠む声の

厳かな余韻は

その場に居合わせた者の

耳の奥より深く

胸の裏に





その後しばらく
引きずることになるのです




*


*


*


夕食は

秘密にしたいくらい美味しい、某所の某ワイン(なのに奇跡のように安い!)を、
たらふくジュースのように頂きました。
実際、ジュースのようにするする呑めてしまうのです。恐怖のワインでした。

そしてこれ、なんと、



フジの花の天ぷら!




フジの花のワイン酢漬。

これが、
信じられない美味しさ。フジの花って食べられるのです。それがそもそも驚きだったのに、
こんなに美味しいだなんて。フジの花を見る目が変わってしまいました。


その他、

阿仁川で釣れたヤマメなどの魚たち。

炭で丸ごと焼いたイカ。



いろんな採れ立ての山菜たちが、
テーブルを処狭しと並びます。



贅沢なひととき。
しかも
お金はほとんどかかってません。山の恵み。


真の「贅沢」とは こういうことだな
という、晩餐でした。

晩餐のプロデューサーは、五味さん。ありがとうございます。




ごちそうさまでした。



祭模様:その7~のんびりの日~

2008年05月23日 03時23分41秒 | 森のテラス/秋田
連休が終わった、平日=7日(水)と8日(木)は、
「のんびりの日」と銘打ちました。



ようするに、
イベントは無いし、大したおかまいもできませんけど、
どうぞ「のんびり」しにいらして下さい。
という日。

つまりは
この大きなお祭のあとの、平素の「森のテラス」の姿を、お披露目。
という意味合いで設けた日でした。

だからというわけではないのですが
入場受付では




かまわぬさんのてぬぐいを、ひらひらさせておりました。




「大したおかまいもできませんけど」というコンセプト。それが一致してたのは、偶然です。今気づきました。
ただの、番人長の趣味です。私物です。色んな色を、ひらひらさせたくて。
風の強くなった日や、後半は、取っちゃったんですけども。


そんな、



のんびりの日。



静かで




陽射しはあたたかく




風も心地好く


水の音が聴こえて




むしろ
自分たちスタッフが のんびりできた日でした。


平日ということもあって、お客さんはもちろんグンと減ってしまうのですが、

それでも
「ここ気に入ったわ!明日も来ます!」と仰って下さった奥様もいらして、
(実際、またいらして下さって!)

とても嬉しかった。

そういう方が、じわじわ~、でいいから、
ちょっとずつ増えていってくれたら と
思います。



だがしかし
のんびりぼけ~っとばかり



してるわけにもいかず

スタッフはスタッフで、
現場の欠けてる部分の修正とか、手直しとか、

畑の畝(うね)を立てたり、



田んぼの土をならしたり、






今後のためのいろんな「仕切り直し」で、大忙しでした。




せっせと畝を立ててると「何植えるの?」って訊かれます。

「とうもろこし植えるんです」って言ったら
「畝が高すぎるよ」と教えてもらったり

そういう色んな基本的な事が シロウトなので、
地元のお客さんの一言が、とてもありがたいです。

畝立てはスコップでやるもんじゃねえって言われちゃったり。




そんな中、
「くら」から流れていた重松さんのピアノが

ただひたすら、心地好かった。


それ以降、
頭の中では 重松さんの『水滴のダンス』が、
延々ぐるぐる
エンドレスリピート。

ふと気づいたら「タララ~ン、♪」と、口ずさんでいるのです。

驚いたのは、
それが自分だけじゃなくて、周りのみんなもまさに同じく、そうだった、ってこと。
気づいたら「タララ~ン、♪」って。
凄いです。「水滴のダンス」。病みつきです。

そんな7日でした。
そして、
取り残されてくれてたアトリエキキのお二人さんも、



重松さんも、




とうとう帰途に。
お疲れ様でした。ありがとうございました。




8日の夜は、
眠い目を必死でこじあけながら、
翌日のキャンドルナイトのリハーサルをしました。


100個のキャンドルを点してみました。
初めてやることだったので、
どうやってならべたら、全体的にまとまって、雰囲気良くなるのかなーとか、
色々考えたり考えなかったりして、やってみたんですけど

それはさておいても。



たまらなく素敵。

キャンドルって、素敵ですよね。
これまた病みつきになりそう。


宇宙にいるみたい。

そんな感じで、
次回:金曜の夜は、キャンドルナイトです。


祭模様:その6~弁当と別れと荒風と和楽~

2008年05月21日 09時35分30秒 | 森のテラス/秋田
5月6日。GW最終日は



晴れ。しかし昨夜の雨で冷えた空気に、
吹き荒れる風。
明るいけど、寒い。

昨日のうちに、
車いっぱい埋め尽くすほどの


東京からのお客さんたちも

一挙にお帰りになってしまい。



出張フリオ・カフェさんも、店仕舞い。




はだしではしゃぎ回れる時間も



お仕舞い。










お別れの連続です。




入場受付も ぽつん



にわかにしんみりモード。
(取り残され組:キキのおふたりが隠れています。)



風吹き荒れる中、

テントがひっくり返って



このあと、お向かいの田んぼに ぶっ飛ばされました。



特別手作り「森のおべんとう」も、
今日が最終日。



サラシの手ぬぐいに挿した野花の


粋なこと。


開いてみれば

あからさまに、美味しそうでしょう。




かかりっきりでお弁当作りに精を出してくれた、臨時森番:ささふみさん。


どんなメニューにするかってアイデアから、
お弁当箱の中に敷くフキの葉やスミレの花やらを朝早く摘むとこから、



丸伊商店さんの調理場を借りて、せっせと(一人で!)詰める作業も、

(photo by sasa-fumi)


刺繍した箸袋を切り分けるとこも、




売り子も、


なんやかんや、全部。

長丁場ご苦労様でした。ありがとうございました。拍手。

ウワミズザクラの甘い芳香に


後ろ髪引かれつつ

慌ただしい風に追い立てられて



帰っていかれました。
さらにしんみりです。嗚呼、思い出したら涙が、ちょちょぎれそう。



夕方はメインイベント;
津軽三味線と篠笛と箏。和楽の競演です。
森の中のテラスにて。


演奏は、細野達哉さんと野間勇人さん。
和装が渋いです。


大学卒業したばかりの細野さんと、現役大学生の野間さん。
若い!されど手練。
恰好好いです。

森に響く三味線と箏と篠笛の音は、
ほんわかと目に見えない空気をピシッ!と正して、クリアにするような

シャキッと気を引き締めるような、

そんな心地の音でした。




季節逆戻りかと思える寒さの中、ご清聴下さいましてありがとうございました。

GW終了。
【森びらき祭】も、前半戦終了です。

中日の「のんびりの日」2デイズをはさんで、
後半戦へ。
祭模様レポートは、まだまだ続きます;>>

祭模様:その5~舞い~

2008年05月20日 00時15分15秒 | 森のテラス/秋田
5月5日。「おどりの日」。

昼過ぎから天候が雨になる、とのことで、
急遽プログラムの時刻を変更。

夕方の予定だった野口祥子さんの踊りを、午前11時スタートにしました。

タイトルは「森からのおくりもの」。
昨日ピアノソロコンサートをして下さった重松壮一郎さんと、秋田は横手出身の語り部:井山順子さんとのコラボレーションです。

はじまりは「風の舞い」。
おもむろに現れた“風の妖精”が、水辺を渡る風に吹かれながら、
はらりひらりと舞います。



不穏な空の色と風は むしろ、
単純な快晴よりも 幻想的な雰囲気を醸し出してくれているよう。

風の妖精はやがて

消えて行きました。




続いて、「阿仁町の昔話から」。
語り部:井山さんが、お里のなまり言葉で語る、
阿仁町(すぐ近くの地域)の、そう遠くない昔の、哀しいお話。

感情の込もった語りにみんなが聞き入っていると

いつのまにかすぐそこに



和服の謎の女性が!




哀しみにうちひしがれた白い能面の女は

突如、



白い狐に豹変します。

そして



金のかたまりを見つけて。。。


っていうあらすじなんですが
なまものの「踊り」にあらすじ解説なんて、野暮ですね。
舞踊のレポートというのは難しいものです。写真も難しい。


この阿仁町の昔話を下敷きにした踊りは、とりわけ地元の方々にとても好評を博しました。
この(池の上の)舞台もすごく良い、こんなの他に無いよ!とも。有り難き幸せです。
これはぜひ、再演できたらと思います。
そして今度は、地元の方々にもっともっと、見て頂きたい。
(もっと宣伝がんばんなきゃ+)


今回は残念ながら叶わなかったですが、夕暮れ時の幻想的なシチュエーションでも
見てみたいものです。



午後は
ぐるっと森の案内をはさんで

Nicole LeGette(ニコール・レゲット)さんの舞踏です。
森の中のテラスにて。

なんだかね、




凄かったです。



凄く、ぴったり「場」にハマってました。


森の中の舞台、


それを点々と散らばってとりかこむ



人々の存在。



じっと長くためこんだ緊迫



そこから解き放たれる蕾の息吹



悶え



裂ける命の



躍動



声にならない声
 


ブレス、




なんだかね、

一連の全てが「完璧」でした。時間が動いていることを忘れた。

終わった途端に



どしゃ降りの雨。



退散。



祭模様:その4~ゆうぐれピアノ~

2008年05月18日 08時53分24秒 | 森のテラス/秋田
お待たせしております【森びらき祭】レポート。
5月4日、夕刻。重松さんの「ゆうぐれピアノコンサート」の模様です。


まずは、
倉庫の中のグランドピアノを、屋外の、しかも池ノ上のテラスに出すところから。
調律狂わせちゃいけないし、ぶつけたり落としたりしちゃあ、もっといけないし、
慎重に、慎重に。

その光景からすでにドラマチック。



(*1)


(*2)


(*3)

見事設置完了。
テラスも無事、傾げることも沈むことも無く。


(*4)

いよいよ開演です。




空の中
水の上で
ゆるやかに奏でられる ピアノ。


(*5)

重松さんのピアノの音は、きらきらした水の粒みたいです。

静かに

池の風に乗って、
森にとけ込んでゆきます。



「水滴のダンス」では、シャボン玉ふわふわ舞いました。
シャボン玉師は、ふくたろうくん(8さい)。



そして、
狂言師:ふくたろうくんの狂言とのコラボレーションも!
題目は「柳の下」でした。


(*6)

いと可愛恰好宜し。



みんなそれぞれ あちこちで









音に揺られて 思い思いに





(花畑に黒ウサギと子ども)





夕暮れが 宵の藍に変わりゆくころ
暑かった真夏の光も
急速に 青色に冷めていきました。

ピアノの音も


(*7)

静かに

青に吸い込まれていきました。





チューリップも、



青い宵の風に揺れていました。





5月4日「ヨガと陶芸とピアノの日」、長い一日は、これにて終了です。


重松さんのブログにも、その日の模様が。
どうぞ併せてご覧下さい。
(→重松さんのブログ

この日のライブのみならず、
翌日の「おどり」とのコラボライブも含め、
秋田森テラ滞在中の毎日がとても素敵に書かれてございます。ありがとうございます。



>>さて次回は
  第3日目:5月5日「おどりの日」のレポートです!(完遂が遠い。。)

(*1~7)の写真はすべて、photo by aiko ishikawa です!(ありがとうございます!)


田植え

2008年05月17日 05時45分26秒 | 森のテラス/秋田
祭レポートと同時進行で
現在進行形ブログも更新です。

5月16日。晴れ。
田植えしました。



番人長は裸足でやってみた。



だんだん裸足でいるのが楽になって来て、
畦だけじゃなく、砂利道もそのまま歩いたりしてた。
慣れれば痛みも違和感も薄らぐ。
身軽なのっていいね。



「秋田 森のテラス」は、今年から田んぼも始めます。
まず2反分から。
全部手植え。
有機堆肥・無農薬に挑戦です。


指導員のおばあちゃん以外は、スタッフみんなほとんど、
初体験のシロウト。なので、
最初っから あれよあれよ、
どんどんラインが歪んで、ズレてしまいました。






おばあちゃん異常に速い。
負けじとがんばる青年。






1枚目の田んぼはそんなこんなで、
とてもカオスな仕上がり。
でも全面に植わると、なんとなくいい感じにも見えるのが不思議。





見かねた近所の方(トラックの運転手さん)が

「型枠」っていう、
昔ながらの器具を貸して下さいました。
貸して、というかもう、下さいました。
もう手植えやらないし、要らないから、って。



これで田んぼの土にガイドとなるラインが引かれるのです。



便利なもんがあるもんですねー。


しかし、
手植えしてるとこなんて、今やそうそうありません。
きっとそれぞれの家庭の倉庫に眠っているのでしょう。



おかげさまで
2枚目の田んぼはぎっちり・ピッチリ。




これからが大変です。植えたからには面倒見なきゃ。いのちの世話です。
ちゃんと実りますように。




ところで、

シオカラトンボが飛んでいました。交尾かなと思ったら、3匹入り乱れてました。
劇しい嫁争いの模様です。



祭模様:その3~モリモリお昼の光景~

2008年05月15日 03時04分39秒 | 森のテラス/秋田
祭2日目は、「ヨガと陶芸とピアノの日」。

内容も盛り沢山で、お客様の入りも一番多かった日でした。
そして、やはり信じられないほどカンカン照り。



この洒脱で素敵な蛇の目傘は、私物でございます。
暑いから日除けにと引っ張り出したのですが、
刺して入場受付の机に突き立ててたら、
数秒後。
突風にあおられ、一部がベリッ!と、
破れっちまった。




休み処である「くら」は、
陰を求めるお客さんでいっぱい。



「くら」では、特製の手作り弁当(GW限定)も販売しました。
ほかにも、ジュースとかワンカップとか、キュウリとかトマトとかも。



最強の売り子さんたちです。



可愛すぎて、何ぴとたりとも勝てない。



美呆クッキーも出店しました。

これがほんとに美味しすぎるので、むしろ売れないで余って欲しいと、実は願っていました。
そして、自分で買い占めんと。



やっぱり、どんどん売れちゃったんですけどね。




もちもちお赤飯むすびも売ってました。
売ってたというか、お昼のまかないでした。



ふつうにとてもうまかった。



くらの中は涼しげです。



一連の跳ね上がり戸が、緑色を反射した光の景色を切り取ります。




一方
外のカンカン照りテラスでも、
昨日に引き続き、キキさん+ポーランさんの出店。



ゆるくゆるく、がんばってます。



フリオ・カフェさんも、のんびりのんびり、
マイペースで楽しんでいます。



ここは絶好のロケイションらしい。
池を渡る風は、ひときわの涼しさを運んでくれます。




そんなお昼の光景でした。

「くら」では、陶芸教室。



佐賀出身、唐津焼の松本一先生とその奥様のご指導のもと。
このお二人の掛け合いが漫才のようで面白い。ウン十年以上連れ添った夫婦、その年季の凄みを感じさせます。




出来立てホヤホヤ「森の中のテラス」では、



クリパルヨガ講師:倉本恵里子さんのヨガ教室。(→倉本さんのブログ

写真は朝の部が終わって、のんびりしてるとこです。

そして、本番は


(*1)

こんな感じ。


(*2)

これは確か、ヴィクトリーのポーズだったか。

あ、
昼の部、私番人長もちゃっかり参加してしまいました。
「雑念」あるいは「仕事」「しがらみ」という名のケータイ電源をOFFにして。

人生、初ヨガ。
なかなか難しいもんでした。ハムストリングスていうところとかが痛かった。
ただリラックスさせるだけでなく、緊張と弛緩、両方なのですね。



(*3)

空に向かって伸びている感じ。
寝転がって上を見上げていると、高い高いスギの伸びてゆく空の抜け穴に
意識も吸い込まれそうです。



(*4)

最後のリラクゼーションタイム。仰向けに静かに寝るだけなのですが
そのときがおっそろしく、
気持ち良かった。本気で寝てしまいました。

(*1~4の写真は全て、Ishikawa aikoさん撮影。)




そんな感じで
盛り沢山の2日目、お昼間までの光景でした。



続きましては、
「ゆうぐれピアノコンサート」です。
グランドピアノを野外の、しかも池の上のテラスに置いちゃう、というところから
ドラマは始まります。



祭模様:その2~初日バタバタ~

2008年05月14日 07時40分38秒 | 森のテラス/秋田
5月3日。【もりびらき】。



初日とあって、やっぱりドタバタしていました。
いろいろ間に合わないこととか、至らぬ点も多々あり。
「終わったら大反省会」この呪文を、何度呟いたことか。

自分は入場受付係になったため、
肝心の“中の様子”がさっぱりわからないまま
ナノハナ畑見ながら、
佇んでいました。



しかし、

予想だにしなかったのは
かんかん照りの猛暑!!お天気とはいえ、
真夏の照りつけ。30度くらい行ったらしいです。

そんな炎天下。ご挨拶も自然と
「この暑い中すみません、ありがとうございます」
になりました。



昼のイベントは「もちつき・もちふるまい」でした。

噂では、
肝心のもちつきがまだ始まらない
とか、
ついたはいいけど箸が無くて食べられないらしい
とか、
、、というバタバタした感じだったようです(ほとんど他人事のよう)

結局 気づけば
自分は件のもちを食べていない どころか、目にしてすら、いないのでした。

どうだったのかな?おいしくふるまわれたんでしょうか?



入場口でカンカン照らされつつ、
3さいのまんたろうくんに癒されつつ、


おなかをすかし、

そんなこんなで
やきもきしていたところ。


強風。

そして、


桜吹雪!


咲くのも遅かった山桜の巨木が、ついにこの暖かさで一気に花ひらき、
そして燦々と
散ったのです。

チューリップの花畑に近づいて行くスロープ。その白いデッキ道に、



浴びせられる 桜の吹雪。



これは役得でした。

慌てて撮ったはいいけど、写真でわかるでしょうか?
花びらが風に舞って、チューリップの畑に降り注いでた、その光景。






バタバタながら、
幸いお客さんはちょくちょくいらして下さいました。



池の上のテラスでは、出店もありました。

木の小物やボタンを売ってるアトリエ・キキさんと、
陶器ボタン作家のポーランさん。





池の奥の方では



秋田市より出張してきたフリオ・カフェさん。
黒豆しることかコーヒーとか。




デッキにじゅうたんを敷いて、テントもしっかり。ちゃぶ台も椅子もしっかり。
池にものすごく近く面してるカフェ。

とてもまとまった、心地好いカフェ空間になっておりました。




そして、カンカン猛暑の中 フラフラで踏ん張った
サウタ・カフェさん。
森のテラスをイメージしたオリジナルブレンド茶のほか、
nicoriさんの手づくり石けんとか、
いろんな作家さんの小物たち(皮小物、かんざし、レターセット、葉書、バッグ、などなど)を売って下さいました。

いろんな意味で功労賞です。
写真が無くてすみません++



そんなこんなで

夕方からは「くら」にて
『豆の花音楽会』。

ギターとピアノとやさしいうた、
ナミコユタさん。

ハンマーダルシマーがカエルの池にキラキラこだましてた
壱零baseさん。

低い声が艶っぽく響く、
DOIS MAPASさん。

おおわらわのスケジュールで駆けつけてくれました。
だけど写真を撮る余裕も無かったみたいです。すみません+++
それぞれのHPで、その時の思い出を書いて下さっています。どうぞー。

「くら」は音響が良いねと、お褒め頂きました。



そんな「くら」には、グランドピアノが今もそのまま、常設されています。
お弾きになってみたい方は、どうぞいらっしゃってみて、弾いて下さい。
下記メールにてご一報頂けるとありがたいです。

akita-moritera@coral.plala.or.jp




ところで
その夜は「くら」にて、
バーベキューでした。


そしてなぜか
すいかわりもしていました。
真っ暗な中、かえるがギャアギャア鳴いていました。


そんな風にして
ドタバタの初日は更けて行った。



***

次回:
2日目【ピアノとヨガと陶芸の日】に続きます。>>


祭模様:その1~前夜~

2008年05月13日 04時55分31秒 | 森のテラス/秋田
【森びらき祭】ご来場頂きまして、ありがとうございました。
行きたいながら来られなかった方も、「行きたい」と思ってくれて、ありがとうございました。

9日間もやってしまったので、
盛り沢山過ぎて めまいがしますが、
レポートしてみたいと思います。



<5月2日 前日>

初日の前に、前日の模様です。じらしてるわけじゃありません。
実は前日にすでに始まっていたのです。

ごくごく少人数スタッフによる手作り祭です。前日もおおわらわでした。
まずは開園に先立ちまして、お祓いです。
神主さんじゃなくてお寺さんによる読経でした。





前日も、デッキの道を作っていました。
森に伸びて行くいちばん端っこのところです。




森の中のデッキ。
実は、前日に突然出来上がりました。2日間で。
新しい材木の色が、森にそろっと射し込む光を受けて、白く浮かびます。
昨日まで無かったのに、しれっと、静かな佇まいです。





この「森の中の舞台」で、静謐にして躍動的な、様々なドラマが
起こることになるのです。



GW中だけ、しかも限定数で出した手作りお弁当。試作品です。
お弁当箱から箸袋から、包み方から、ぜんぶこだわりました。

弁当担当の臨時森番F、がんばりました。
地元のスーパー「丸伊商店」さんのご協力を得て、がんばりました。







夕食の風景です。こごみ、うど、たらの芽、みつば。山菜の天ぷらが、あふれています。
夜なべの前の腹ごしらえ。



お弁当を包むサラシの手ぬぐいと、
「通し券」になるサラシの切れ端チケットに、
ハッサクさんのハンコで、
絵柄をつけていきます。
夜なべです。





パンフレットの一番大判のアートワークにも使われた絵柄、プラスα。
30種類くらいあるのを、全部それぞれ模様を変えて、配置していきます。
この光景が、その後の数日間、毎夜、
ごはんの後の眠たい盛りに繰り広げられることになります。



天然杉製「ボタン型ネックレス記念ペンダント」。

ヤスリをかけて、文字ハンコを押して、
ひもを通します。

表は「moritera」
裏は「kiki」です。



アトリエ・キキのお二人が作りました。
最後のひも通し作業は秋田森番も手伝っています。




こうして夜は
更けてゆきました。


****

というわけで、じらしたくてじらしてるわけじゃないんですが、
じらしてしまいました。
次はいよいよ、「初日」です。>>



祭仕舞った

2008年05月11日 23時10分55秒 | 森のテラス/秋田
おわりました。【森びらき祭】。長かったような。短くなかったような。

これから どしどし、レポート上げて行きます。

しかし9日分。「森びらき祭:その97」とかいっちゃうのかな。・・大変!


とりあえず、
今日の風景です。

「入場受付」から見える風景は、
ナノハナの、蛍光イエロー畑。
その後ろに緑の山。
青空。
白雲。
夏蜜柑。
光の色。


これが、
今回入場係だった自分が一番よく見ていた風景でした。


祭仕舞

2008年05月11日 08時53分08秒 | 森のテラス/秋田
本日がいよいよ
「まつりじまい」
最終日です。


「森のピアノコンサート」

 演奏:高橋史子
 時間:昼13:30~15:00
 料金:投げ銭制
 場所:秋田森のテラス内「くら」(レンガ色の屋根の木造倉庫)


 「音響がとても良い」と評判の、「くら」。
 祭の最後は、美しいピアノの音色に満ちあふれます。
 演目は、光や風、森などをテーマにしたクラシック曲を集めました。

 どうぞお誘い合わせの上、お気軽にいらっしゃって下さい。


*盛りだくさんだった祭の模様は、祭終了次第ごんごんレポートして参ります。お楽しみに+
*美呆クッキーは御蔭様で完売致しました。