弥生になりました。
前回の記事=ミゾレ雪の日の翌日は
結局、曇を重たく引きずったまま。。。
今日こそ、正真正銘の、晴れです。
東京はどうやら8日ぶりの晴れなんだそうです。朝のラヂオが言ってました。
*
さて今回は:
地下室に誕生した『園学ギャラリー』の今を、ご紹介いたします。
前におおかた形が出来たときに一度、ご紹介しましたが、
(前回=「地下室、大公開」の巻)
あれから、おそるべき急ピッチで(しかも全て所員の手作りで)
また進化したのです。
(題字・彫刻 by オーナー)
『園学(そのがく)ギャラリー』とは:
造園家:野沢清 先生(1932-2006)の遺された図面や蔵書、絵、資料を、
広く公開するための常設ギャラリーです。
(野沢清氏の肖像)
“園学(そのがく)”とは
おそらく聞き慣れないことばだと思いますが、
野沢先生が提唱したのが「園学論」。
無理矢理短くザックリ解説しますと、、
すでに型が決められてしまった 伝統的な”日本庭園”=「庭(ニワ)」をつくるのではなく
それよりも原初の「園(ソノ)」をつくろう。(「造園」とは文字通り「園をつくること」であるから。)
「園(ソノ)」とは、「太陽の外光の下で、アメニティ(心地よさ)を感じる場」のことである。
、、という論です。ザックリしすぎか。
詳しくは、野沢氏の著『「園学」のすすめ』を読んで頂けると、ご理解頂けるはず。
この通り↓
森テラでも取り揃えてございます。ご購入も出来ますので、どうぞお申し付け下さい。
*
さて
ギャラリーをご案内いたしましょう。
劇的ビフォーと併せてお楽しみください。
*
入口はキッチンの向かいです。
元・物置だったところが、見事に開け放たれまして
まず
図面を閲覧/収納するデスクです。
標本箱を使った小物の飾り箱や
飾りシャーレ。
今のところ、こんな飾りものが置いてあります。ここらへんはオーナーのセンスによるもの。
*
珪藻土の白い壁には
細長ーい飾り棚と
野沢先生の年賀状たちが展示されています。
野沢先生は、版画もたしなんでおられました。
味わいがあって、心があたたかくやわらかくなる絵とことば、線。
毎年こんな年賀状もらえたら、嬉しいですね。
ベニヤ板にチャコールグレイの麻布を貼って、キャンバスに。
ここら辺の細かい作業は、one of 森番:ナガイさんによるもの。)
*
それではもっと奥へ。
階段を下りて
中へどうぞ。
なんということでしょ~う!(←もはやなんだか懐かしい)
あの暗くて寒くてジメジメした、良いとこ何にも無い“独房”は、
体温が感じられる落ち着いた“書斎”に 見事に生まれ変わりました!
地下物置時代の通気口の名残も
障子枠がはめられて、ニッチみたいになりました。粋だね。
棚やら机やら板やら、、
木工の大工仕事は、オーナーと、番人A氏(=森テラ大工大臣兼秋田森テラ農業大臣)がやりました。
大工じゃないのに、なぜ黙ってても出来るのか。身内ながら、リスペクトせずには居られない。
*
本棚です。
以前紹介したときは無かったでしょう。
最初はキレイめに陳列していたのですが、なるべく入るだけ、ぎっしり詰め込み直してみました。
そしたら、
棚の中の本も、その持ち主も、今まさに生き生きと生きている。という感じが、
するような気がします。、、しませんかね?
「野沢文庫」のリストです。これは僭越ながら、私やりました*
挨拶文とかリストとか年譜とかそういう、パソコンめいた仕事は、私がこっそりやっております。
ぶっちゃけ、未完成感が拭えないシロウト臭いものになってしまっている(と作成者は思う)ので、
とりあえず・たたき台版、ということで。
ちなみに、、めざとい方なら気になって仕方ないであろう
なにやら粋な、緑色の和柄っぽい模様の背張り。これは、
たまたまつい先日、友人から貰った、お洒落マスキングテープです。
(最近は、カラフルなマスキングテープやら、こういう和柄モノやら、登場しているんですね。)
「もったいなくて使えなーい!」なんて言っていたのを、あっさり手のひらを返させて頂いて、早速使ってみました。
ちなみに
ここの蔵書は、自由にお手にとってお読み頂けます。
ただし、貸し出しはできません。
このスペース内か、
もしくは森テラ内のどこかお気に入りスポットにて、お読み下さい。
造園だけでなく、野沢先生の趣味や教養を反映した、色んな本があります。
彼の発想のカギとなったものたちが、ここに...!
*
野沢先生の行って来た「むだん(无侘无)塾」という講義の、手書きレジュメ原稿もあります。
ずっしり重くて、びっしりです。大変な几帳面さが表れています。
全部読んでみたいけど、相当大変そう。
*
振り返り見れば
こんな感じ。
最近訪れるお客さまでも、
この空間にビックリし、そして、とても興味津々に見て行かれる方が多いです。
「なんか(言葉で説明出来ないけど)、なんか、凄く良いですね!」
という感じられ方をされます。この「なんか、、」がミソですね。
「”言葉でうんぬんかんぬん説明するよりもとりあえず現場来て、見て!”主義」は、
森のテラスも同じです。
一度以上足をお運び頂いた方のみご予約をお受けする というシステムの理由も、この
「とにかく実際来てもらわないとここの良さとかは伝わらないと思う”主義」に則ったものですし、
「実際来て頂いて、それで気に入ってもらったのならご利用頂きたい”主義」に則ったものなのでございます。
というわけで
実際いらして見て下さったお客さまに
「なんか、、良いですね!」と本気で仰って頂けるのが、空間作り屋冥利に尽きるわけです。
*
以上
「園学ギャラリー」、ご案内いたしました。
ここにつきましては、「森のテラス」の予約制レンタルとはまた別のオープン方法をとる予定です。
また、この資料の公開しながらの保存のために、ちょっとずつ寄付をお願いすることになります。
造園や庭を志す人にはもちろん、これまで以上にたくさんの人にいらして頂けたら、
そして、
庭や造園に興味を持って頂けたらと思います。
ぜひこの空間に、どっぷり耽(ふけ)りにいらして下さい。
オフィシャルなオープンは、8月の予定です。
(ですが、事実上すでに見学は可能です。)
*
地下ギャラリーを出ると
燦々と 明るい世界が パーン!
やっぱり、ほっとする。
ふきのとうが ひらきました。
前回の記事=ミゾレ雪の日の翌日は
結局、曇を重たく引きずったまま。。。
今日こそ、正真正銘の、晴れです。
東京はどうやら8日ぶりの晴れなんだそうです。朝のラヂオが言ってました。
*
さて今回は:
地下室に誕生した『園学ギャラリー』の今を、ご紹介いたします。
前におおかた形が出来たときに一度、ご紹介しましたが、
(前回=「地下室、大公開」の巻)
あれから、おそるべき急ピッチで(しかも全て所員の手作りで)
また進化したのです。
(題字・彫刻 by オーナー)
『園学(そのがく)ギャラリー』とは:
造園家:野沢清 先生(1932-2006)の遺された図面や蔵書、絵、資料を、
広く公開するための常設ギャラリーです。
(野沢清氏の肖像)
“園学(そのがく)”とは
おそらく聞き慣れないことばだと思いますが、
野沢先生が提唱したのが「園学論」。
無理矢理短くザックリ解説しますと、、
すでに型が決められてしまった 伝統的な”日本庭園”=「庭(ニワ)」をつくるのではなく
それよりも原初の「園(ソノ)」をつくろう。(「造園」とは文字通り「園をつくること」であるから。)
「園(ソノ)」とは、「太陽の外光の下で、アメニティ(心地よさ)を感じる場」のことである。
、、という論です。ザックリしすぎか。
詳しくは、野沢氏の著『「園学」のすすめ』を読んで頂けると、ご理解頂けるはず。
この通り↓
森テラでも取り揃えてございます。ご購入も出来ますので、どうぞお申し付け下さい。
*
さて
ギャラリーをご案内いたしましょう。
劇的ビフォーと併せてお楽しみください。
*
入口はキッチンの向かいです。
元・物置だったところが、見事に開け放たれまして
まず
図面を閲覧/収納するデスクです。
標本箱を使った小物の飾り箱や
飾りシャーレ。
今のところ、こんな飾りものが置いてあります。ここらへんはオーナーのセンスによるもの。
*
珪藻土の白い壁には
細長ーい飾り棚と
野沢先生の年賀状たちが展示されています。
野沢先生は、版画もたしなんでおられました。
味わいがあって、心があたたかくやわらかくなる絵とことば、線。
毎年こんな年賀状もらえたら、嬉しいですね。
ベニヤ板にチャコールグレイの麻布を貼って、キャンバスに。
ここら辺の細かい作業は、one of 森番:ナガイさんによるもの。)
*
それではもっと奥へ。
階段を下りて
中へどうぞ。
なんということでしょ~う!(←もはやなんだか懐かしい)
あの暗くて寒くてジメジメした、良いとこ何にも無い“独房”は、
体温が感じられる落ち着いた“書斎”に 見事に生まれ変わりました!
地下物置時代の通気口の名残も
障子枠がはめられて、ニッチみたいになりました。粋だね。
棚やら机やら板やら、、
木工の大工仕事は、オーナーと、番人A氏(=森テラ大工大臣兼秋田森テラ農業大臣)がやりました。
大工じゃないのに、なぜ黙ってても出来るのか。身内ながら、リスペクトせずには居られない。
*
本棚です。
以前紹介したときは無かったでしょう。
最初はキレイめに陳列していたのですが、なるべく入るだけ、ぎっしり詰め込み直してみました。
そしたら、
棚の中の本も、その持ち主も、今まさに生き生きと生きている。という感じが、
するような気がします。、、しませんかね?
「野沢文庫」のリストです。これは僭越ながら、私やりました*
挨拶文とかリストとか年譜とかそういう、パソコンめいた仕事は、私がこっそりやっております。
ぶっちゃけ、未完成感が拭えないシロウト臭いものになってしまっている(と作成者は思う)ので、
とりあえず・たたき台版、ということで。
ちなみに、、めざとい方なら気になって仕方ないであろう
なにやら粋な、緑色の和柄っぽい模様の背張り。これは、
たまたまつい先日、友人から貰った、お洒落マスキングテープです。
(最近は、カラフルなマスキングテープやら、こういう和柄モノやら、登場しているんですね。)
「もったいなくて使えなーい!」なんて言っていたのを、あっさり手のひらを返させて頂いて、早速使ってみました。
ちなみに
ここの蔵書は、自由にお手にとってお読み頂けます。
ただし、貸し出しはできません。
このスペース内か、
もしくは森テラ内のどこかお気に入りスポットにて、お読み下さい。
造園だけでなく、野沢先生の趣味や教養を反映した、色んな本があります。
彼の発想のカギとなったものたちが、ここに...!
*
野沢先生の行って来た「むだん(无侘无)塾」という講義の、手書きレジュメ原稿もあります。
ずっしり重くて、びっしりです。大変な几帳面さが表れています。
全部読んでみたいけど、相当大変そう。
*
振り返り見れば
こんな感じ。
最近訪れるお客さまでも、
この空間にビックリし、そして、とても興味津々に見て行かれる方が多いです。
「なんか(言葉で説明出来ないけど)、なんか、凄く良いですね!」
という感じられ方をされます。この「なんか、、」がミソですね。
「”言葉でうんぬんかんぬん説明するよりもとりあえず現場来て、見て!”主義」は、
森のテラスも同じです。
一度以上足をお運び頂いた方のみご予約をお受けする というシステムの理由も、この
「とにかく実際来てもらわないとここの良さとかは伝わらないと思う”主義」に則ったものですし、
「実際来て頂いて、それで気に入ってもらったのならご利用頂きたい”主義」に則ったものなのでございます。
というわけで
実際いらして見て下さったお客さまに
「なんか、、良いですね!」と本気で仰って頂けるのが、空間作り屋冥利に尽きるわけです。
*
以上
「園学ギャラリー」、ご案内いたしました。
ここにつきましては、「森のテラス」の予約制レンタルとはまた別のオープン方法をとる予定です。
また、この資料の公開しながらの保存のために、ちょっとずつ寄付をお願いすることになります。
造園や庭を志す人にはもちろん、これまで以上にたくさんの人にいらして頂けたら、
そして、
庭や造園に興味を持って頂けたらと思います。
ぜひこの空間に、どっぷり耽(ふけ)りにいらして下さい。
オフィシャルなオープンは、8月の予定です。
(ですが、事実上すでに見学は可能です。)
*
地下ギャラリーを出ると
燦々と 明るい世界が パーン!
やっぱり、ほっとする。
ふきのとうが ひらきました。