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球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

Blog開設5000日記念 別に書くことないなぁ

2018-07-13 | たぶん難解な話
※だらだら長文を書くことに決めたので、あまり読みやすさを考えていません。

今日投稿するモチベーションは、題名にもあるようにBlog開設から5000日経ったということ。
約13.7年。自分が記録をした日もしない日も、日にちだけは着実に加算されていく。

昔たっくさん書いていた財産が残っているため、1846記事目である。
何をそんなに書いたのかはだいぶ忘れている。



最近会社の教育で、部下を指導するための技術文書の校正テクニックの講座を受けた。

これの本質は、"読み手が何を欲しているかにフォーカスし、それに沿って論理を組み立てて文書を作成する"
というところであった。報告書は、単にあったことを人に伝えるものではなく、
それによって読み手の行動を促すものでなければならない。

特にフォーマット(書式)が決まっている報告書の類では、本来のフォーマットの意味が失われ、
各項目をとりあえず埋めることに終始する、という対応になることで、本来皆が知りたい内容が抜け落ちてしまう。

で、それを避けるために、フォーマットからは一旦離れて、
"伝えたいこと"という一大テーマを設け、それの枝葉をつけていくことになる。
この構造自体は、今現在世の中にあふれている"ライター"と名乗っている人たちが
日常的に使っている手法ではある。

具体例を出してみよう。
主張したいネタが、Blog開設当時から大して進歩していないのはご愛敬。
まあ、この場で何かを主張したことなんてあまりなかったかもしれない。

主張:安部公房は最高の作家である。風化させずに読み継ぐべき。

論拠:

①魅力的な世界観、構築の巧さ
実存していない世界を(時には定量的な表現を用いながら)細かく描写し、さも存在しているかのように見せるリアリティの出し方が非常に巧い。そして物語の世界は、下に示す女性の存在など読み手にとって何かしらの"甘い蜜"を含んでいる。

②出てくる女性の魅力
特に長編になるほど、主人公と危うい関係性を築く女性が登場する確率が上がる。
 直接的な行為が描かれることはあまりないが、そのくせ煽情的に描かれる女性が数多く描かれ、
 女性との関係の進展、その行方を追うという楽しみ方が可能。

③没入感が高い
 彼の小説は、幾分か耽美的な要素を持っている。
 少なくとも男性の読者にとっては、物語の中に自分を投影させ、世界感に浸る楽しみ方が可能。
 例えば、"人魚伝"という小編では、沈没船に潜んでいた美しい人魚を捕獲して
 夢の同棲生活を開始することになる。これからどうなっていくのだろうという胸の高鳴りを、
 主人公同様に読み手も味わうことができる。

仕事の報告にせよ、基本はこういうスタイル(プロセス)で書いていけということであった。
後は①~③という部分にどれだけ人をひきつけ、共感を得られるかが問われる。

これは、非常に簡単に見えることだが、
自分が自分で好きと思っていたことであっても案外良い売り文句が浮かばないことに
書いていて気が付くこともあると思う。

上のものも、①~③で分けて書いているが、実は内容が独立してないため
もっと良い表現があるのかもと考えてしまう。




少し別な話。
ここで困った。"耽美的"という言葉を使ったが、後からそれの説明がつかなくなった。
自分の中ではわが意を得たり、の言葉選びと思っているが、
いざ辞書で調べると元の意味は非常に狭く、自分の言いたい意味は書かれていない。


from 広辞苑
 たんび‐てき【耽美的】
 美にふけるさま。耽美主義の傾向があるさま。
 <b655>たん‐び【耽美】

 たんび‐しゅぎ【耽美主義】
 (aestheticism)思想性を付して美の享受・形成に最高の価値をおく立場
 19世紀後半、 フランス・イギリスを中心に起こった文芸思潮で、
 ボードレール・ゴーチエ・ワイルドらがその代表。生活を芸術化して官能の享楽を求めた。
 唯美主義。→新ロマン主義。
 <b655>たん‐び【耽美】

自分としては、官能=美 として、
その美に耽ることが読書の楽しみという部分があることを言いたかった。
案外世間でもそういう意味で使われている気がするが、気のせいですか?
コメント
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