はつあきのゆふかけくさのしらつゆにやとりそめたるやまのはのつき
(為家千首~日文研HPより)
元亨三年七月、内裏にて三首歌講せられける時、初秋月 侍従為親
風わたる天つ雲ゐの夜半の月いつしか秋の影やそふらん
(新千載和歌集~国文学研究資料館HPより)
七月十五日、月いとおもしろきに、清凉殿いかならんとおほせごとありて、只今は御前にまゐるほどなれば、御かうしもすべらず、御丁のもとにて、御覽ぜさせおはします。ことにくまなくみゆれ。(略)
今宵又はじめの秋のなかばとてかずかず月の影ぞみちぬる
(弁内侍日記~群書類從)
七月七日あまりに姫君のもとへ参りけるにはつ秋の月いとあはれなるよはしちかく出て世中のはかなく哀なることを聞えあはせてなきゐたるを(略)
(住吉物語~バージニア大学HPより)
後深草院の御事おほしめし出て、七月十六日、月のあかゝりけるによませ給うける 伏見院御製
かそふれは十とせあまりの秋なれと面影ちかき月そかなしき
(新後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)