monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

2010年01月03日 | 日本古典文学-和歌-春

きのふまで雪にこもりしみよし野の霞はけさや立ちはじむらん(別本和漢兼作集)

巻向の檜原の山のふもとまで春のかすみはたなびきにけり(玉葉和歌集)

愛宕山まだ降る雪も消えなくにしきみが原に霞たなびく(夫木抄)

春の来るけしきはそらにしるきかな吉備のをやまの峰のかすみに(夫木抄)

よもの山かすみのころもすそ野までたちかさねたる春のあけぼの(快明詠百首和歌)

あさみどりかすみわたれるたえまより見れどもあかぬ妹背山かな(新勅撰和歌集)

ほのぼのと明石の門(と)より見わたせば大和島山かすみたなびく(夫木抄)

春はなほ千里(ちさと)のほかをおもふにも霞にかぎるあけぼのの空(寂連法師集)


寄霞恋

2010年01月03日 | 日本古典文学-和歌-春

ほのかにも知らせてしがな春霞かすみのうちに思ふこころを(後拾遺和歌集)

人しれずおもふ心ははるがすみ立ちいでて君が目にも見えなむ(古今和歌集)

巻向の檜原のかすみたちかへりかくこそは見めあかぬ君かな(拾遺和歌集)

しがらきの峯たちかくす春がすみ晴れずもものを思ふころかな(古今和歌六帖)

浅香山かすみの谷しふかければ我がものおもひは晴るるよもなし(古今和歌六帖)