牛込日乘

日々の雜記と備忘録

20 Years After

2006-07-23 23:57:17 | Weblog

 妻の二十年来の親友Mさんが、婚約者のNさんを連れて来宅。このまま順調に進めば、近くめでたく結婚を迎えることになるかもしれない。Mさんは私も何度も会っているのでよく分かっているつもりだが、Nさんも非常に真面目で優しい努力家という印象(実際、相当に固い公務の専門職に任官している)。これから両家の間で細かい話が詰められるようだが、うまくいくことを祈りたい。

 ネット上で、「ウドー・ミュージック・フェスティバル2006」というイベントが昨日、今日と開催されていたことを知る。サンタナ、ジェフ・ベック、ドゥービー・ブラザーズ、プリテンダーズ、バディ・ガイなどが出演したとのこと。ジェフ・ベックといえば私には格別の思い入れがある。高校三年生のときに初めて体験した「外タレ」のコンサートが、サンタナ、ベック、スティーヴ・ルカサー(TOTO)が出演した軽井沢の野外ライブだったのである。確か友人数名と一緒に行ったのだと思うが、飲めもしないビールを飲んでふらふらになり、大音響で一週間くらい耳がおかしくなった(80年代の田舎の高校生の微笑ましい思い出)。あれからもう二十年経ったのだね。

 今も昔もサンタナの良さは私にはよく分からないのだが、黄色いストラトキャスターを持ったベックの印象は強烈だった(ルカサーもまあよかったけど)。ベックという人は特別にセックスアピールがある人ではない(=女性ファンに訴える要素はそれほどない)と思うが、なんというか、ギターが好きで上手くて常に研究していていつも何か新しい試みをしている職人という感じが、私には男としてカッコよく思えるのである。ルックスも当時からあまり変わっていないように見えるが、それは昔からそこで勝負してはいなかったためだろうと思われる。

 今思い出したが、今日はその高校三年生の頃に好きだった女の子の誕生日だった。二十年近く会っていないので現在の見た目は想像もつかないが、何だかすごい教育ママになっていそうな気がする。


麦茶にみるQOL

2006-07-23 02:21:57 | Weblog

 金曜日は子供の一箇月検診があったが、私はどうしても外せない仕事があったため同行できず、結局妻に任せることに。病院まで徒歩五分程度とはいえ、退院後初めての外出で、雨のそぼ降る中ひとり行かせなければならなかったのは少し可哀想な気もしたのだが。とにかく診断自体は問題なかったとのことでひと安心。まだ約3,200gと少し小さめなので、大事をとって来月末に二個月目の検診も受けることにする。

 土曜は雨は降らなかったが、昼寝したり写真データを整理したり、一日中家で過ごす。娘は声も大きくなり、泣き声も一段と激しくなってきた。特によく泣く方ではないとは思うが、泣いている理由がよくわからないときは大変。「おなかすいた」とか「オムツ替えて」とかだけでなく、単純に運動不足解消のために泣いている場合もあるらしいので、とにかく何かあればできるだけ抱いてあやすことにしようかと思う。

 今日は昔ながらのやり方で麦茶を作ってみた。と言っても、薬缶にお湯を沸かし、昔からある大麦を炒った麦茶のもと(大手メーカーの紙パック製品ではなく、町の茶舗で売っているもの)を煎じただけであるが。冷めてから飲むと、香ばしくて仄かに甘い、小学校の遠足のときに水筒に入れて持ち歩いた麦茶の味がする。普段はスーパーで売っている水出しの紙パック麦茶(あるいは緑茶、烏龍茶)を利用しているのだが、美味しいと思ったことはないのである。

 経済的な効率、つまりスピードや便利さと引き換えに「生活の質」の低下を甘んじて受け容れ(させられ)ていることに気付き、そしてそれを高めるための思考と労力を厭わない――というのが今や滅亡の危機に瀕している人文的(痩我慢的)知性の拠って立つところのような気がするが、例えばそれは麦茶もどきで事足れりとする生活をやめたり、百円ショップで買い物をすることをやめたりすることから始まるのでありましょう。