いつの間にか春のセンバツやプロ野球のパ・リーグが始まっていた。私は全然知らない人たちがやっている草野球でも見ていて飽きない方で、特定のチームの勝ち負けというより、一瞬一瞬のプレイにおもしろさを感じてしまう。
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ジョン・フォガティ 「中堅手(センターフィールド)」(一九八五年)
さあ、太鼓を打ち鳴らせ、電話はちょっとそのまま待ってくれ――今日は太陽が出てきた
俺たちは生まれ変わった気分 球場には新しい芝生がいっぱいだ
三塁を回ってホームに突っ込んだのは 茶色い目をしたハンサム・マン
こんな気持ち、誰だって分かってくれるよな?
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
見てくれよ、俺はセンターだって守れるんだぜ
マドヴィル・ナインの一員として、ベンチから見ていたこともあるんだ
まったく、あのマイティ・ケイシーが三振を食らったときは悔しかったものさ
"セイ・ヘイ"ウィリーにも、タイ・カッブにも知らせなきゃ
おっとジョー・ディマジオも
そいつは違うなんて言うなよ、なあ、今やらなくてどうするんだ
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
見てくれよ、俺はセンターだって守れるんだぜ
持っているのはボロボロのグローブにお手製バット、そしておろしたての靴
なあ、そろそろこの試合も片を付けるときだと思うんだ
ただボールを打ち返せ、タッチしろ――太陽の下のひととき
(カーン)入った、すぐに分かるサヨナラホームランだ!
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
見てくれよ、俺はセンターだって守れるんだぜ
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
監督、俺を入れてくれよ プレイの準備はできてるんだ、今日のために
見てくれよ、俺はセンターを守ってもいいかな?
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John Fogerty "Centerfield" (1985)
lyrics is here.
「センターフィールド」は元C.C.R.のジョン・フォガティが一九八五年に発表した同名アルバムに収録されている曲で、私が高校二年の頃、MTVでよく流れていた。この手のアメリカン・ロックはあまり好きではなかったのだが、日が少し長くなり寒さに飽きた三月くらいになると、なぜか無性に聴きたくなる。アメリカでは野球に関する歌として定番の地位を確立しているようだが、日本ではほとんどヒットしなかったし、それほど知られていないように思う。私はこの曲を聴くと「若い頃野球が好きだったじいさん(記憶と現実の区別がつかなくなっている)が、無理と知りつつ野球をしに連れていってくれと頼んでいる」というシーンを思い浮かべる。