スーパーサイズ・ミー ３０日間マクドナルドを食べ続けても死なないんだ!!

タイトル：スーパーサイズ・ミー /アメリカ
ジャンル：人体実験ドキュメンタリー/2004年/98分
映画館：渋谷シネマライズ(303席）
鑑賞日時：2005年1月23日(日)19:40から満員(特別料金)
私の満足度：60％
オススメ度：60％

日曜日の最終回は、1000円の特別料金のためか？満員。
この映画館、床が後にいくほど低い逆スロープで、その分
背もたれが傾いていて、一旦すわるともう動けない。
なんだか、ブロイラーになった気分でスクリーンを見上げる。

さて、この映画、肥満になったのはマックのせいと姉妹が
訴えたというニュースで、マクドナルドのスポークスマンが
「我々の食品と彼らの病気や肥満とは何の関係もありません」
言ったのをきき、監督がそれなら食べてやろうと思いつき
自らマックだけで３０日間生活するドキュメンタリー。
訴えるほうも訴えるほうだし(大量に食べたのは本人の責任
として原告の請求棄却)、映画を作る監督も監督。どこまで
本気か知らないがきっと笑わせてくれるんだろうと期待して
見に行きました。でも、ところどころにユーモアはあるものの
極めて真面目なつくりでした。

３人の医師の診断を受けながら進行し、体重は１２日目で早くも
84.3kgが92kgに、血液検査の結果もどんどんわるくなっていき、
３週間経過したところでドクターストップがかかる。
でも、いかんせん盛りあがらなかったのは私だけでしょうか？
コレステロールにしても、肝機能にしても、そういう数値に
感心のある人ならともかく、いまいちピンと来ないんですね。
それにまわりもいい人ばかりで、医者も、家族も、恋人もやめろ
やめろと監督の体を心配して本心から言ってるようでした。

私が期待していたのは、そんなときにスポンサーがでてきて
「３０日間たべないと、映画にしないよ。」とか言出して、
恋人も「それじゃあ、借金たまるじゃない。何とかたべてよ」
医者も「命は保証しないけど、食べるのは自由だ、その代わり
入院しするように」とかいって、最後の数日は病院のベッドで
たべつづけ、間違って病院の食事が運ばれてきたけど
やっぱりマックがいいやと点滴受けながらビッグマックで締める
とか・・・まあ、人ごとだと思うと薄情になれるものです。

私の映画をみてのマック（ちなみに関西にいた頃はマクドと言ってました）
に対する印象ですが、質よりも量が問題という気がしました。
タイトルもスーパーサイズ・ミーと言ってるように、カロリーの
取り過ぎの方が重大な問題のように思えてきます。映画では、
19000個のビックマックを食べたという人(49才)がでてましたが、
痩せてました。そう考えると、ルール自体に少し疑問が湧きます。

「スーパーサイズを勧められたら断れない」このルールはたして
有効なのでしょうか？マックには、いろいろな種類のバーガーが
あるはずで、その全てにスーパーサイズがあったのでしょうか？
たぶんないと思うんですね。だから、ひととおりのメニューを
食べたあとは、スーパーサイズを避けようと思えば避けられた
のではないでしょうか？あまり厳しくいうと「お前は殺す気か」
といわれそうですが、実際に食べたメニューをワンカットずつでも
画面一杯にだしていたらとか、もっと緊張感を出す工夫が
ほしかったです。

一方で、アメリカで肥満がいかに深刻な状態にあるかとか、
少年院だったかで食事を変えたらおとなしくなったとか、
学校の食事で、ファーストフードがだされているとか、
いろいろと考えさせられるエピソードは満載でした。

最後に、日本人で毎日マックを３０日間食べ続けた記録のＨＰを
みつけました。なかなかおもしろいです。
http://keiziweb.com/kikaku/maclife/maclife01.html

なにはともあれ、健康に気をつけ、食べ過ぎはやめましょう。
腹八分目医者要らず。

・スーパーサイズ・ミー＠映画生活