日本ユーラシア協会理事会の翌日、足を延ばして三鷹市へ、「写楽と豊国」展です。
前進座での歌舞伎公演を通じて、江戸の庶民にとって歌舞伎は世相を理解する
格好の娯楽だったと知りました。その人気役者や芝居が浮世絵があればたまり
ません。現代も活躍する歌舞伎役者の先代役者が描かれています。同時に、相
撲の力士たちの絵も見ごたえがあります。彗星のごとく頭角を現し、突然姿を消し
た東洲斎写楽の浮世絵にはユーモアと人間味を感じます。女性の扇情的かつ
退廃美の感覚を表現し、やがて美人画の流れをつくった歌川豊国(私は初めて)
らの作品。当時の女性は現代より小さいと思いますが、八頭身近くに描かれて
います、画家の願望ですかね?
三鷹美術館の近くに太宰治の文学サロンがあると知りました。太宰は昭和14年
から結婚と同時に三鷹に住み、「走れメロス」など作品を出筆しました。有名な
「斜陽」「人間失格」など発表し、わずか39歳の誕生日を前に自殺しました。サロ
ン通信には市民による「私と太宰」の連載エッセイなどもありました。
「ロシアの歌」だけのうたごえ喫茶がともしびで。本当はたっぷり楽しみたいけど、
飛行機の関係で1時間だけでも参加しようと久しぶりに顔をだしました。11月の
赤旗まつりに向かうバスの中で、友人が提供してくれた「うたごえ祭典」をビデオ
で見て以来。
「ざわめくバイカル」「バイカル湖のほとり」「聖なるバイカル」など、イルクーツクに
かかわる唄も多い。「エルベ河」「ボルガの舟唄」「アムール河の波」など懐かしい
歌も。学生時代にサークルで覚えた歌も結構あります。この日も?「あらお久しぶ
りです、わざわざ広島から」「いつもありがとうございます」など常連さんが多く集ま
っておられます。奥さんが歌うけど、御主人はじっと聞いているという風景も。「世
界にただ一つの国♪」「母なる国#」など、日本語訳はロシア、ソ連を賛美する歌詞
が多いことに気づき、苦笑しながら歌っていました。歌に罪はありませんが・・・。
私だけ、1人失礼して、あわてて羽田空港への道へ。