葬儀場ができるとなると,地域で反対運動が起こることが多いようだ。争議は,誰しもが一生に何回も経験する行事であるのに,そのもの自体は,なぜか嫌われている。
今回の判決で,最高裁が,葬儀場の存在は,受忍限度内であるとし,原告が訴えていた強い不快感は,主観的なものにすぎないと切り捨てたのは,ごく常識にかなう判断ということになるだろう。
最近は,権利意識の高まりもあって, . . . 本文を読む
JRが誕生してから23年にもなる。当時から大問題とされていた,得に国労組合員を巡る採用差別の訴訟が,ようやく,ほぼ決着することとなった。
しかし,和解金が1家族あたり2200万円というのは,ずいぶん高額だという印象が拭えない。これでは,ほとんど鉄道建設・運輸施設整備支援機構側の敗訴という結論になる。
加えて,今回の原告団は,910人ということだから,万単位で採用差 . . . 本文を読む
強盗に入った,現金を手渡された,その場ですぐに投げ返した,というのは,強盗既遂なんかねぇ。
受け取る前であれば,強盗未遂は間違いない。
受け取った途端に,ごめんなさいと言って穏便に返したら,まだ財物の領得がなかったとして,未遂,それも,場合によっては,中止未遂を認めるのではないだろうか。
そうだとすると,この男が,強盗既遂で起訴されて,その理由が投げ返したから, . . . 本文を読む
貧困ビジネスは止まるところを知らない。
最近,ようやく報道されるようになって,その実態が明らかになってきたが,今までは,これが水面下にあって,当の本人と,悪い奴と,行政の担当者しか知らず,甘い汁が吸われていた。
さすがに,こういう場合には,報道の力を知ることになるけれども,報道の関心を引かなければ,結局はいつまでも食い物が続くことになってしまっていた。
公務員が . . . 本文を読む
全く呆れてモノが言えない。
不幸な人々のための善意の施設を騙って詐欺をしようなどというのは,もってのほかというしかない。
以前のように,面と向かって話すか,手紙を書くか,時代が下って,電話をするか,くらいの通信手段しかなかった時代に比べて,インターネット,携帯電話,あれこれと,通信手段の選択肢が多くなり,その中には匿名性の高い方法も含まれるようになった。
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医者の人格教育がいわれるようになって久しいが,また,このような医者が現れてしまった。
当然のことであるが,一人の人格破綻者が現れた背景には,事件にならないまでも,同様の例がたくさんあるであろうことを忘れてはならない。
医者は,患者との関係では,全能者に近い立場にある。患者の権利が強調される時代にはなってきたが,現実の多くの患者との関係は,医者の言うことに従わざるを . . . 本文を読む
宗教というものを定義することは難しい。
三大宗教は,それぞれに教義があり,宗教的行為もきちんと定式化されている。
しかし,特に日本では,日本の宗教の減軽である神道は,明確な教義もなく,信仰の対象も八百万の神であって,必ずしも明確ではない。しかも,他の宗教の信仰を排斥しない。
それもあって,日本人は,産まれたら宮参りをし,キリスト教で結婚式を挙げ,仏 . . . 本文を読む
今回は,コンピュータソフトのリースについて,裁判に訴えるという話になったようだが,コンピュータリースのトラブルは,今に始まったことではない。
古くは昭和の時代から,コンピュータリースは,しばしばトラブルになっており,いくつかの裁判例も残されている。
当時は,パソコンはまだ実用的ではなく,もっぱらミニコンとかオフコンといわれているコンピュータに,会計ソフトを乗せるこ . . . 本文を読む
医師の偏在問題は,昔はあり得なかったのだが,今は,当たり前の問題となってしまっている。
その昔,医師の養成は,医局制度という,ある意味前近代的な制度によって担われており,これが,必要なところに必要な医師を配置するという意味では,よく機能していた。
医局というのは,外から見ていると,よく分からない組織で,少なくとも,大学医学部の公的な組織ではない。教授を中心とする, . . . 本文を読む
法律関係士業は,法律事務全般を扱える弁護士を頂点に,それぞれの専門分野に特化した士業が,それぞれ縄張りを構えているという格好になっている。
この中で,弁護士は,すべての法律問題を扱えるというものの(かつて,司法書士が,登記申請は司法書士の専権だとして訴えを起こしたが,会えなく敗訴している。),各個別の法分野については,弁護士といえども知識が深いわけではない。許認可や各種申請といっ . . . 本文を読む