水の丘交通公園

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大井川鐵道 312系電車

2013-05-06 18:15:35 | 電車図鑑・ローカル私鉄&第三セクター
西武鉄道より351系電車を改造の上で譲り受けたものである。
昭和52年に3両編成1本が、昭和55年に2両編成1本の5両ががそれぞれ入線している。
金谷側からの編成の組み方と新旧の車番の対比は以下の通りである。

モハ312+サハ1426+クハ512 ← 西武クモハ366+サハ1426+クモハ365

モハ313+クハ513 ← 西武クモハ362+クモハ361

車体は17m級の半鋼製車体で元々3ドアであったが中扉を埋め込んで2ドアに
改修された。
正面は西武時代と変わりなく非貫通2枚窓の湘南フェイスで、窓下中央部に
行先表示を兼ねた大型のヘッドマークステイを設けた。
ヘッドライトも当初は原型のままであったが、後にシールドビーム2灯化した際に
ケースごと改造されている。
塗装はクリームに明るい赤色のツートンカラーで西武時代の塗装を
そのまま明るくしたような雰囲気であるが、正面の塗り分けは金太郎風になっている。

既述の通り、客用ドアを3ドア・片引き戸から2ドア・片引き戸に改造されている。
車内は同時期に座席を簡易リクライニングシートに交換中だった西武5000系
初代「レッドアロー」の回転式クロスシートを扉間に固定配置した。
車端部及び、扉付近の一部座席は原型のロングシートである。

足回りについては変更はなく、主制御装置は抵抗制御、
ブレーキは空気自動ブレーキである。
台車はイコライザー式でモーターの駆動方式は吊り掛け駆動方式である。

登場以来、主力車両として運用されていたが、3両編成では輸送力が大きすぎ、
閑散期には使いづらいことから、最初に導入された車両でもサハ1426号車を
引き抜いて2両編成にくみなおされた。
引き抜かれたサハ1426号車は新金谷で暫く留置された後、お座敷客車のナロ80形
ナロ80 2号に改造されている。
その後も長く運用されたが、平成14年に家山駅構内で312編成が脱線事故を起こし、
運用を離脱した。
この事故で車両への損傷自体は、かなり軽微なものであったが、老朽化が進んでいたことと、
冷房装置を搭載していないことから復旧はされず廃車になった。
313編成も後追って廃車になった。
廃車後、312編成は解体処分となったが、313編成は平成25年4月現在もテールランプや
連結器などが外されているものの千頭駅で姿を留めている。



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