水の丘交通公園

鉄道メインの乗り物図鑑です。
※禁無断転載!使用に際してはコメント欄にて
用途を申告してください。

JR東日本 400系新幹線(山形新幹線「つばさ」)

2007-12-06 21:19:05 | 電車図鑑・新幹線
新幹線から在来線に乗り入れられるミニ新幹線車両として、
日本で初めて登場した車両である。
試作車が平成2年に登場し、平成4年から山形新幹線「つばさ」で
営業運転を開始した。

この新幹線開業のため、仙台~山形間(現在は新庄まで)の奥羽本線は
軌道の幅が1067mmから1435mmに改修され、
普通列車用に専用の車両も開発されている。

車両は第三セクター「山形ジェイアール直通特急保有株式会社」が所有しており、
JR東日本が、これを借り受けて運行している。

分類上は新幹線用電車であるが、車体の大きさや幅は、新幹線よりも狭い、
在来線の規格となっている。
そのため、各ドア(乗務員用含む)新幹線区間での車体とホームの間の
大きな隙間を埋めるために、自動可動式のステップを装備している。

車内も幅が狭いため、普通車が2+2配置、グリーン車が1+2配置の
回転式リクライニングシートになっている。
グリーン車はフットレスト付で荷棚に読書灯を備える。
テーブルは肘掛に内蔵されている。
普通車は指定席(12号車~15号車)と自由席(16・17号車)で座席間前後の
間隔が異なり、自由席車は着席定員をかせぐため、7cmほど狭いのと、
リクライニング角度が僅かに浅く、繁忙期の立席客を考慮して
取っ手をヘッドレストの上に付けている。
平成6年に増備された中間車(15号車・普通車指定席)では、
座面スライド機構が付いた。
普通車についてはいずれもテーブルは背面装備である。

トイレと洗面所は11号車、13号車、15号車、16号車で、
このうち11号車のトイレは車椅子・ベビーベット対応となっている。
12号車、13号車、16号車にカード式公衆電話、
14号車、15号車、17号車にスキー板の収納が可能な大型荷物入れがある。

現在の車内は平成11年の山形~新庄間の延伸に伴い、外観と共に、
リニューアルされたもので、登場時は座席の色合いなどが異なっていた。

外観では登場時はシルバーメタリックに窓周りを黒、その下にグリーンの
細い帯を配したものであったが、現在では上半分がシルバーメタリック、
下がガンメタ、その間にグリーンの細帯が入るものに変わっている。
試作車については運転台側面に楕円形の窓があったが、量産化と同時に
埋められている。

主制御装置はサイリスタ位相制御、ブレーキは発電ブレーキ併用
電気指令ブレーキで山形新幹線内の急勾配区間に対応するため、
抑速ブレーキも装備している。
台車にはJR東日本の新幹線車両として初のボルスタレス台車を採用した。
営業最高速度は新幹線区間が240km/h、在来線区間が130km/hである。
なお、試作車は高速試験を行っていた平成3年に345km/hを記録している。

原則、「つばさ」での運行となるが、運用上の都合で東京~那須塩原間の
「なすの」にも使用される場合がある(E4系MAXと連結)。

平成19年7月のJR東日本のプレスリリースによると、平成20年の夏頃より
E3系「こまち」タイプの新型と置き換えて、順次廃車にする予定である
とのことで平成21年の夏頃には全車引退する予定である。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。